kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

黒田バズーカ砲で景色一変

2014-10-31 15:29:11 | 日記
今週のサプライズは何といっても黒田バズーカ砲の炸裂でした。もう
決算内容の吟味なんてぶっ飛んでしまいました。やっぱり今までの日銀総裁
とはまったくカラーが違うと言うことを市場も改めて認識したようです。
755円上昇して一気に東京市場は年初来高値を更新しました。

黒田日銀の政府へのメッセージは追加緩和を先にやるから消費税は予定通り
引き上げなさいと言うことなのでしょう。かねて総裁は消費税引き上げに関
して引き上げるリスクよりも引き上げないリスクが大きいとの見解を示して
いましたから先手を打ったのでしょう。日銀もデフレ脱却に本気で取り組む
から政府も財政再建に本腰を入れろと言うことでしょう。

もっとも盆と正月が一辺に来てしまったような31日の東京市場です。
先物主導で急騰してしまった東京市場来週の見通しが益々難しくなりました。
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リターン・リーバサル

2014-10-31 06:52:36 | 日記
30日には109円台を回復した円安を支援材料に輸出株が主導する相場を
想像していましたがどうやら実際は違ったようです。30日の上昇が目立った
業種は不動産、銀行、その他金融などでした。電機銘柄でも日立やソニー
やパナソニックなども上昇が目立ちましたが同じ電機銘柄でも航空電子が
大幅安TDKやアルプスも小幅に下落しまちまちの相場でした。

今週の4営業日でも証券、電鉄、不動産などの内需株の上昇が目立ちます。
国内景気のもたつきで買い辛いはずの内需株が上昇していることは市場の
流れが既に上昇した銘柄を売り出遅れている銘柄を買うリターン・リバーサ
ルになってきたと言うことなのでしょう。輸出関連銘柄だけでなく内需株にも
物色範囲が広がったことが指数上昇を支えています。

17日の安値から今日で2週間目ですがここまで東京市場がこれ程V時回復
するとは予想外でした。やはり海外ヘッジファンドの決算対策売りが一時的
な需給バランスを崩しただけだったということになり14500円近辺はやはり
売られ過ぎの水準だったのでしょうか。終値ベースでは15000割れは4営業
日だけだった事になりました。

先物御三家銘柄がこのところ対照的な動きをしています。4~9月期の利益が
過去最高だと発表したファナックが低迷している一方アリババの上場で材料
出尽しとの見方から暴落したソフトバンクの今週の戻りは鮮明です。目先の
業績的には最高益のファナックに人気が集まっても良いはずなのですが
実際は大きく売られたソフトバンクが人気です。これもリターン・リバーサル
の一環です。

あれよあれよと言う間に15600円まで戻した日経平均です。今日もNY市場の
大幅高と109円台前半の円安で堅調でしょう。米国市場に引っ張られるように
日本株も戻りを試しそうです。10月相場も今日で終わりです。振り返れば10月
相場は急落してその後急騰した激しい月だった事になります。来週からの11月
相場は上昇ピッチの速さから一旦小休止する場面は出てきそうです。いずれ
にしても米国次第の相場が今後も続きそうです。
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自社株買い効果

2014-10-30 08:13:51 | 日記
29日の東京市場はNY市場の17000ドル回復を支えに大幅な上昇でした。日経
平均は半値戻しも窓埋めも達成し15553円(244円高)と予想以上の大幅上昇で
した。改めて先物主導の順張り相場では値動きが大きくなるという東京市場の
特性を感じました。米国景気の堅調さに比べて日欧や新興国の景況は芳しく
有りません。日本株は米国景気を反映する米国株の写真相場が傾向がより強
くなりそうです。

ほぼ全面高だった東京市場で特に値上がり率で私の目を引いたのはオムロン
と野村証券です。オムロンは市場予想を超える決算と自社株買い、野村証券は
過去2番目の高水準の純利益+自社株買いでしょうか。両銘柄の上昇率はそれ
ぞれ5.75%、4.4%と指数を大きく上回るものでした。特に野村証券の自社株買い
はサプライズだったようです。グローバルに活動する金融機関には一層の自己
資本比率の引き上げを国際機関が検討しているとの報道が既にされていました。

