kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

外国人投資家の狙う銘柄

2013-11-30 14:13:17 | 日記
2013年相場も残り1ヶ月とあと僅かになりました。東京市場の上昇の原動力は
何と言っても外国人投資家の買いです。11月第3週までに外国人投資家はざ
っと13兆円を買い越しました。この数字は2005年に小泉改革で記録した10兆円
を遥かに越える金額です。生保はソルベンシーマージンの制約、銀行はバーゼ
ル3の自己資本規制強化もあり年初来ずっと株の売り越しをずっと続けています。
個人投資家も来年からの譲渡益課税アップもあり11月は既に1兆7000億円を越
える売り越しです。

来年からはNISAがスタートして個人マネーの流入が期待されますが期待通り
貯蓄から投資へと太い流れになるかどうかは現状では分かりません。やはり
来年も外国人投資家頼みの相場が続きそうです。外国人好みのソフトバンク
ファーストリテイリング、日本電産、LIXIL、ダイキンなど秋以降の東京市場で
一際株価の上昇が目立った銘柄に共通するものは事業拡大に賭ける強烈な
経営者の存在です。勿論M&Aや海外進出に積極的で日本の経営者には珍
しく顔の見える経営者です。

他にもパナソニックは津賀新社長体制になってから不採算部門に大ナタを振り
業績のV時回復を成し遂げました。また海外の投資ファンドの大量取得が明らか
になり株価の上昇にも弾みがつきました。ソニーも米投資ファンドのサード・ポイン
トの大量取得が話題になり5月には2413円まで上昇しました。株価大幅上昇の
裏には決まって外国人投資家の存在があります。

指数以上の投資を目指すなら外国人投資家が何を考えどんな銘柄に注目して
いるのかを良く考えて銘柄選びを心がけるべきなのかもしれません。5月までは
日本株全般の底上げ相場でしたが11月には明らかに流れが変わってきていま
す。ひょっとしたら来年はもっと極端な展開もあるかもしれません。日経平均だけ
を見ていたら分からない変化が起きています。

一般的は外国人投資家はROEの高い企業に注目しているようです。ROEが高
い企業は資本効率がよく競争力も強い企業が多い傾向があります。日本株全体
ではROEが9%です。欧米の有力企業はほとんどが二桁です。日本企業の中に
もROEが高い企業はあります。それは外国人好みの銘柄と共通しています。残念
なのは中堅企業が多く日本を代表するような大企業はまだそのレベルまで達して
いません。外国人投資家に評価されるようになるにはもっと多くの日本企業がRO
Eを本気で高める経営を目指すべきです。
明日の更新はお休みします。
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流れを見極めるそれが大事

2013-11-29 07:18:27 | 日記
11月相場を振り返りここで一句
「日経平均は7年ぶり高値なのに持ち株は良くて横ばい、下手をすれば逆行安」
字余り!

おそらく月間上昇率では今年1番の月になりそうな11月相場も今日1日を残す
だけになりました。昨日の日経平均は277円高と大幅に続伸、毎度恒例の2時
過ぎから先物に断続した買いが入り指数を押し上げそれが割安になった現物
株の買いを誘い月曜日に続いて高値引けとなりました。この水準は7年ぶりだ
そうです。

おそらく株に詳しくない人は全ての投資家が儲かっていると考えていることでし
ょう。しかし値上率の高い銘柄は相変わらず指数寄与度の高い先物御三家や
精密や家電や機械株などです。メガバンクや商社も小幅高で主力どころで売買
を伴なって上昇しているのは日立やパナソニック、三菱重工などごく一部でした。
日経平均は277円上昇しましたが値上がり銘柄998、値下がり銘柄625という数字
が限られた銘柄の上昇が際立っていることを示しています。

どうやら11月相場では先物主導の流れを最後まで読んだ投資家の勝利でした。
作戦としては先物を売買するか、ETF(日経平均の2倍の値動きをするETF)
か指数寄与度の高い御三家や好業績で取り組み妙味がある銘柄(例えばダイ
キンや日本精工、コニカミノルタ、アルプスなどです。)を手がけるかが賢い投資
作戦だったようです。

