kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

収益力の回復がポイント

2012-04-30 08:05:03 | 日記
今月の決算発表で目立つことは市場の予想以上の決算を発表した企業には
買い物が集まり大幅高する銘柄がある一方市場予想に届かない銘柄は容赦
なく売り物を浴び急落するケースが多くみられます。

中には少々過剰反応じゃないかと思える銘柄もあります。これも現在の市場
の評価なのですから仕方ありません。しかしモノは考えようです。この中には
将来のお宝銘柄を安く買えるチャンスでもある訳です。玉石混合の中からそ
んな銘柄を見つける楽しみが増えたと考えればここからの悪材料もチャンス
に変わるかもしれません。

一時よりも為替が円高に振れたことは事実ですが最近の東京市場の株価は
勢いがありません。NY市場の水準から考えれば1万円台回復しても不思議
ではないのですが、まあそれだけ日本株は為替感応度が高いという評価が
市場に染み付いちゃっているのでしょう。日本を代表するような大手企業の
稼ぐ力が落ちているのは事実ですから仕方ない面もあるでしょうけど

日本に米国みたいにグローバルに活躍出来るベンチャー企業が出てくるかと
いうと現時点では勢いのある企業はありますが、独自のビジネスモデルがあ
り世界市場で活躍できるかというとまだ力不足は否めません。マイクロソフト
インテル、グーグル、アップル、アマゾンなどは社歴も若く2000年以降に躍進
した企業です。しかも業界標準を握りいずれも日本企業とは比べられないくら
い高収益で世界的にビジネスを展開しています。

日本にもそんな企業がいくつか出てくれば市場も活性化されて多少の円高も
跳ね返せるのでしょうが。サムスンがスマホで躍進してアップルとトップを争う
までに僅か2年でした。このスピード感が出てこないと日本企業は変化の激し
いIT業界では生き残れないでしょう。これからは韓国のトップ企業を時にはお
手本にして巻き返しを図る必要もあるでしょう。とにかく世界のトップ企業ほど
現在の好業績に満足せず常に変化を求めて行動しています。日本企業がそ
れに追い付くには今までのやり方を時には180度変えなくてはならないかも
しれません。
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前進あるのみ

2012-04-29 09:14:42 | 日記
アサヒがカルピス買収で味の素と交渉に入ったという記事が経済紙の一面を
飾りました。株価を見る限り現時点では市場の評価は必ずしも高くないようで
すが、私は前向きに捉えていいと思います。国内飲料市場はビール類は若者
のアルコール離れそれに少子高齢化また清涼飲料にしても大きな伸びは期待
できません。しかし国内市場には多くの企業があり激しい競争を繰り広げてい
ます。

数年前にはキリンとサントリーが経営統合というニュースもありましたが、その
後の破談で食品業界の再編機運はその後停滞しました。昨年にはサッポロが
ポッカを買収という話はありましたが、両社合わせても飲料のシェアは低い状
態でインパクトは少なかったようです。キリンとサントリーの統合が実現してい
れば玉突き状態でその後の再編機運も大いに盛り上がったでしょう。

食品業界もほかの業界のように今後の成長のカギは新興国にあります。しか
し世界を見渡すとコカ・コーラやネスレなどグローバルに事業展開している巨
大な外資が立ちはだかります。日本の食品企業は堅実な経営をしているとこ
ろが多いのですが、その規模はいずれも小粒です。世界の大手と戦うには力
不足は否めません。

その答えのカギは強い国内事業でしっかり収益を上げリスクを取って海外に
打って出る。それには数多くの企業がひしめき合っている国内市場の再編は
避けて通れません。強い事業をより強くして収益力を高める。反対に現在収
益を上げていても将来展望が開けない事業は思い切って切り離す。その意
味では飲料大手のアサヒがカルピスを買収という選択は今のまま味の素が
親会社にいるよりも成長力は高まりやすいと考えられます。

また味の素も売却した資金で主力のアミノ酸事業や加工食品事業でM&A
を行えば相乗効果が高まります。要するにどの事業を伸ばしどの事業から
撤退して資本効率を上げるかです。シェア下位の事業を抱えていても収益
力は高まらないことはどの業界でも同じです。UCCが海外企業を買収する
という話もこの流れに沿っています。もっとも買収は終着駅ではなく出発駅
です。問題は買収後どのように本体との相乗効果を発揮するかです。

買収には様々なリスクがあります。ある調査によると成功例よりも失敗例の
遥かに多いという指摘もあります。もっとも失敗例と判断する根拠はどの辺
にあるのか定かではありませんが。いずれにしても日本企業が生き残るの
にはM&Aは重要な戦略の一つです。そして再編に打って出るなら追い込
まれてからではなく体力のあるうちに実施するのが重要です。

日本の産業界に残された道はリスクをとっても前に進むしか成長する道は
無いのですから。
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4月相場を振り返って

2012-04-28 08:56:04 | 日記
東京市場は1~3月続いた上昇が4月には一転下落に転じました。多くの
市場関係者は4月も新年度で国内機関投資家の資金流入が期待でき堅
調な展開を予想していました。また4月は年間で二番目に上昇する確率の
高い月と言うことも強気の背景でした。もっとも今年は例年以上に1月以降
の上昇が大きかったことの反動だ出てしまい期待とは裏腹の結果になった
のかもしれません。

今となっては何を言っても後の祭りですが。教訓としてアノマリーを鵜呑
みにするのではなくそれまでの相場のトレンドをよく吟味することが重要
であることを教えてくれました。今年は節分天井も彼岸底もなく3月決算
の権利付き最終日の大幅高が当面の高値になった珍しい年だったのか
もしれません。

