kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

コモディティ化との戦い

2018-01-31 05:11:13 | 日記
2万4121円だった23日(火)から翌週の火曜日の30日に日経平均
が2万3291円になっていたとは本当に相場の先行きは分からないも
のです。日経平均は24日から5営業日続落でこの間の下げ幅は830
円でした。

23日には大発会から1360円上昇していましたが、30日にはその上
げ幅は527円となり6割弱の貯金を吐き出しました。ザラバ中25日
移動平均線(2万3499円)を割り込んだことから下げに弾みがつい
たことも割り引いて考えなければなりません。

米国株の大幅安が影響したのでしょうが、30日に円高が大きく進行
した訳でもありません。前日まで4営業日続落したこともあり寄り
付き前にはここまで相場が下げると言う予想はありませんでした。
23日の大幅高も同じパターンです。相場の水準が高くなっているだ
けに当然高所恐怖症から売りが売りを呼ぶ展開もまた増えそうです。

それでも年末には1割程度日経平均が上昇しているかもしれません。
しかし2017年9月以降のように大きな下げを経験しないでの昇は今
年無いのかもしれません。ボラティリティの高い相場が続くことも
覚悟しなければなりません。

30日の日経新聞1面で伝わったiPhoneXの大幅減産も昨年からのニ
ュースでXの売れ行きが悪いことは伝わっていました。23日に電子
部品大手6社の2017年10~12月期の受注額は前年同期比15%増で
四半期ベースでは過去最高だというニュースが伝わっていただけに
幾分警戒感が後退していたということはあるかもしれません。

そこに飛び出した5割減産と言う数字にインパクトがあったようで
す。昨年よりスマホ市場の成長鈍化が指摘され部品大手も脱スマホ
で自動車関連の強化に舵を取っていました。スマホ市場を牽引して
きたアップルでしたが、既に機能的にはかなり成熟してきたことも
あり画期的な機能を搭載することにより新機種への買い替えサイク
ルは鈍化する流れは変えられないようです。

ハード的には進化の止まったスマホですが、スマホを起点にしたサ
ービスはこれからも広がりそうです。IT時代に欠かせないツールと
しての地位は揺るがないでしょう。もっとも商品が成熟すればコモ
ディティ化するのはデジタル製品の宿命です。消費者の買い替えサ
イクルは次第に永くなりスマホ関連メーカーとして難しい時代に突
入しそうです。

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コインチェックよりも為替チェック

2018-01-30 07:25:51 | 日記
厳冬に調子を合わせた訳ではないのでしょうが、24日以降の東京
市場は米国株との連動が切れてしまったようです。29日の東京市
場は26日の米国市場でNYダウ、ナスダック、SP500種がトリプ
ル高だったことを好感して10時前には150円近く上昇する場面も
ありましたが、上げ幅を次第に縮めました。

午後の取引では前営業日の終値を挟んで小幅な値動きでした。結
局大引けは2.5円安と形のうえでは4営業日続落でした。今月中
にも2万4000円台固めとの期待もありましたが、大台替えには時
期尚早だったようです。

好決算を発表した信越化学は大きく上昇した高値を更新しました
が、ファナックは伸び悩みました。信越化学は11月に高値をつけ
てから調整していただけに休養十分だったことが反応の良さに繋
がりました。

方やファナックはロボット分野の中核銘柄として人気化し株価は
大発会から急騰し16日の高値まで24%上昇しました。この過程で
既に好業績はかなり織り込んだようです。相場はピークを過ぎし
ばらく調整も考えられそうです。

外需関連銘柄には高成長期待の高いロボットやFAそれに半導体
関連銘柄なら多少の円高でも需要の強さが勝り円高で業績への
影響は気にするほどではないでしょうが、やはり自動車や電機
銘柄の多くは110円割れの円相場が続くと影響は無視できません。

2017年は3月末と9月末にはいずれも円高が進んでいます。1月
下旬の時点で108円後半ということはもしかしてこのまま一段
と円高が懸念も拭えません。上昇の勢いが明らかに変調をきた
し始めたのは24日に円相場が110円を割れてからです。当面の
相場は円相場がどの水準で落ち着くかです。