日本ではメガバンク3行や野村証券が対象になり新たな資本増強も必要になる
可能性を指摘されていました。自社株買いは増資と真逆の行為ですから自己資
本は減少します。そんな状況での自社株買いは会社側の財務と今後の収益見
通しの自信なのでしょうか。株価は9月に年初来安値を付けその後の戻りも小幅
な状況でしたからこの材料に敏感に反応しました。自社株買いを発表したコメリ
などの上昇も目立ち業績プラス自社株買いは市場の受けも良いようです。

一方最高益から一転減益決算を発表したホンダは年初来安値を更新しました。
これまでの株価の動きをみる限り市場はある程度決算悪は織り込みつつあった
ようですが大幅な円安でも減益という実態悪で改めて売リが出たようです。株価
が新安値を付けたこともありその後は戻りに転じ結局小幅な下げで取引を終わ
りました。小幅なものになる可能性が高そうです。円安を期待して買うならトヨタ
や富士重工に分があり現状で輸出比率が3%程度まで低下したホンダを積極的
に買うだけの理由が見当たりません。当面は他の自動車銘柄よりも上値は期待
しにくいのかもしれません。

さて17日の安値から8営業日で1000円戻した東京市場ですがこのまま上昇が続
くかはNY市場次第です。今回の上昇は米国株高に引きずられた側面が強く米国
株次第では波乱も予想されます。日米市場とも戻りのピッチの速さには注意が
必要だという見方もあります。NY市場も17000ドル回復から一気に高値を目指す
のかそれともいったん小休止するのか月末月初は株価変動が大きくなる傾向が
ありますから今まで以上に慎重なスタンスが必要です。

日経平均は先物主導で上昇していますが、上昇修正した日立金属が続落したり
市場の予想に届かなかった信越化学が大幅に下げたと思えばソニーが業績下
振れは懸念の後退から2000円を回復するといった具合で何を頼りに銘柄選択を
すればよいのか本当に難解な相場です。
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モノ消費からコト消費へ

2014-10-29 08:28:01 | 日記
28日の東京市場は上値の重い展開で一時100円弱下げる場面もありました。
売買代金も1兆6900億円余りと相変わらず盛り上がりに欠ける展開でした。
28日~29日のFOMCを控えて動きにくかった面もあったのでしょうが果たして
それだけが原因とは言えないようです。今までのところ市場予想を上回る好
決算発表しても一段高する銘柄はほとんどなく反対に増益でも市場予想を下
回った銘柄の中には大幅に下落する銘柄が目立ちました。好決算にも市場
の反応が鈍いのは多くの銘柄が9月末にかけて円安を支援材料に年初来高
値を付けた反動が未だに続いているのかもしれません。

海外投資家の大幅な売りに買い向かった形になった個人投資家や年金資金
は基本的に逆張り志向です。むしろ9月25日の高値から10月17日の安値まで
の半値戻しの水準に近づけば下値で拾った銘柄の一部には戻り売りを出す
ことになります。先週の信用買い残高は351億円減少しました。先週の大幅
反発局面では利益確定売りが出たことを示しています。おそらく現物取引も
売り越しだったのではないでしょうか。

順張り志向の海外投資家が本格的に買ってこなければ半値戻しから次の目標
である三分の二戻しを目指すことは難しそうです。週末から指数は上昇しても
売買代金が反対に2兆円を下回る現象はこの水準での積極的に上値を買う投
資家が不在だという証なのかもしれません。

海外投資家は日本企業の好決算は認めても消費税引き上げ後の国内景気の
予想以上の落ち込みに戸惑っているようです。政府が消費税再引き上げを決断
したらそれこそ景気の回復に赤信号が点滅してしまうのではないかとの見方も
あるようです。日本に必要なのは現状では財政再建よりも景気対策が優先順位
としては高いようです。ここにきて日米株価指数の開きが大きくなっています。
自国市場の景気が堅調な米国株と国内と中国や欧州景気に不安を抱え世界の
景気敏感株である日本株と世界の投資家は選別を強めているように感じます。

