kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

歴史から学ぼう

2020-04-02 06:44:01 | 日記
今は全く先の見えない状況でもいずれこの感染症も終息し日常は戻
ってくるでしょう。多くの犠牲を結果的に出す訳ですが、今回の事
例を教訓としなければなりません。世界的な経済の混乱と人命が犠
牲になりました。

まずは新型コロナウイルスの発生源となった中国です。初動の段階
で事の重大さの理解が足らなかったようです。人から人への感染は
発生していないというのも初期段階でこのウィルスへの理解が進ん
でいませんでした。

またその後の中国での爆発的な感染拡大も武漢閉鎖それにクルーズ
船での集団感染が発生した時点でも欧米諸国はその時点では公衆衛
生に問題のあるアジアでの出来事またアジアの港を回ったクルーズ
船での特殊ケースという認識でした。トランプ大統領も春になれば
ウィルスは消えてなくなるとツィートするなど危機意識は限りなく
ゼロでした。

途中でいくつも人災が加わったことがこれだけ世界中での蔓延を阻
止できなかった原因です。比較されたのも2003年に発生したSARS
でしたが、時代背景やウィルスの性質の違いへの認識が不足してい
たことも蔓延を許した原因です。

中国が初動で躓いている間に武漢在住の中国人によってウィルスは
世界中にばら撒かれてしまいました。当初は感染率や致死率の低さ
が指摘され人類にとってこのウィルスは必要以上に恐れる必要のな
いモノだという間違ったニュースも影響しました。

感染源が中国から欧米に広がった時点で感染率、致死率とも一段と
レベルが上がったように感じるのは私だけでしょうか。感染が短期
間に広がり医療崩壊が発生すればイタリアやスペインのように甚大
な被害になります。

サブプライム問題に端を発した2008年リーマンショック発生も予兆
は2007年に仏大手銀行のパリバのファンド凍結、その翌年の3月の
米大手証券ベアスターンズの破綻です。しかしこの時点では世界を
揺るがすほどの危機に発展するとは金融の中枢にいる人たちでさえ
予想できませんでした。

今回のコロナショックもリーマンショックのような金融危機とは性
格が違いますが、いずれも初動の段階ではまだ多くの人が見ている
のは氷山の一角だという認識がなかったことです。前回がITバブル
の後今回はユニコーンバブルの後という共通点もあります。また危
機が発生する前は未曽有の金融緩和で実体経済以上に株式などリス
ク資産が上昇していたことなど類似点があります。

日米欧の中央銀行は既に金利ゼロの世界になっています。少なくと
も伝統的な金融政策の余地はほとんどありません。今後は量的緩和
しか残されていません。米国は有事の時に切り上げ余地を十分に確
保する前に予防的な景気対策それにコロナショックで引き下げ余地
が無くなりこの点ではリーマンショック時よりも手札がありません。

リーマンショックでは中国の50兆元での大規模財政出動が結果的に
世界を救いました。しかし今回はその役割を再び中国に求めるのは
難しそうです。感染終息で世界経済は回復に向かうでしょうが市場
が期待しているようなV字回復があるのかどうか。ショック前のよう
な景色が再び戻る保証はありません。コロナウィルスが終息すれば
直ぐに元に戻るといった期待を持つのは危険です。歴史に学ぶこと
は多いのですが、歴史が繰り返す保証もありません。



コメント
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