中長期投資なら別ですが、比較的短期での投資ではいくらPERが市場平均や
業界平均よりも低くてもまた株価が底値圏であろうとも今月は日経平均なみの
上昇率さえも越えられない銘柄が圧倒的に多かったようです。

アベノミクス相場に沸いた今年の東京市場も残すところ後1ヶ月です。さて先物
主導で5月高値近くまで上昇した11月に引き続いて12月相場はどんな展開に
なるのでしょうか。おそらくメジャーSQまではオプションがらみの思惑もあり
先物主導の展開が予想されます。当然NT倍率の高水準は当面続くでしょう。
もっともSQ通過後は株価の水準にもよりますがその反動が気になります。

11月に泣かず飛ばずだった銘柄に活躍の可能性はあるのでしょうか。安値圏
の銘柄を丹念に拾って値上がりをじっと待つようなリターン・リーバーサルが
報われる相場が訪れるのは年明け以降まで持越しでしょうか。やはり投資で
重要なのは企業業績ですが、好業績だからと言って必ずしも指数の上昇ととも
に上がる訳ではありません。まずどんな流れで株価が動いているのかそれを
見極めることが重要です。

例えば今月のように先物主導相場が続くと判断したなら指数に影響のある銘柄
を素直に買ったほうが成功確立は高くなります。その際市場平均よりもPERが高
いとかは余り考えなくても良いのです。低位株の底上げ相場なら低位株を緩和
期待の相場なら不動産や金融株を買うべきなのでしょう。今回は流れを見切れ
なかったことが原因でした。まだまだ勉強です。


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中身は?

2013-11-28 09:06:50 | 日記
やはり円安を支援材料として東京市場は12月初旬にも1万6000円(終値)は
つけそうな流れになってきたようです。もっともこれまでの流れは先物御三家
プラスユーロ安を材料とした精密株や電子部品株などが物色されています。
円安基調で今期最高益更新も期待できるトヨタが5月の年初来高値6760円を
5%程下回った状態です。一方あれほど昨年まで日本株不振の象徴的な家電
業界のパナソニックはリストラの進展と業績の改善で年初来高値を更新中です。

2年前は欧州危機でユーロ崩壊が騒がれました。思い起こせばわずか今から
1年1か月前の昨年10月末には一時的にユーロが100円割れがありました。とこ
ろが現在は138円台ですからほんと先のことは分からないものです。160円レベ
ルからユーロの下落トレンドは始まりました。ひょっとしたら近い将来そのあたり
の水準まで戻すこともあるのでしょうか。

ユーロ、ドルとも円安は間違いなく日本の輸出産業にとってはプラス効果ですが
問題は円安効果で数量が増加するかどうかです。いくら為替が円安に振れても
数量が伸びなければ市場の高い期待に応えられません。やはり個別企業により
円安メリットに差が出てくるのでしょうか。

需給面では信用取引の5月高値を通過して改善していますが、何せ今回の上昇
は先物主導の展開です。裁定買い残高が積み上がっていることは(4兆575億円
22日現在)半年ぶりの高水準は将来の波乱材料として認識しておく必要があり
ます。先物御三家や一部の銘柄に偏った物色の流れがほかの銘柄にも波及して
市場全体に資金が行き渡たるかどうかが息の長い上昇を続けられるポイントで
あるように感じます。TOPIXの値動きのほうが個人投資家の相場感覚に近いよう
に感じます。日経平均ほど個人投資家の懐具合は暖まっていません。



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東京市場急騰劇の背景は

2013-11-27 10:13:51 | 日記
東京市場は25日1万5619円まで上昇して終値ベースの高値5月22日1万5627円
まであと8円というところまで迫りました。日経平均が直近の安値を付けた11月
8日の1万4086円から2週間で1533円(上昇率10%)上昇という急騰ぶりでした。
この間の時価総額上位10銘柄と日経平均寄与度の高いファーストリテイリング
とファナックの上昇率を調べてみました。

