kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

おまけ

2015-12-30 17:13:41 | 日記
アマゾンの快進撃は続く
米国の年末商戦は好調だったようです。11月末から12月24日までの小売売上
高は前年同期比で7.9%増と事前の市場予想を上回りました。特に伸びが目立
ったのはネットを通じての買い物で約2割も増え商戦の「最大の勝者」となりまし
た。その主役は何といってもアマゾンです。

アマゾンは28日の取引開始前「有料の『プライム会員』に12月の第3週だけで
300万人以上の登録が全世界であったと発表しました。短時間での無料配送
サービスが受けプレゼントやセール品の購入が集中し加入者が急増しプライ
ム会員による無料配送の注文は年末商戦中に2億個以上に増えました。 有
料会員に登録すると動画配信サービスなども利用できます。年末商戦でアマ
ゾンはライバルを尻目に顧客をさらにい込んだ形になりました。」アマゾン株は
年初から倍増した株価をキープしたまま年末を迎えそうです。

2015年の東京市場ではインバウンド需要もありドラッグストアや百貨店、専門
店などの小売業界は好調な売り上げを記録する企業が目立ち堅調な株価に
繋がりました。しかし米国で起きたことは数年後日本でも起こるという経験則
からネット経由での買い物が益々勢いを増しそうです。2016年はアマゾンVS
既存の小売り業というガチの戦いが激化しそうです。

さらに2017年4月からの消費税引き上げという逆風が待ち構えています。軽減
税率が適用される生鮮品や加工品などを扱う食品スーパーへの影響は少ない
かもしれませんが消費税引き上げで5兆円程の購買力の奪われますから消費
者の節約意識が消費の足を引っ張ることも十分考えられます。2016年の小売
業はどんな状況が待ち受けているのでしょうか。

今日が2015年最後の更新になりました。
1年間ご愛読いただき有難うございました。
大発会の4日からまたよろしくお願いします。
良いお年を)^o^(
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2015年総括

2015-12-30 08:10:48 | 日記
8月中旬以降大波乱となった2015年相場も今日の大納会一日を残すのみとなり
ました。2012年から4年連続での上昇は確実です。大納会の今日はNY市場の
三桁の上昇もあり13週移動平均(1万9133円)や26週移動平均(1万9224円)が
目安となりそうです。しかし26週を回復したとしてもチャートのローソク足は陽線
と同じくらいの上髭の長い形になり2016年相場に不安を残すことになります。

今後は市場の期待値が下がった円安トレンドが再開されるのかその行方次第
で6月高値更新も左右されそうです。現時点では円安、円高五分五分でどちら
にポジションを傾けづらい状況です。円安期待は期待として持っておくにしても
裏目に出た時のこともBプランとして用意すべきでしょう。

日銀の追加緩和が見送られた状況で今年6月までは日本株は絶好調でした。
ほぼ半年間本当に押し目らしい押し目もなく長く上昇したのはアベノミクス相場
がスタートした2012年から2014年にもなかった現象です。二度にわたる日銀の
追加緩和で急上昇した時にも半年間上昇は続きませんでした。彼岸天井もGW
前の天井も起きず押し目買いに押し目なし相場も余り記憶はありません。

しかし業種による明暗が分かれたのも今年の特徴でした。円安は6月初旬に
125円85銭を付けるまで続きましたが円安メリットの代表格のトヨタは3月24日
の8783円、ソニーは5月19日の3970円、パナソニックは5月28日1853円の高値
でした。日経平均は6月高値後も2ヶ月近く2万円台で推移しましたが夏相場の
主役は食品、日用雑貨、小売りなど内需銘柄でした。

アベノミクス相場の初動の2012年12月には多くの業種のPERは13倍台から
17倍台の間に収まっていました。ところが今年の夏には食品や日用品と小売
りが23倍、薬品は30倍台半ばで推移しました。自動車などは10倍から12倍程
度がほとんどでした。確かに内需銘柄は過去最高益を更新する銘柄も多く好
業績だったことは確かです。しかしそれ以上にPERが大きく切り上がる形で上
昇しました。

食品銘柄は森永や雪印メグミルクが典型ですが本当に相場らしい相場がこの
10年なくシコリがないことも好業績だけでなく大幅高の要因です。ディフェンシブ
銘柄の代表格である食品株が短期間にこれだけ大きく上昇するとは誰が想像し
たでしょうか。化粧品のコーセーが4倍に化けるなど日用品銘柄も同様の傾向が
みられました。2万円乗せの立役者は内需銘柄だったことは疑いの余地はありま
せん。この流れを上手く掴んだ投資家だけが今年は好成績を残しました。反対に
国際優良銘柄を追いかけた投資家は相対的に苦戦したのではないでしょうか。

