kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

臨時更新

2020-04-30 07:33:47 | 日記
コロナ対策では後手に回り米国時間28日には感染者が100万人を
超えました。また米国は死者、感染者とも世界最多で世界の感染者は
約310万人のうち米国が3分の1を占めるほどです。しかし29日の
NY市場は大幅に上昇し3月安値からは32%も上昇しました。

これほど株価が早く戻ったのはFRBの大幅な金融緩和と米政府による
巨額な財政出動が迅速に実行されたからでしょうか。コロナ対策では
失点の目立つ結果でしたが、経済対策ではリーマンショック時の教訓
が生かされた格好です。

実体経済はリーマンショック以上の落ち込みですが、株式市場は早く
もコロナ後の回復に目が向いているようです。この動きが本物なのか
それともやや勇み足なのかは現時点では分かりません。やはり焦点は
感染が今後終息に向かうのか或いは経済再開が早すぎ結果的に再び感
染が広がってしまうのかで変わるようです。

30日の東京市場は米国株高を好感する形で2万円台を回復して推移し
そうです。やや円高で推移しているのは気がかり材料ですが、NY市
場でこれまで相場の足を引っ張っていたエネルギー株が大きく上昇
したように東京市場でもこれまで大きく売り込まれた銘柄中心に上昇
しそうです。

売り方目線でいえば実体経済で悪い数字が出ているにも拘わらず株
価は悪材料に反応しないことで買戻しを急ぐでしょう。特に東京市
場は今日と明日の2営業日の後は連休に突入します。日本市場が休場
している間に海外市場で株高が進む懸念もあり売りポジションの解
消は進みそうです。

一方買い方は企業業績の先行きがまだ不透明でありしかも下げは幅の
半値戻し2万318円近辺ではヤレヤレのほどり売りを出したくなるもの
です。PBR1倍水準だった2万800円あたりでの買いは厚い壁になる可
能性があり連休前に手じまい売りが膨らんでも不思議ではありません。
売り方、買い方それぞれの思惑が交差しそうです。
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経済混乱で格差拡大

2020-04-29 10:10:23 | 日記
このところ大きな話題になっているのはパチンコ店vs自治体です。
大阪や東京で休業要請に応じないパチンコ店の店名を公表するこ
とに対してかえって開いているパチンコ店の宣伝になるといった
見方まで出てくる始末です。

休業要請に応じないパチンコ店の言い分は生活のためとかこれま
でパチンコ店でのクラスターが発生していないことや店内の換気
やパチンコ台の席を空けるなど感染症対策を十分に行っていると
いうものです。

もっとも県外ナンバーの車があるなど住民には不安が広がっている
こともあり行政側も引き続いて休業に応じるように説得中のようで
す。密集を避けるとかパチンコは不要不急ではないと言えます。
国民全体に感染症対策で不自由な生活を強いられていることでスト
レスが溜まっていることもパチンコ業界に厳しい目が向けられる要
因です。

株式市場は二番底懸念が囁かれるいる状況でも現状では底堅い値動
きを続けています。背景には新型コロナの感染者増加がピークを過
ぎ、経済再開への期待があるようです。WHOは拙速な再開は再び
感染者数拡大の懸念が消えないと警告を発していますが、欧州や米
国の一部の州では封鎖の解除が進んでいるようです。

経済再開を各国が急ぐのは景気の落ち込みや雇用が予想以上に深刻
だからです。コロナを抑え込めたとしても経済が壊れてしまえば結
果的に企業倒産の増加、それに伴う失業者の急増で自殺者が増加し
てしまえば元も子もないという考え方です。

封じ込めを取るか経済再開を取るか、コロナとの戦いは長期戦にな
るというのが現在のコンセンサスとなったことで今後は両方のバラ
ンスをどのように取っていくのかその時々でベストな答えを見つけ
るしかないようです。

今週から決算発表がスタートしました。発表を先延ばしする企業も
ありなかなか全体像をつかむのには時間がかかりそうです。コロナ
特需で恩恵を受けると大きく上昇した銘柄でもインバウンド需要の
消滅でトータルではマイナスだった花王や小林製薬、山パンなどは
一旦人気が離散するのでしょうか?