トヨタ  6200円(8日)6430円(25日)上昇率4%
ソフトバンク  7280円(同)8590円(同)上昇率15%
三菱UFJ  608円(同)660円(同)上昇率8%
ホンダ  3870円(同)4365円(同)上昇率11%
三井住友FG  4675円(同)5170円上昇率10%
ドコモ  1549円(同)1620円(同)上昇率4%
JT  3460円(同)3565円(同)上昇率3%
NTT  5120円(同)5140円(同)上昇率0.4%
KDDI  5480円(同)6460円(同)上昇率15%
みずほFG  205円(同)216円(同)上昇率5%
ファーストリテイリング  30600円(同)37700円(同)上昇率19%
ファナック  15390円(同)17320円(同)上昇率11%
日経平均  1万4086円(同)1万5619円(同)上昇率10%

この他の銘柄で日経平均を上回る上昇率だったのは収益改善が目覚ましいパナ
ソニック(12%)やダイキン(11%)ミネベア(11%)日本精工(15%)などの機械
株でした。

この傾向を見る限り今回の急騰も日経平均寄与度の高い一部の値かさ株や
機械株などの銘柄が際立って上昇したことが分かります。時価総額1位のトヨタ
株が円相場が101円台まで円安が進んだにも拘らず上昇率が日経平均を大きく
下回っていることからもかなり歪な上昇であることが分かります。

11月第2週には外国人投資家の買い越しが1兆円を超えて日本株を押し上げた
ことは事実ですが、上昇率を見る限り特定の銘柄に偏った資金流入だったのか
もしれません。大きな流れは海外のヘッジファンドによる大量のオプションや先物
買いに支えられた大幅高だったというのが真相です。

海外筋の円売り先物買がこのまま続けば少なくともメジャーSQまでは堅調な地合
いが続きそうです。もっとも変わり身の早いヘッジファンドですからどこまで信頼
出来るか思案のしどころです。
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気が付けば1万6000円間近

2013-11-26 08:13:09 | 日記
どうやら1万6000円も通過点になりそうな東京市場の勢いです。欧米の株高や
円安に支えられて今週も多少の波乱はあっても堅調な展開が続きそうです。
もっとも東京市場の上昇をリードしているのはヘッジファンド主導の先物です。
先物御三家(ソフトバンク、ファーストリテイリング、ファナック)の寄与度が大
きく1万5000円回復をリードしたメガバンクなどの上値は重くなっています。
業績好調でも必ずしもすべての銘柄が万遍なく水準訂正した相場ではないこと
は事実です。

同じ1万5600円でも5月高値時とは個別銘柄では随分上昇率に差が出ています。
例えば円安の恩恵大といわれる自動車銘柄のPERは軒並み10倍台前半です。
反対に電子部品を含めた電機株の多くは10倍台後半から20倍台です。日本株
の平均PERが16倍台ですから本来はもっと自動車株が上昇してもいい筈ですが
25日に年初来高値を更新した銘柄はマツダのみです。11月は値動きの良さから
は電機銘柄に軍配が上がります。

また商社株も今回の上昇相場では蚊帳の外です。9月の戻り高値を更新出来な
い銘柄がほとんどです。確かに資源依存度が高く新興国景気に減速懸念がある
現状では積極的に買いにくいのでしょうが、それにしてもPERは軒並み一桁後半
です。せめて10倍くらいに評価されても不思議ではありません。

今回の大幅上昇がこれまでほとんど稼げなかったヘッジファンドの決算前のひと
勝負という色合いが強いのであれば物色の偏りは仕方ないかもしれませんが
いずれこの歪みは是背されることもありそうです。今は不人気株でも数か月先を
考えたらお宝銘柄になるかもしれません。ダイハツなどもその分類に属すると考
えています。

今日の東京市場は強弱感分かれる展開でしょうか。先高期待はなお強く押し目
買いも期待できますが、25日移動平均とのかい離率は過熱の目安の5%を超え
た6.6%です。1万5600円と5月高値時まで上昇したことやこの2週間で1500円上昇
と急激な値上がりであったことは事実です。先物主導で当面の利益確定売りに
下げる場面も考えられます。すべてはファンド筋の先物の動きがカギを握ってい
ます。
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