2015年は外需銘柄に厳しく内需銘柄に優しい相場でした。さて今年の明暗を分
けた流れが2016年はどこに向かうのでしょうか。現時点ではその姿は見えてき
ません。おそらく相場の流れを制する者が勝ち残ることに来年もなりそうです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

FANG

2015-12-29 08:08:08 | 日記
先週現在でNYダウは年初来1%弱の下落です。米国株全体の動きを示すS&P
500種は小幅にプラスでした。米国株は今年膠着感の強い展開でした。しかし
個別株を仔細に見ると違った風景が見えてきます。新興国景気の減速をまとも
に受けた低迷に目立ったキャタピラーやネットショピングの広まりで小売り業界
の雄ウィルマートの苦戦も際立ちました。一方頭文字を取ってFANGと呼ばれる
4銘柄の上昇が目立った年でした。

(注)FANG(ファング)
 ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)大手のフェイスブック、ネット通
販のアマゾン・ドット・コム、動画配信のネットフリックス、検索大手の旧グーグル
(現アファベット)の頭文字をつないだ造語。高成長の大型ハイテク銘柄群の愛
称として2015年の米国市場で流行語になりました。FANGには牙という意味もあ
ます。

アマゾンとネットフリックスの株価が2.1倍と2.4倍になりました。アルファベットが
44%でした。フェイスブックを加えた4銘柄は59%の上昇率になります。NYダウが
ほぼ横ばいだったことを考えれば如何にこの4銘柄に人気が集まったかが分かり
ます。この4銘柄に共通するのは革新的サービスを世に送り出し高成長を続けて
いることです。非製造業で世界的な企業だということも共通しています。

フェイスブックはSNSのもはや代名詞になっています。米国だけでなく今や世界
に利用者が広がっています。アマゾンは日本でもネットショッピングでは知らない
人がいないくらい有名です。日本のECの業界では楽天と勢力を二分しています。
また余り日本では話題にはなりませんがECで養ったプラットフォームを活用した
クラウドサービスでも収益を伸ばしています。

ネットフリックスはネットの動画配信大手です。米国では今までテレビ視聴はケー
ブルテレビ経由でしたが急激にネット経由にシフトしています。その立役者がネット
フリックスなのです。最近ではドラマなど独自作品にも力を入れています。日本に
も今年進出しました。アルファベット(旧グーグルが持ち株会社移行)は検索業界
では後発でしたが次々に新しいサービスを生み出してその地位を不動のものとし
ました。スマホOSの世界標準となったアンドロイドや最近では自動車分野での自
動運転技術でも成果を出しています。

残念ながら日本にはFANGのような世界的な企業は生まれていません。ものつく
り大国を標榜しているように今も日本の稼ぎ頭は製造業中心です。その製造業で
も一部では韓国や中国の追い上げで苦戦が目立つところも出ています。課題は
単なるモノづくりではなく作ったとのサービス分野でも稼げるといったビジネスモデ
ル作りのようです。今年大きなニュースになったシャープや東芝の経営危機も旧
態依然の事業構造を転換できなかったことが背景にあります。

液晶で一時世界の頂点に達したシャープやノートパソコンの先駆者の東芝とも
その事業がお荷物になり経営危機を招きました。勝ち続けられる事業は稀で
す。絶えず事業ポートフォリオを見直し次の一手を早めに打つことが重要です。
残念ながらスピードでは欧米企業が日本の一歩先を行っています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4年目の正念場

2015-12-28 08:22:48 | 日記
東京市場は今週の30日に大納会を迎え激動の2015年相場も幕を下ろします。
ECBの追加緩緩和、中国ショック、米国の利上げなど海外要因に振り回された
1年だったのかもしれません。海外投資家の継続的な買いが6月に2万円を超え
高値2万952円まで押し上げ8月の中国ショックによる世界的なリスクオフで日本
株を大量に売り越したために9月29日には1万7000円を割れるという安値まで
下げたのも海外投資家によるものでした。

株式市場には「大回り3年小回り3ヶ月」という格言があります。意味は相場のサ
イクルを表し短期的には3ヶ月で一つの周期が終了、長期的には3年でひと山の
周期が終わるというものです。アベノミクス相場が本格的にスタートして12月で丸
3年この間円安株高が続きました。4年目を抜代える2016年はもう一度白紙に戻し
て臨むべきかもしれません。

2013年4月に1回目の黒田日銀の追加緩和があり2014年10月には2回目の追加
緩和が出ました。特に2回目は市場関係者の多くも予想しなかったサプライズ緩
和だっただけにそのインパクトは大きく今年も日銀の政策会合が開かれるたび
に追加緩和観測説が流れ株価を左右する場面がありました。そんな伏線もあり
今月の補完処置発表は様々な憶測を呼び一日で900円幅の波乱を生んだので
しょう。