今週は今期の増益決算見通しを発表しても市場の予想に届かないと容
赦なく売り込まれる銘柄も目に付きます。最も企業の立場から言えば為替
想定レートの数字でかなり業績見通しも違ってきます。期初段階では慎重
な見通しを立てるのは仕方ないことでしょう。その結果市場予想よりも控え
めな見通しは当然です。欧州財政危機で景気減速が鮮明な欧州向けだけ
でなく欧州経済とつながりの深い中国経済の不透明感からどうしても慎重
な見通しになります。

4月の日本株不振の背景には期待先行で3月にかけての大幅上昇の反動
が背景にあるのではないかと思います。PERを比べたらNY市場に比べて
東京市場のほうが割高です。3月に為替が84円をつける段階で今期の大
幅増益を織り込んだが、一時よりも為替が円高基調に戻ってしまったため
に過剰な収益期待が後退してしまったということがありそうです。

米国の雇用統計発表後4月2週以降日経平均はは9500円を挟んだボック
ス相場で推移しています。NY市場も同じく1万3000ドルを挟んだボックスで
推移していましたが今週は堅調に推移して今年の高値更新も近々あっても
不思議ではない水準まで上昇してきました。

それでも月が替わると相場のトレンドが変化するケースも良くあることです。
過去2年は年初から上昇基調だったNYダウは5月を境に下落しています。
そのキッカケはやはり米国内のことではなく市場関係者が懸念しているフラ
ンス大統領とギリシャ総選挙なのかあるいはもっと別のことなのか。今回は
杞憂に終わるのかもしれませんが、一夜にして急変してしまうのも市場の姿
です。果たして5月はどんな展開になるのでしょうか。正直現時点では判断が
付きません。些細な変化も見逃さずもう少し市場の動きを注視しましょう。

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午後の相場から

2012-04-27 13:21:03 | 日記
午後発表された追加緩和の額も市場の予想通りだったようですね。
為替が円安に振れたら株式市場も先物主導で9700円手前まで上昇
しましたが現在30円高と失速、どうやら二匹目のドジョウという訳に
はいかなかったようですね。改めて当面は下値も硬そうですが上値も
重いと言うことが分かりました。

もっともある程度は予想されたことですが。後は白川総裁の記者会見
でどんな発言があるか注目です。もっとも東京市場に影響を与えるか
NY市場が高値まで50ドル余りのところまできましたから高値更新す
るのかそれとも抜けないでそのまま反落するのか今後の注目です。

NYダウは高値圏にあり来週から5月に月が替わる事を考えると取り敢
えず警戒しておいた方がいいでしょうけど。もっとも東京市場は既に前
倒しで調整局面に突入しておりこの水準からの下げも余程の事がない
限り限定的でしょう。もっとも来週は連休の谷間で参加者も少なく先物
次第で一日の振れ幅が大きくなることは考えておいた方が良さそうです。
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一人勝ち

2012-04-27 07:36:23 | 日記
IT業界ではOSのマイクロソフト、検索のグーグル、ECコマースのアマゾンや
SNSのフェイスブックなど一握りの企業がマーケットの大半を握って高収益
を享受するというケースが目につきます。ハード分野でもパソコンCPUのイン
テル、携帯用MPUのクアルコムそして今や飛ぶ鳥を落とす勢いのアップルは
スマホとタブレットPCの高成長で株価も居所を大きく変えました。

人々の情報ツールの主役がテレビやPCからスマホやタブレットPCに広がっ
たということがその背景にはあるのかもしれませんが、とにかくここ数年で業
界地図を塗り替えたのはアップルだと言うことは間違いないでしょう。しかし
アップルが一人勝ちすればそのあおりを受けて同業の苦戦もまた鮮明になり
ます。特に液晶テレビの不振、スマホの躍進は液晶業界に地殻変動を起こしま
した。

シャープが切り開いた液晶テレビの流れはその部材で大きなシェアと高収益
を関連企業にもたらしました。その分野で変調が起こったのはわずか2年前
です。液晶画面に欠かせないカラーフィルターで日本の大手印刷2社(大日本
印刷、凸版印刷)のエレクトロニクス部門は収益を牽引しました。液晶テレビ
の過当競争からの値崩れが液晶部材の値下げ圧力となりかつての高収益
部門と呼ばれたのは遠い昔のことになりました。

今週に入ってこの2社の株価は年初来安値を更新しました。2社とも解散価値
の尺度であるPBRが0.5倍弱、PERは63倍。PBRは市場平均1倍の半分です。
本業の印刷事業の先行き不安もあり今後の収益の柱が見当たらないという背
景がこの評価なのでしょうか。同じ液晶部材を手がけている富士フィルムHGも
今週新安値更新しています。スマホが爆発的に普及してもとても大型液晶テレ
ビの落ち込みをカバーするには不十分だと言うことでしょう。

現状ではIT分野で大きな成功を収めている企業は米国企業です。まあサムス
ンはある意味例外なのかもしれません。日本企業でも日本電産や村田製作所
のように高いシェアで高収益をあげている企業はありますが、液晶テレビやPC
分野の不振を完全にカバーまでは出来ていません。もっとたくさんの一人勝ち
の企業が日本に存在しないと東京市場はいつまでも米国市場のおまけくらい
の地位から抜け出せません。

今はっきりしているのは日本の製造業でもその分野の専業で世界シェアの高
い企業が相対的に高株価を維持していると言うことです。日本電産やファナッ
クなどがまず挙げられますが、中堅でも新興国でエアコン販売を伸ばしている
富士通ゼネラルはかつて他の家電分野も手がけていましたが、エアコンに経営
資源を集中したことで復活しました。日本企業はもう一度選択と集中を見つめ
直す局面なのかもしれません。
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