テニス界の年末を飾る最後の大会がツアーファイナル。年間ランキングの上位8人だけが出場できる大会です。4人ずつ2つのグループに分かれてラウントロビン(総当たり戦)を行い、上位2人ずつがトーナメント戦を行います。グランドスラムに次ぐランクの大会です。
ラウンドロビンはそれぞれ往年の名選手の名前を冠していて、今年は片方がグループ:アンドレ・アガシ、もう一方がグループ:ビヨルン・ボルグです。時代が違う選手をなぜ並べたのか少々疑問で、アガシならサンプラスだし、ボルグならコナーズかマッケンローだろうと思いますが、頭文字がAAとBBという括りなのかも知れません。
AAにはナダル、メドベージェフ、チチパス、ズべレフ。BBにはジョコビッチ、フェデラー、ティエム、ベレッティーニとなりました。AAに入ったランキング1位のナダルは怪我を抱えていてコンディションは最悪。もともと苦手な大会ですし、途中棄権もあるくらいで、あまり大きな期待はできません。そして残る3人は世代交代のホープばかりで実力互角です。ここは誰が勝ち上がるか大混戦となりそうです。
BBはジョコビッチとフェデラーの2強がやはり強いでしょう。ティエムは今季絶好調ですが、クレーが得意な選手でコート適性は合いません。ベレッティーニは今年後半に売り出してきた急成長株の若手ですが、さすがにこの組み合わせでは分が悪いでしょう。ジョコビッチとフェデラーが体調さえ万全ならきっちり勝ち上がると思われます。
準決勝はBBの2強がAAの若手とそれぞれ対決することになりそうです。ジョコビッチは今季若手に足を掬われていることが多いので、準決勝からが本番かも。フェデラーはわかりません。グランドスラムと違って3セットマッチなので体力的な不安はないと思いますが、優勝となるとジョコビッチが準決勝でメドベージェフあたりに負けないと厳しいかと思います。
この大会が終わると1か月そこそこの短いオフシーズンがあって、すぐにまた新しいシーズンのツアーが始まります。故障を抱えながら世界中を転戦するテニス選手は過酷な商売です。