米国は12月のFOMCで利上げに踏み切りました。日欧の緩和はまだ継続中です
が米国の政策変更は世界のマネーの流れに大きな影響を与え世界の金融市場
は大きな節目を迎えることになります。米国は利上げできるほど景気が回復した
のだからそれ程緩和局面の転換を悲観する必要はないという見方もあります。
しかし原油の大幅下落による負の部分が本格的に表面化するのはこれらだとい
う見方もあり緩和マネーで踊った市場には大きな宿題を残しました。

米国の景気が回復した一方資源国や新興国経済の減速は深刻です。象徴的な
国がブラジルやベネズエラなどの南米であり中国景気減速で貿易面での繋がり
の深い東南アジア諸国です。米国利上げでマネーが米国に回帰してますますファ
ンデメンタルの脆弱な国々の経済に打撃を与えます。世界の景気敏感国と言わ
れる日本株にはその影響は特に大きく出てくるかもしれません。特にこの3年大
幅な円安やインバウンド特需で大きく上昇した銘柄が多いだけに海外の投資家
としては十分利益の乗っている日本株は売りの対象になり易い状況です。

海外投資家は現物株を年初から12月第3週までに累計で2308億円売り越しまし
た。年間で売り越しになれば2008年以来7年ぶりの事だそうです。昨年の今頃
は市場関係者が2015年も2兆円から3兆円の買い越しを予想していました。それ
でも日経平均が年初来8%の上昇率をキープできているのはGPIFの大幅な買い
越しや自社株買いが支えたからです。2016年も資本効率の改善や株主重視の
方針で自社株買いは続きそうです。自社株買いのための豊富な現金はまだまだ
企業に残っています。しかし年金等の公的資金の大幅な買い越しは期待でき辛
い状況です。

こう考えるとやはり来年も海外投資家が買い越すのか売り越すのかが東京市場
のカギを握っているようです。米国の利上げ後世界のマネーはどこに向かうのか
中国景気の先行きはどうか原油安で産油国やエネルギー関連企業の信用不安
が起こるのかどうか、日銀の追加緩和の有無はその結果125円を超えうる円安に
なるのかそれとも110円前半まで円高が進んでしまうのか結果的には東京市場は
今年の高値を更新するかもしれませんが今年以上に変動の大きな相場になりそう
です。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

正念場は年明け

2015-12-25 14:29:45 | 日記
どうやら東京市場にサンタのクリスマスプレゼントは届かなかったようです。
海外投資家がクリスマス休暇で不在しかもFOMC後の大きなイベントもない
今週は見送り材料に事欠からない状況でした。頼みの円相場も利上げ後
期待とは裏腹に円高に振れすっかり年末高への期待が後退した東京市場
は午後も開店休業状態です。

米国では大統領選の前年は株高というジンクスがありますがどうやら今年は
微妙な状況です。NYダウは年初から24日まで1.2%のマイナスです。来週ど
こまで挽回できるかどうかですがNY市場は8月に1万8000ドル割り込んでから
8000ドル手前で失速するパターンを繰り返しています。明らかに1万8000ドル
は壁として投資家心理には影響しています。年末までにプラスに転じたとして
余り大きな期待は出来ないでしょう。

3年続いた年末高の東京市場の今年はさらに厳しく11月末の1万9747円から
考えて12月のマイナスはほぼ決まりで1万9000円台で大納会を御の字かもし
れません。アノマリーはやはり投資の現場では参考程度に思っていたほうが
無難なようです。円相場もFOMCの利上げの後は円安が進むという見方は外
れました。東京市場は再び円相場との連動性が高まった背景にはこれといっ
た特有の買い材料が見当たらない裏返しだという見方もあります。

既に来年の見通しが各方面から出ています。来年の円相場に130円まで円安
が進行するという見方がある一方125円を超える円安進行は考えられず110円
程度まで円高になるとの予想も出ています。日経平均は高値2万2000円安値
1万8000円というのが大方の予想ですが2万2000円達成には120円後半の円安
が持続することが前提条件になりそうです。かなり高いハードルにように私には
思えます。

反対に115円程度まで円高が進むと1万8000円割れも十分考えられます。ブラッ
クスワンとして円相場の115円と1万7000円台の日経平均は想定しいておく必要
がありそうです。年末の東京市場をみると2万2000円よりも1万7000円台の可能
性の方が遥かに高そうですが。

需給面から今年のようにGPIFの大量買いも見込めず原油価格が低迷が続けば
オイルマネーの日本株売りの再燃もあるかもしれません。追加緩和ハードルも
高くなりインバウンド消費という材料も色褪せてくるでしょう。20%台への法人税
引き下げも出てしまいました。今年よりも大きな買い材料が見当たらない日本株
にとっては来年正念場となりそうです。

年明けは2万円台で推移していた水準での信用期日が訪れます。1月から2月
中旬まで続く期日売りを消化して上昇できるのかどうか新年相場から日本株
に試練が待ち構えています。

26、27日の更新はお休みします。
良い週末をお過ごしください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする