kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

終わり良ければ全て良し

2012-12-29 09:16:10 | 日記
12月の東京市場は将に「掉尾の一振」という言葉がふさわしい展開で1年を
締めくくりました。ドルで86円台、ユーロで114円台がこんなにも早く訪れると
は思いませんでした。為替感応度の高い東京市場が年初来高値を一気に
抜いたことも後から思えば当然なのかもしれません。今回は政策期待で順
張りで素直に人気銘柄に乗っていれば好成績を上げられました。

しかしポジションを抱えた投資家心理はこの上昇相場は続いても選挙まで多少
期待を込めても外国人投資家がクリスマス休暇に入る前にひと山つけるという
見方もも多く利益確定売りに動きたくなるのも無理からぬことでしょう。往々に
して強気になって買い直したところが天井だなんてこともありますから実際は
多くの投資家はある程度利が乗ったところで利益確定に動いたでしょう。

今週の東京市場は連日上昇して4営業日はすべて上昇で合計455円上昇まし
た。米国市場が財政の崖問題で冴えない展開が続いていてもほとんど無視
するような上げっぷりでした。それだけ外国人投資家の買いの勢いが勝って
いたのでしょう。

また今週は餅つき相場らしく100円から200円台の低位株が乱舞、ある程度
予想はしていましたが、業績やチャートを見ると途中からの買いはとても勇気
がいる銘柄ばかりです。もともそんな株ほどよく上がるものです。外国人投資家
プラス個人投資家の本格参戦で年明け波乱はあっても上昇基調は不変のよう
です。問題はどんなタイミングでどんな銘柄を選択するかでしょうか。

後は金融緩和円安で大幅な水準訂正をした銘柄の上値がとこまで期待できる
かですこの流れが続きその延長線上での銘柄を選ぶべきかそれとも年明けは
物色銘柄ががらりと変わってしまうのか悩むところです。

年初来高値銘柄をざっと眺めてみても円安好感で輸出株の多くが名前を連ね
ているかと言えば必ずしもそうではありません。素材株の中でも業績好調な銘柄
など(信越化学や日本ペイントなど)はやはり人気化しています。最後は個々の
企業業績が銘柄選別のポイントになります。

正月休みの間にもう一度頭を整理して新年相場に備えようと思います。
1年間私の未熟な文章を熱心に読んでいただいた読者のみなさまありがとう
ございました。年内の更新は今日までとさせていただきます。新年は元日より
気持ちも新たに頑張りたいと思います。

では良いお年を!(^^)!
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サンタは東京にやってきた

2012-12-28 00:41:37 | 日記
NY市場は財政の崖問題の進展が見られず依然軟調な展開になっています。
また期待された年末商戦もハリケーン「サンディ」の影響や財政の崖の影響で
しょうか、消費者の財布の紐は予想外に堅いようです。ニュースによるとここ
数年に比べても売り上げの伸び悩みが目立ったようです。GDPの7割を占める
個人消費の伸び悩みは回復しつつある雇用情勢にも微妙に影を落としそうです。
財政の崖問題が年末までに何らかの解決を見いだせなければNY市場は1万
3000ドルを割る可能性も考えておかねばなりません。

一方、低迷しているNY市場を尻目に東京市場は活況を呈しています。昨日は
3月高値1万255円を更新して1万300円台に乗せました。背景には総選挙で圧勝
した安倍総裁への期待があります。過去数年これほど日本の政治が株式市場
で注目された場面があったでしょうか。リーマンショック後初めて年末高で1年を
締めくくりそうです。

もっともこの上昇局面では選ぶ銘柄で明暗が分かれたのも事実です。今回自動
車や精密、不動産株の上昇が目立つようですが、実は一番投資効率の良かった
分野は低位株です。11月初旬に業種を問わず100円から200円台の株を複数銘柄
仕込んでホールドしておけば今頃投資資金が1.5倍ほどになっていた計算になりま
す。

もっとも多くの投資家は我慢強くても2割程上昇すれば喜んで手放したでしょう
から中々計算通りにはいかないでしょう。壊れ相場の上昇は低位株が主役と言
うのは昨年も1月から3月かけて同様のケースがありましたから今後の投資の
参考になりそうです。

反対に食品や小売り通信など夏から秋にかけて人気化した銘柄の値上がりは
僅かあるいは値下がりしています。人気が長く続くとずっとこのまま上がり続ける
錯覚に陥りがちですが、月は満ちそして欠けてゆくということをもう一度肝に銘ず
るべきでしょう。

