まだ三分の二を終ったところですが、今年の相場ほど専門家泣かせの展開
だった年も珍しいのではないでしょうか。年末時点での予想は年間で高値
2万2000円から3000円、安値は弱気な見通しでも1万7000円だったように記
憶しています。2016年も円安基調を背景に企業業績の好調持続から株高
は続くとの多かったようでした。
しかし年初からここまでを振り返ると株式市場は昨年の最高値更新も期待
されたにも拘らず8カ月が経過した時点で今のところ大発会が高値でしかも
2015年の大納会を一度も越えることが出来ず未だに1万7000円手前です。
勿論その原因は日米の金融政策の違いから130円近い円安が期待された
にも拘らず急激に年初から20円程度円高が進み一時100円割れした円高
による業績懸念が挙げられます。
個別のイベントでも想定外のことがいくつも起きました。1月末の日銀会合
で導入を決めたマイナス金利。それまで黒田総裁はマイナス金利につい
ては否定的な考えを述べていただけにサプライズでした。しかし一番のサ
プライズは過去2回黒田日銀の決定を歓迎する形で大幅高を演じてきた東
京市場の上昇が2営業日程度と短命に終わってしまったことです。結局マイ
ナス金利という奇策は金融機関の収益悪化から金融株が大幅に下落する
といった副作用もあり相場の足を引っ張りました。
英国のEU離脱問題は投票結果の発表直前まで残留派勝利といった観測
が流れていたにも拘らずまさかの離脱決定で一時的に金融市場が大きく
動揺しました。一時はBexitが他のEU加盟国の離脱の引き金になるといっ
た悲観的な見方が広がり米国の利上げ延期の原因にもなりました。もっと
もその後の世界の株式市場の急回復も予想外でした。
7月日銀の追加緩和で市場は国債購入額の増額、マイナス金利の拡大、ET
Fの買い入れ枠増額の三点セットを期待していましたが、結果はETF買い入
れ枠の増加の一点だけになり事前予想では株価下落の見方が多かったの
ですが一時的に売込まれる場面はありましたが、円相場も高止まりにも拘わ
らず輸出関連銘柄や金融株が買い進まれる一方食品や小売など内需銘柄
が値を下げる展開での指数が上昇しました。
ジャクソンホールでのイエレン議長の講演も市場関係者の間では利上げに
ついて踏み込んだ発言はでないとの見方が多く講演後は円相場の100円の
100円割れから一段の円高を警戒する見方もありましたが、結果は多くの予
想を外すものでした。結果的に東京市場は輸出関連などの景気敏感株買い
の内需銘柄売りといった構図が今週も続いています。
多くの予想と反対の結果が出てその結果円相場や株式市場が大きな変動
に見舞われる展開が続いている訳です。いずれの場合も予想通りならこれ
程激しい値動きにはなっていません。イエレン議長の講演後も市場の利上
げ確率は9月が2割弱、12月が4割台です。市場は9月利上げをまだ十分織
り込んでおらず今週末の雇用統計の結果が市場予想18万5000人程度を越
えて20万台になった場合市場の変動幅は大きくなりそうです。悉く予想が裏
目に出て来た事を考えると今度も市場予想も米国利上げはあっても12月年
1回という多数派の見方が危うく感じます。どうやら今年のキーワードは裏目
という言葉になりそうです。
だった年も珍しいのではないでしょうか。年末時点での予想は年間で高値
2万2000円から3000円、安値は弱気な見通しでも1万7000円だったように記
憶しています。2016年も円安基調を背景に企業業績の好調持続から株高
は続くとの多かったようでした。
しかし年初からここまでを振り返ると株式市場は昨年の最高値更新も期待
されたにも拘らず8カ月が経過した時点で今のところ大発会が高値でしかも
2015年の大納会を一度も越えることが出来ず未だに1万7000円手前です。
勿論その原因は日米の金融政策の違いから130円近い円安が期待された
にも拘らず急激に年初から20円程度円高が進み一時100円割れした円高
による業績懸念が挙げられます。
個別のイベントでも想定外のことがいくつも起きました。1月末の日銀会合
で導入を決めたマイナス金利。それまで黒田総裁はマイナス金利につい
ては否定的な考えを述べていただけにサプライズでした。しかし一番のサ
プライズは過去2回黒田日銀の決定を歓迎する形で大幅高を演じてきた東
京市場の上昇が2営業日程度と短命に終わってしまったことです。結局マイ
ナス金利という奇策は金融機関の収益悪化から金融株が大幅に下落する
といった副作用もあり相場の足を引っ張りました。
英国のEU離脱問題は投票結果の発表直前まで残留派勝利といった観測
が流れていたにも拘らずまさかの離脱決定で一時的に金融市場が大きく
動揺しました。一時はBexitが他のEU加盟国の離脱の引き金になるといっ
た悲観的な見方が広がり米国の利上げ延期の原因にもなりました。もっと
もその後の世界の株式市場の急回復も予想外でした。
7月日銀の追加緩和で市場は国債購入額の増額、マイナス金利の拡大、ET
Fの買い入れ枠増額の三点セットを期待していましたが、結果はETF買い入
れ枠の増加の一点だけになり事前予想では株価下落の見方が多かったの
ですが一時的に売込まれる場面はありましたが、円相場も高止まりにも拘わ
らず輸出関連銘柄や金融株が買い進まれる一方食品や小売など内需銘柄
が値を下げる展開での指数が上昇しました。
ジャクソンホールでのイエレン議長の講演も市場関係者の間では利上げに
ついて踏み込んだ発言はでないとの見方が多く講演後は円相場の100円の
100円割れから一段の円高を警戒する見方もありましたが、結果は多くの予
想を外すものでした。結果的に東京市場は輸出関連などの景気敏感株買い
の内需銘柄売りといった構図が今週も続いています。
多くの予想と反対の結果が出てその結果円相場や株式市場が大きな変動
に見舞われる展開が続いている訳です。いずれの場合も予想通りならこれ
程激しい値動きにはなっていません。イエレン議長の講演後も市場の利上
げ確率は9月が2割弱、12月が4割台です。市場は9月利上げをまだ十分織
り込んでおらず今週末の雇用統計の結果が市場予想18万5000人程度を越
えて20万台になった場合市場の変動幅は大きくなりそうです。悉く予想が裏
目に出て来た事を考えると今度も市場予想も米国利上げはあっても12月年
1回という多数派の見方が危うく感じます。どうやら今年のキーワードは裏目
という言葉になりそうです。