ニュースではコインチェック問題が連日報道されていますが株
式市場の投資家にとっては円相場から目が離せない状況です。
しばらくはコインチェックよりも為替チェックが日課になりそ
うです。
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円高の壁

2018-01-29 06:56:06 | 日記
23日に300円弱上昇して2万4124円まで達した東京市場はまさか
2万3600円台で週末を迎えるとは多くの投資家は想像出来なかっ
たでしょう。円相場の高止まりが解消できるまで2万4000円回復
は持ち越しになりそうです。

現在為替市場の目線は今後の米国の利上げよりも日欧の緩和縮小
の時期に向いているようです。昨年までは為替相場の注目材料は
米国の利上げの行方とそれに伴なう長期金利の動向でした。とこ
ろが今月米国長期金利が2.6%台に乗せても円相場は円高へと逆
方向に進みました。この動きは為替関係者には予想外のことだっ
たのでは無いでしょうか。

日米の金融政策の違いもあり年明け多少円高が進んでも日本株が
堅調に推移していたのは余程の事が無い限り110円割れの円高は
当面無いだろうと言う予想があったからかもしれません。

デフレ脱却は日本に取って悲願です。物価が恒常的に上昇するた
めには賃金上昇は欠かせません。春闘での賃上げで3%が実現で
き国内消費が回復し物価上昇が一段と高まると言うことは日本経
済のために良いことですが、緩和マネーにおんぶに抱っこ状態だ
った市場にはマイナス面も出てきて複雑な心境なのでしょう。

マイナス金利も年6兆円のETF購入も未来永劫続けられないことは
理解できても市場の耐性が出来るには尚しばらく試練が続きそう
です。緩和縮小が周回遅れの日本が米国に追随するように緩和縮
小を模索するには円高の洗礼が避けられません。

年初113円程度だった円相場が111円前後の円高に振れても日経
平均への負の影響はほとんど感じられませんでした。市場には円
安株高から円高でも株高が鮮明になり為替離れしたとの見方も浮
上しました。

円相場を気にしなくても良かったのは多くの企業の今期想定レー
ト110円16銭を超えない程度の110円後半から113円までのレン
ジならと言う前提条件がついていたようです。24日以降の東京市
場はその前提が大きく崩れたことで一気に調整ムードになりました。

残り3ヶ月をきった今期の企業業績にはこのところの円高の影響は
軽微でしょう。しかし市場は既に来期業績に関心が移っています。
このままの状態では来期の企業業績見通しの前提である想定為替
レートを多くの企業でも円高方向に設定するでしょう。そうする
と2万5000円高値予想の前提だった二桁近い増益予想に黄色信号
が灯ってしまうかもしれません。再び円高・株安の連動が強まり
そうです。この円高が日本株の上値の壁になりそうな動きになっ
てきました。
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好事魔多し

2018-01-26 06:02:59 | 日記
23日に大幅高して終値ベースで2万4000円を越えたことから今回は
このまま上値を試すという見方もありましたが、「好事魔多し」
とはよく言ったもので大きな落とし穴が待っていたようです。

米国の長期金利が2.6台に乗せたにも拘らず、円安が一向に進まな
いのはどこか居心地の悪さを感じていましたが、まさか今週110円
割れがあるとは思いもよりませんでした。やはり予想外の円急騰は
それまで為替離れの株高定着と安心していた市場にショックが走る
ことは避けられなかったようです。

23日の大幅上昇を24、25日の続落ですべて吐き出したうえに先週
よりも143円の下落となりました。短期間に2万3000円、4000円と
大台を二つも超える上昇は行きすぎだったのでしょうか。海外短期
筋の順張り投資は上昇相場にも下落相場にもブレの大きさをもたら
すようです。

上昇が続いている時には「赤信号もみんなで渡れば怖くない」という
極論が出てくるほど上昇が新たなマネーを呼び込み糸の切れた凧の
ごとく上昇に拍車がかかります。

ロボット関連の中心銘柄である安川電機は日経平均が上値の重い相場
が続いていた昨年の7月以降ほぼ休み無く上昇しました。年間上昇率は
2.6倍でした。年明けも大発会から19日までに2割上昇と上昇相場は
続いていました。確かにロボット関連は有望な分野です。日本企業が
強みを持っている分野でもあります。足元の業績も好調です。

