物価が高騰しているのに給料が上がらず生活がどんどん苦しくなる今の日本。僕が生きてきた約60年間は、かなりざっくりと大まかに言えば、前半の30年間は物価が上がるけれども給料も上がる右肩上がりのインフレの時代で、後半の30年間は物価も給料も上がらないデフレの時代でした。なので、今のように物価は上がるけれども景気が良くならないスタグフレーションという時代は、ほぼ初めて経験する最悪の時代です。よくみんな我慢しているものです。
で、そうなると生活防衛のために節約をすることになります。そして節約したいなら無駄な出費を削れ、特に固定費を削れ、という話をよく聞きます。ちまちまと1円でも安いものを探して買い物するよりも、毎月決まって口座から引き落とされているような出費をバッサリやめるのが一番手間がかからずに効果があるということです。やり玉によく上がるのが無駄に保障が大きい生命保険とか、使っていないサブスクの契約とかです。
僕もこの3ヵ月くらいの間に犬のペット保険とWOWOWの契約を解約しました。無駄とまでは言いませんが、あまり必要性が高くないと判断したからです。これだけで毎月7000円近く浮いたことになります。毎週買っている数誌のマンガ雑誌も1誌をやめてこれで月1200円節約です。実は7年くらい前に給料が大きく下がったタイミングで一度大幅に固定費をカットしているので、今は無駄な固定費を探してもあまり多くはありません。なのに、なぜ今も節約を考えているのかと言えば「趣味の習い事」がどんどん増えているからです。テニス、サックス、ピアノ、ボーカルを合わせてレッスン費が今や毎月6万円以上かかっています。なかなかバカにならない金額です。
とは言え、これら趣味にかかるお金を固定費だからと削るわけにはいきません。人生の楽しみを削っては本末転倒です。これらは無駄な出費ではないので、削るところは他にあるはず。コロナ以降は出かけないので旅行、服、外食を必然的に大きく削ることができましたが、アフターコロナが見えてきた今、改めてどうするかなぁと思案中です。今日ネットで見つけたカットしたい固定費ランキングは以下の通りでした。
「必要以上のデータ量を契約している携帯代」「生命保険の不要な保障」「当たり前に利用してしまう割高なデリバリー代」「契約して忘れてしまっているサブスク代」「週に1度しか乗らない自動車の駐車場代、任意保険料」「毎朝の習慣となっているラテマネー」「意味のない飲み会の交際費、タクシー代」「毎日の外食ランチ代」「過剰なまでのお酒代、タバコ代」「下ろすたびに引かれるATM手数料」。
見事にひとつもありません。ほとんどがそもそも無縁のものが多く、「意味のない飲み会とタクシー代」は20年以上前に縁を切ったし、「毎日の外食ランチ代」はコロナ禍で在宅勤務になってなくなりました。削るところがありません。うーん、困りました。このまま趣味とともに死す、となりそうです。