一方自動車などの設備投資に不透明感が懸念された銘柄でも落ち込
みが軽微で株価の堅調なところもあります。キーエンスやSMCなど
の高株価銘柄は収益力、自己資本比率、無借金経営など経済の混乱
期でも強さを発揮しそうです。好調時よりも不況時の方が企業間格
差が開きます。

自動車業界も環境が厳しいのは一緒ですが、抵抗力のある企業と無
い企業とで今後ますます差が広がりそうです。1千万台クラブと言
われていたVW、トヨタ、日産、三菱自、ルノー連合ではトヨタが
頭一つ抜け出す存在でしょうか。

日産、三菱自、ルノーは1千万台クラブから脱落する可能性が高く
3社とも収益力は急激に低下しています。既に弱者連合というレッ
テルが貼られそうな状況です。結局生産台数だけ数合わせしても
個々の企業が強くなければ意味をなさないのかもしれません。

次の更新は5月1日を予定しています。

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ビフォーアフター

2020-04-28 11:22:50 | 日記
一足早く新型コロナウィルスの終息が見えた中国では経済再開の
動きが急です。延期になっていた全人代が来月にも開かれるとの
観測も出ています。米国でも経済活動を再開する州も出てきました。

もっとも早期の経済活動再開は再び感染拡大が広がる懸念もあり
否定的な意見も多いようです。感染終息が一番優先されますが経
済活動が停止する期間が長くなると困窮する人が増えるのも事実
です。

今後は感染防止と経済活動と微妙なさじ加減が必要になる局面で
様々な意見が噴出するでしょう。人類がこのコロナウィルスを克
服する時期が来るのは現時点ではまだまだ先の話です。コロナと
ともに生きるということも当面は仕方ないでしょう。

コロナ後の世界はどんなものになるのでしょうか。今回の世界的
な流行で分かったことは一度未知のウィルスが発生するとあっと
いう間に世界に拡散してしまうことです。経済がグローバル化す
ればモノやヒトの動きは活発になります。

ヒトの動きとともにウィルスもいとも簡単に国境を越えます。目
に見えない未知のウィルスに今後も人類は苦しめられるでしょう。
今回世界を見渡すともっともこのウィルスにうまく対処出来たの
は台湾です。

台湾は2003年に流行したSARSで犠牲者を出しました。この時の
教訓が生かせたことが大きかったようです。いつ発生するか分か
らない感染症の流行に常日頃から準備をしていたことです。武漢
で原因不明の肺炎が発生したという初期に対策を打ったことが感
染者を最小限に押さえることが出来ました。今後世界の国々は台
湾のように入念な準備が必要になります。

またサプライチェーンの見直しも進むかもしれません。余りにも
中国一国に依存した体制は有事の際に大きな混乱が発生します。
企業はチャイナプラスワンを従来も推進してきましたが、その動
きは加速するかもしれません。

またマスクやガウン、フェイスガードそれに人工呼吸器は一度
感染症が蔓延すると需要が急増してひっ迫します。生産を海外に
依存していると有事の場合生産している国が自国を優先して輸出
禁止にするといったことも発生しました。備蓄やある程度の国内
生産を維持しなければならないということになりそうです。経済
合理性も分野によっては一考する必要が出てきそうです。。

一方コロナ後も変わらないのは米中対立です。特に今年は秋の大
統領選挙を控えています。コロナショックで経済に大打撃が生じ
たことからトランプ大統領は米国での感染が拡大したのは中国が
新形コロナに関しての情報を隠蔽したことで世界各国の初動が遅
れコロナ蔓延を引き起こしたと批判を強めるでしょう。

コロナの前と後とで様々なことが変わり、また変わらないことも
たくさんあるでしょう。マスクや手洗いの習慣はころな終息後も
感染症対策上有効ということが周知されましたから引き続き需要
は高水準で推移しそうです。テレワークやビデオ会議システムも
問題点を改善しながらも浸透しそうです。コロナの前と後で何が
変わり何が変わらないか考えることも投資に役に立ちそうです。




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不要不急の消費

2020-04-26 07:47:06 | 日記
企業によっては25日(土)から12連休に突入したところもある
ようです。東京都の小池知事は23日の記者会見で今年のGWは
「ステイホーム週間」帰省や旅行はせず東京にとどまり
在宅するよう求めました。

GW期間中の新幹線の予約状況は昨年に比べて9割減という状況
のようですから呼びかけ効果は出ているようです。一方神奈川
県の海辺それに都内の公園などは先週末大変な混雑だったよう
です。欧米で行われているロックダウンと違って日本では強制
力のないお願いですから限界もあるようです。

今や各地の観光地や自治体なども訪問はお控えくださいという
通常の真逆の対応している訳です。ぜひ観光地に足を運んで下
さい。というなら理解できますが、真逆のお願いをしている訳
です。