海外のロボット関連ファンドには資金流入が年明け以降も続いている
ようです。それでも休み無く上げ続ける相場はありません。年間では
高い上昇率を上げる銘柄でもどこかで小休止するものです。年明け以
降のロボット・FA関連銘柄の動きは過熱感もあったのではないでし
ょうか。1月に上昇率の高い銘柄は年間でも高い上昇率を示すと言う
データがあるようです。このデータ通りだとすれば調整局面があれば
押し目買いのチャンスと言うことになります。

トランプ大統領のドル高支持発言で海外市場で円相場は109円台前半
に下落しました。今週は米国政府要人の発言で円高が進む東京市場は
火曜日以降一転大きな下落圧力がかかりました。1月の値動きを見る
限り最終的には2万5000円を越える水準まで上昇するとしてもその過
程で値動きの大きな相場がこれからも続きそうな雲行きです。

背景には欧州そして次に日本が緩和縮小にと向かうという市場の根強
い見方があるようです。過去5年日米欧が一斉に緩和路線に突き進ん
でいた状況に転機が訪れる状況が市場を不安定にさせているのかもし
れません。上値期待は強くとも波高しというのが今年のキーワードに
なりそうです。

27、28日の更新はお休みします。
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円高旋風に翻弄される

2018-01-25 06:06:51 | 日記
米国の長期金利が先週2.6%台に乗せました。市場では年3回の利上
げは既に織り込んだと言う見方もあるようです。そうなると3月利上げ
はほぼ確実でしょう。後は6月、9月、12月に2回という計算になります。
もし6月も9月も利上げがあれば4回と言う目も出てくるかもしれません。
市場がまだ織り込んでいない4回利上げとなれば一方的な円高にも歯
止めがかかると言う期待も出てきます。

株高が進む一方、米国の長期金利がトランプ大統領誕生後の高値2.6
%台に達したにも拘わらず円安に進むどころか、年初よりも直近では
3円弱円高になっています。円安派の為替関係者の根拠としてあげて
いた長期金利の上昇でも円高が進むという真逆の反応になっています。

為替市場では既に利上げを淡々と実行している米国よりもこれから緩
和の出口を模索している欧州や日本の金融政策が材料になるとの見
方が出ているようです。現状ではドルが主要通貨に対して安くなってい
るのは米国の利上げの展歩よりも周回遅れの日欧の金融政策の行方
に市場の関心が向いているからです。

ユーロ/ドル相場のチャートを見る限りまだまだユーロ高・ドル安トレン
ドは続きそうに感じます。ドル/円もユーロ高に引っ張られる形で円も
高値を試す場面が続きそうです。24日には110円割れを割り込みました。
今後一段と円高が進み昨年の9月の107円台を試すのか、それとも海外
市場で108円台に突入したことから円高のピッチが早かったこともあり今
回の円高トレンドは一旦終了するのかしばらくは目が離せません。

23日の黒田日銀総裁の記者会見で緩和路線に変更はないといった発
言で一時111円台を回復したにも拘らず海外時間で再び110円台前半
まで円高に進んだことから円高圧力は簡単には収まらないかもしれま
せん。まあ東京市場に取って幸いなことには円高抵抗力がついている
ことです。昨年までの流れなら円高進行で日本株は1月大きく下落して
も不思議ではなかったでしょう。

もっとも110円を割れが定着するようなら来期業績への影響も無視でき
ず流石に無傷とはいかないでしょう。24日に相場は23日に308円上昇し
たこともあり183円安と1月相場の中では大きな下げになりました。自動
車、電機、機械株とこのところの円高基調の中でも上昇が目立った銘
柄が下げました。

代わって不動産や小売銘柄の上げが目立ちました。日経平均の下げ
が前日の60%で踏み止まったのは内需銘柄が上昇したことで上昇銘
柄と下落銘柄がほぼ同数だったことが要因です。もっともこのまま円高
が止まらなければ内需銘柄にも売りが広がる可能性もあります。今日
の東京市場はNY株は高値更新しましたが、ナスダック安や日本時間
に比べて一段と円高が進んだことから三桁の下げで始まりそうです。
後は円相場を横目に見ながらの動きになりそうです。
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