膠着感を強める東京市場で株価好調が目立つのは安定的な収益が見込める
食品や小売りの勝ち組です。味の素やABCマート、西松屋チェーンや島忠など
は28日に年初来高値を更新しました。KDDIも通信3社の中では業績面の安心
から高値更新しています。高値更新銘柄にはOLC(オリエンタルランド)やリゾ
ートトラストといった銘柄も顔を出しています。

商品は一度購入すれば次の購入まである程度の期間が必要です。一方楽しい
時間という形に残らないものは比較的リピート頻度が高いようです。レジャー産
業のなかでも勝ち組企業には海外企業との価格競争とも無縁であり根強いリピ
ーター消費が好業績を支えているようです。投資の現場ではモノから感動という
コト消費銘柄が今後も有望だという声が聞こえているようです。

観光産業を今後の日本の成長産業として育成する政策ともマッチしてこの分野
は日本経済を支える柱としての将来性も高いようです。産業構造の変化を感じ
取って投資に役立てることは重要です。来年の大型IPO候補と噂されているユ
ニバーサルジャパンにも期待が出来るかもしれません。

さて今日の東京市場はNY株高を支えに堅調なスタートが予想されます。自社
株買いを発表した野村やオムロンの値動きに注目です。
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ホンダの憂鬱

2014-10-28 05:30:17 | 日記
ホンダの株価が冴えない展開を続けています。17日には3251円の年初来安値を
記録しました。その後も戻りは鈍く27日も3330.5円(8.5円高)と上昇はしましたが
低空飛行を続けています。他の自動車銘柄や日経平均に比べても今年の高値か
らの下落率は際立っています。

株価不振の背景にはいくつかの誤算がありました。まずホンダの一番の量販車
であるフィットが昨年のフルモデルチェンジ以来都合4回のリコールに追い込ま
れ販売の現場で混乱が広がったことや相次ぐリコール問題を受け品質チェックを
徹底するために新車販売スケジュールが遅れ販売に影響が出ているようです。
また軽自動車市場はかつての2強(スズキ、ダイハツ)からホンダの躍進や日産
三菱連合の巻き返しで競争がこのところ激しくなっています。すでに国内販売の
4割に達した軽自動車比率は頭打ちとの指摘もあります。市場の拡大に陰りが
出ている状況で競争の激化は必至です。

またホンダは今期国内販売100万台という強気の見通しを打ち出しましたが上期
は消費税引き上げの反動減が長引き実績は40万台にも満たない販売台数にな
ったようです。もともと自動車各社の今期販売計画は駆け込み需要の反動を考慮
して前年比微減の販売計画を立てていました。ホンダだけは二桁増という強気の
計画を打ち出しました。おそらくここ数年躍進の続いた軽自動車や新型フィットの
販売底上げ期待が強気の背景だったのでしょうが、軽自動車分野での競争激化
もありホンダの強気の販売計画も早晩下方修正を迫られそうです。

ホンダはメキシコ工場稼働により国内からの輸出を減らしたため今や輸出比率は
3%まで低下したようです。現地生産を増強して日本からの輸出を減らし為替変動
に左右されにくい収益構造に転換する。減った輸出分を国内販売の底上げでカ
バーするという計画でしたが現状では大きく狂いました。工場稼働率が低下する
ことで固定費負担が増えホンダの国内事業は大幅な悪化が懸念されます。

円安メリットも享受できずどうしても他の企業よりも見劣りしてしまうようです。それ
に加えてホンダはタカタ製のエアバック問題で米国市場でもっとも多いリコール台
数だとの報道もありホンダ株に対する逆風は強まるばかりです。自動車銘柄で
ホンダを敢えて買うだけの理由が現在見当たらない状況です。

ホンダが決算発表で上期および通期の販売動向やどのような業績見通しを出し
てくるか注目です。その決算発表は28日に予定されています。株価の絶対水準
は安値圏です大手3社の株価水準から比べても出遅れは明らかです。決算発表
をきっかけにアク抜けで反発することもあるかもしれません。もっとも業績の低迷
が続くようらたとえ反発しても当面持続的な上昇は期待できないかもしれません。
市場の懸念を払しょく出来るだけの内容になるのかどうか見守りたいと思います。
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