JR東海がリニア新幹線の名古屋までの開通予定を2027年に間に合わないことを発表してから、静岡県の川勝知事が辞意を表明しました。川勝は辞意を表明した理由にリニアを挙げましたから、ストレートに言えば邪魔できて良かったということでしょう。なかなかとんでもない話です。いくら静岡県を無視されたからと言っても、さすがにやってることが子どもっぽい嫌がらせ過ぎです。川勝の辞意表明でJR東海の株価が上がったのには笑ってしまいました。
ただ川勝が辞めたからと言って、今さら2027年に間に合う話でもありませんし、次の知事の考え方次第では同じことが繰り返されるかも知れません。静岡の人がリニアについて好意的に思っていないからこそ、邪魔することばかりに精を出す川勝を知事として選んできたわけですから、それが県民の総意だと考えれば次の知事もまたどんな妨害をしてくるかわからないからです。最悪、川勝が「辞めるのを辞める」まであるのではないかと思っています。
もっともリニアが本当に必要なのかどうかも再検討した方が良いのではないかと個人的には思っています。莫大な建設費をかけるほどの利用価値があるのかどうか。人口は今後減るばかりですし、オンラインでの会議も広がり、さらにITの発達が進むことで超高速での人の移動にどこまで意味があるのか、将来的に需要が増えるのか、採算が取れるのかもわかりません。川勝が主張する環境破壊も確かに工事をすれば多かれ少なかれ起こることでしょう。
2027年が2030年代前半まで先延ばしになったら、僕は70代になってしまいます。生きているうちに一度くらいはリニアに乗ってみようかと思ってはいますが、そもそも東京に行く機会すら激減してしまいましたし、富士山や駿河湾、浜名湖などが見える東海道新幹線の方が旅情があってきっと好ましいだろうと思います。多分往きは話のタネにリニアで行っても、帰りは「のんびり」新幹線を利用することになりそうです。