通常ならあり得ないことです。地元経済や雇用を痛めることを
やっている訳です。それだけ感染症蔓延はこれまでのリーマン
ショックや東日本大震災時などどんな危機よりも深刻さが違う
危機です。

鉄道、空運、高速道路、観光地の土産物店や飲食店それに宿泊
施設多くの観光地が1年でもっとも稼ぎ時のGWに臨時休業や臨
時休館している訳ですから経済的損失は計り知れません。

衣・食・住と言いますが、国民が豊かになればこの3つ以外の消
費が増えます。それはある意味では不要不急に分類されます。
人との接触を避けるためとはいえこの不要不急の消費が経済を
支えています。

新型コロナ対策で多くの国が入国拒否になり足元のインバウン
ド消費が消滅しました。国内の観光地にとっては国内客が最後
の希望です。それが書き入れ時のGW期間中全く期待できない
状況です。

テレワークも出来ない地方の観光業はほとんどフェイスツーフ
ェイスでなければビジネスが成立しません。しかも労働集約的
な分野が大多数です。国民に経済的あるいは精神的ゆとりが生
まれなければ観光地に出かけようとは思いません。

観光業は不要不急のビジネスなのです。しかし製造業の国際分
業が進み企業は人件費の安い新興国に生産拠点の多くを移転し
ました。もはや後戻りはできません。国内産業である観光業は
労働力を受け皿になっています。

訪日観光客の急増で東京など都市部の観光客は増加しました。
しかしそれ以上地方には働く場を提供するなど経済効果は地方
の方が大きかったのではないでしょうか。昨年までの空前の人
手不足もインバウンド需要などで国内景気が活性化したからです。

実は観光業は成長余力もあり地方活性化の切り札でもあります。
観光業だけでなく各種のスポーツ観戦や映画や音楽コンサート
などのエンタメ消費が現在は蒸発している状態です。感染終息が
先延ばしになればなるほどこれらの産業は傷んでいきます。
多くの分野に及ぶ不要不急の消費が現在の日本では如何に重要
だったのかこの危機が教えてくれました。

次の更新は28日を予定しています。
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振り出しに戻った観光立国

2020-04-24 04:39:28 | 日記
航空各社のゴールデンウイーク期間(4月29日~5月6日)の予約状
況が明らかになりました。国際線の予約数は前年同期比97.3%減
国内線は88.8%減に落ち込みました。10連休だった2019年の反動
に加え、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、国内外で出入国
制限や移動自粛の動きが広がったことが響いたことは間違いない
ようです。

コロナ対策として人との接触を8割削減が目標となり3密を避け
ることが連日のようにニュースとなってはこの数字も仕方ないで
しょう。不要不急の外出と言われれば真っ先に旅行はやり玉にあ
がります。日本国内だけでなくこれを世界中の国々が政府主導で
推進している訳ですからもはや航空各社だけでなく観光業全般に
未曽有の打撃になっています。

星野リゾート社長がテレビで話していたようにインバウンド回復
は一番最後になるというのはおそらく真実になりそうです。観光
立国は安倍政権の成長戦略で唯一と言っていいくらいの成功事例
でした。しかしコロナショックで振り出しに戻ってしまったよう
です。

観光業は中小企業が多くまた地方経済への影響も大きいという特
性があります。経営体力の弱い中小企業には時間の猶予は余りあ
りません。海外からの観光客の需要が当面期待できないとなると
国内客に期待するしかありません。

政府もコロナの終息の目途が立てば観光産業の再生に力を入れる
でしょうが当面は感染拡大を阻止することが最優先されます。時
間が掛かれば掛かるほど観光業の再生は難しくなります。

2014年から2019年の6年間で訪日観光客は3.7倍に急増しましたが
中国、香港、韓国、台湾で全体の7割を占めるなど地域的な偏り
も大きく近隣からの観光客は滞在日数も短いという側面がありま
した。滞在日数が短いために結果的に一人当たりの消費額は少な
く必ずしも理想的な姿とは違っていました。量だけでなく質も追
求しようとした矢先にコロナショックの直撃を受けました。

既にコロナの影響やオリンピックの延期もあり2020年の訪日観光
客はかなりの落ち込みが予想されています。政府目標の2020年で
訪日観光客4000万人は完全に幻になりました。コロナの終息時期
が先延ばしになれば2019年の半分にも到達しないということもあ
るかもしれません。

しかし人口減や製造業の海外移転もあり日本の成長には観光業は
重要な産業です。またイベントリスクは観光業にとって避けられ
ない課題です。如何にリスクを分散し事業継続を続けれれるのか
コロナ後の宿題です。

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