おそらく年内総選挙が行われず民主党の政権が続いていたら東京市場は9000
円前後でウロウロしていたでしょう。その意味では今のところ安倍トレード恐るべ
しです。NY市場が低迷しているのとは裏腹に東京市場がこれほど活況を呈した
ことは何年ぶりでしょうか。

クリスマスラリーがやってきて活況を呈する東京市場ですが、大納会までは波乱
もなくご祝儀気分も手伝って堅調な展開が続きそうですが、年明けには一抹の
不安があります。上昇トレンドが続くとしても12月の月間上昇幅は876円(9.2%)
です。個別銘柄でも過熱感が目立つ銘柄も出ています。年明けには何かのキッ
カケで1週間前後スピード調整する場面も頭に入れておきたいところです。

しかし調整を挟みながらも東京市場は上値を追う可能性も高そうです。問題は
風を読みどんな業種、どんな銘柄が人気化するか見極める目がますます重要
になります。流れを上手く捉えられたかどうかで今回の上昇相場での収支計算
も大きく違ってきました。もう一度頭を整理しながら新春相場に備えたいもので
す。

この文章を書いている間にNY市場は下げ足を速めています。現在80ドル安です。
1万3000ドル死守は難しいかもしれません。
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政策に売りなし

2012-12-27 08:10:56 | 日記
自民党の圧勝から株式市場は一段高しました。選挙後は材料出尽くしで調整
局面も予想されましたが、日経平均は週後半の20、21日で221円下げました。
しかし今週の2日間で290円上昇しました。先物中心とはいえモメンタムが失わ
れていないことは認めるしかありません。個別株では追加緩和と公共事業増加
で恩恵を受ける建設、セメント、不動産、金融と言ったセクターの上昇が目立
ちます。また昨日は突然海運株が大きく値を飛ばしました。年末特有の低位
材料株物色が続いています。

建設株については震災後の復旧事業でも人手不足から人件費が上昇して市場
の期待した利益を上げられませんでしたが、人件費の高止まりは続いています
から国土強靭化計画で公共事業がこれ以上増えても採算悪化は避けられない
と思います。政府としても財政的な制約からどこまで公共事業を増やせるかまだ
期待先行です。しかし現在は建設人気が様々な不安を包み込み上昇しているの
が現実です。

また不動産株の上昇も追加金融緩和でメリット受けると言われていますが大手
不動産株などは1月安値から既にほぼ2倍の水準に達しています。特に解散総
選挙後の上昇は激で1カ月弱で3割程度の上昇率です流石に目先は警戒ゾーン
に達したとと思える状況です。

金融株高も追加緩和でどれ程のメリットがあるのか、むしろ積極的な財政出動
で長期金利が上昇すれば保有国債の評価損が膨らみ反対に金融株にはデメ
リットのような気がします。もっとも昔から「政策に売りなし」と言われていますか
らこれまでは素直に流れに乗ってこれらの銘柄を強気に買い進んだ投資家の
勝利だった訳です。

昨日の円相場が85円台突破とは驚きました。クリスマス休暇前にシカゴ投機筋
は9万枚まで膨らんだポジションの調整のために円を買い戻し年末までには82
円台まで円高が進む可能性があると為替の専門家が解説していましたが、どう
も予想とは反対に一段と円安トレンド進むみたいです。

騰落レシオも当面過熱の目途である120は割り込みそうもありません。過去25
日の値上がり銘柄と値下がり銘柄の比率で表す騰落レシオは選挙後の急騰
場面での営業がこらからずっと換算されますから1週間くらい値下がり銘柄の
多い日が続かなければ120を割ることは考えにくいでしょう。逆に120を割る日
が来る時は東京市場が本格調整の入り口に差し掛かった時です。3月の天井
形成時でもそうでした。

昨日の海運株高などを考えると政策関連銘柄物色から横に物色銘柄が広が
る気配は出ています。一段の円安なら物色銘柄は自動車株や精密株でしょう
が、昨日は先駆した銘柄からより出遅れの銘柄へと人気が移りつつあります。
安倍内閣誕生で一段高になった東京市場はやはり節分天井に向かって、微
調整を挟みながら上昇を続けそうです。
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安倍、石破コンビ

2012-12-26 08:25:05 | 日記
自民党政権が26日にも成立しますが、選挙後すぐに石破幹事長の留任は決ま
りました。見かけは苦虫をかみつぶしたような風貌で貫録がありますから58歳
の安倍総裁よりも年上なのかと思っていたら3歳年下の55歳なのです。

選挙後も前のめりで積極的な発言を繰り返す安倍総裁、余りにも大風呂敷を
広げた発言に少々先行き息切れが心配になります。一方強面の石破さん為替
についても85円から90円が現状の日本経済にとって望ましいとの指摘は個人
的には良い水準をついているなあと思います。

多くの日本の製造業は長引く円高で生産拠点を海外に移しました。おそらく
10年前とは比べ物にならないくらい円安に伴う収益改善は限られています。
一方原発停止でLNGの輸入は急増しています。原発再稼働が不透明な状況
で大幅な円安は発電コストの上昇で電力料金の大幅な値上がりに繋がります。

またLNG高でなく原油や鉄鉱石などの鉱物資源それに穀物など海外からの
輸入に頼っていますから企業にとって円安は原材料の値上がりと言うコスト
アップ要因になります。依然としてデフレ経済から抜け出せない日本経済に
とっては円安は輸入品価格の上昇でデフレの解消に役立ちますが景気回復
を伴わない物価上昇は国民生活にマイナスです。

そう考えると円相場の落としどころとしては石破幹事長が示している85円から
90円の円相場と言うのは案外日本経済にとって居心地の良い水準なのかも
しれません。金融政策だけでなく前のめりの発言の続く安倍総裁と慎重な見解
を持っている石破幹事長の組み合わせはある意味ベストなのかもしれません。

安倍政権には好意的な見方も不安視する見方もあるでしょうが、この二人の
強力タッグで強い政権を目指してもらいたいものです。過去6年で6人も首相が
代わるという事では国際社会から信頼は得られません。短命首相のキッカケ
を作った安倍総裁には2度目の登板で是非この国を一歩でも良い方向に導い
て欲しいものです。

私は安倍政権のキモは石破幹事長だと思うのですが、このまま自民党に追い
風が吹き続け来年の夏の参議院選挙で自民が勝てばこのコンビの体制はしば
らく安泰でしょう。強い政権強い経済が投資家の希望です。

残り3営業日で今年の取引も幕を引きます。1万円からの買い出動には正直
不安があります。しかし外国人投資家が本腰を入れて年明けから買ってくる
ようだったらそれも杞憂に終わるのかもしれません。日経平均がここまで急
上昇したことや年末休みを考えたらここは出来る限りポジションを減らすべき
なのかもしれませんが、今年はリスクを取った投資家に軍配が上がっています。
先行きを考えても結論が出ませんから無理のない範囲でのポジションを持った
まま年越しを迎えそうです。
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アマゾンの脅威

2012-12-25 07:11:53 | 日記
家電量販店業界がエコポイントで需要を先食いした薄型テレビ販売の急減で
苦境に陥っているということは既に周知の事実です。業界の推計では3~4年
分の需要を先食いしたと言われていていますからしばらくは低調な販売が続
きそうです。またテレビと一緒に買うケースの多い録画再生機の不振も深刻
です。またコンパクトデジカメやカーナビは需要をスマホに奪われもう構造的
な販売不振からなかなか抜け出せそうもありません。

家電3社の業績不振はテレビや新聞それにネットで既に大きく報道されてい
ますが、家電量販店では拡大するネット販売が苦境に拍車をかけています。
そしてネット販売は小売りの台風の目になりつつありますが、その分野でも
競争は激しくあらゆる分野でアマゾンの存在感が増しています。

当初アマゾンは書籍やCD販売がメインでしたが、その後取扱商品はどんどん
広がり家電や日用品それに衣料品などありとあらゆる商品に及ぶようになり
ました。アマゾンのファッションブランド衣料の販売進出はそれまでこの分野で
独り勝ちだったゾゾタウンの販売不振を招き明らかに業界地図が塗り替わり
つつあります。家電量販店では顧客が店頭で商品を見て品定めをするだけで
購入は格安のネットでというショールーミングが進んでいるとも言われています。

テレビショッピングで一躍有名になったジャパネットタカタも売り上げの8割を占
める家電販売の不振と拡大するネット通販の板挟みで成長にブレーキがかか
っています。日本最大のショッピングモールを運営する楽天でさえ今や配送料
無料のアマゾンの脅威を受けています。激安価格と即日配送などで販売攻勢
を続けるアマゾンの脅威は増しています。

米国の今年のクリスマス商戦で最も盛り上がったのはネット通販でした。今や
米国ではネット通販は生活インフラとして定着しつつあるようです。ネット通販
の拡大で家電量販店大手のベストバイは赤字転落し、書店のボーダーズ・グル
ープは経営破たんしました。これまで米国で起きたことは数年後日本で起きて
います。

アマゾンが仕掛けたより安くより速く消費者に商品を届けるというビジネスは
あらゆるリアルの小売業を巻き込みまた同業のネット企業同士の競争激化を
加速させそうです。アマゾンにどのように対抗していくか日本企業の知恵が試
されます。
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