kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

2012年自動車業界

2011-12-31 09:46:21 | 日記
最近車を走らせていて気づくことはHVのプリウスとすれ違うことの多さと
相変わらずワンボックス車と軽自動車の多さです。よくニュースで米国や
中国などで見かける風景と大きな違いです。今年のトヨタ車の販売台数
の内26%をHVが占めているそうです。それにホンダもHV車の種類を
増やしています。またHV車を販売していないメーカーでも新たな低燃費
車を販売の中心においています。これらの低燃費車が増えることにより
国内のガソリン消費は緩やかに今後も減少するでしょう。石油元売り各
社も需要減少に対して新たな収益源を育成しなければなりません。

これからの自動車産業のキーワードは低燃費で環境に優しい車作りです。
環境車の本命はEVでありHV車は当初中途半端な存在でありEV本格普
及までのつなぎと言われていました。ところがガソリン車からEVへの橋渡
しは技術革新が進んでもかなり先になりそうです。ガソリン車並みの走行
距離を達成するには今のところいつ頃になるのか近い将来なのでしょうが
今後10年くらいはかかるのでしょうか。

また自動車の低燃費には小型化が必要です。日本独自の規格の軽自動
車は決められた大きさの中で如何に居住性を犠牲にしないでの車作りとい
う点ではある意味時代の先端を走っています。HVや軽自動車それに続い
てEVやPHVなどが次々に市場に出てくる日本は間違いなく車社会の未来
の姿なのかもしれません。

今年は日本の自動車産業にかつてない向かい風が吹きましたが、環境車
での技術優位は日本が世界をリードしていることは間違いありません。
果たして今年の安値が大手自動車メーカーの数年来の安値になるのかど
うか来年はその真価が問われる1年になりそうです。

今年もあと一日でその幕を閉じます。投資家にとってはリーマンショック以
来の厳しい1年となりました。来年は今年の下げ幅以上の上昇が期待でき
るような年になるよう祈って今年を締めくくりたいと思います。皆様どうぞ良い
お年をお過ごしください。
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厳しかったこの1年

2011-12-30 10:49:32 | 日記
今年の相場もあと数時間を残すのみとなりました。日経平均の高値は2月
17日の10891円、安値は11月25日の8135円でした。大納会の終値
は現在の状況からすると8400円台前半でしょうか。今年の相場を振り返る
とそれでも東日本大震災前はNY市場と遜色ないパフォーマンスを上げてい
ましたが、震災で一気に8000円前半まで下落しました。まあ予想外の出来
事だった訳ですから仕方ありません。しかしその後の急反発はやはり外国人
投資家の大量買いがあったからです。東京市場の主役はやはり外国人投資
家などだと言う思いを一層強くしました。

その後はGWにかけて1万円を回復する上昇トレンドが続くのですが、4月の
新年度から株高も例年通りです。やはり痛かったのは7月末からの欧州財政
危機を嫌気した大幅下落だったでしょうか。ここで9000円の抵抗ラインを維
持できなくてズルズルと8000円台半ばまで下落したことはある意味ショック
でした。PBR1倍の9000円は割安水準と言う多くの市場関係者の見方は
今から考えるとやはり間違っていたと言うことでしょう。

NY市場が10月初旬の安値から急反発してその後順調に戻ってきたことと対
照的に東京市場はNY高の恩恵はわずかで下落する時だけ同じ割合でお付き
合いすると言う展開で両市場の差はどんどん開いていきました。昨年までだっ
たらNY市場が12000ドルなら東京市場は11000円近い水準になっていた
筈でしたが結果はご覧の通りです。

個別銘柄では電機や自動車などの大手企業といわれている株価ほど下落率
が大きくNY市場のダウ採用30銘柄との明暗がはっきり分かれました。グロー
バル市場でシェア上位の強いコア事業を持っているかいないかで収益力の差
が出たように思います。もちろん日本企業にも挽回のチャンスはあるでしょうが
それには今までの延長線上での事業展開では駄目だと言うことも明白になりま
した。多くの日本企業が事業の選択と集中をもう一段と進めて黒字であっても
将来展望の乏しい事業には見切りをつけるとか決断しないとこの地盤沈下は
止まりません。

企業も経営者の意識も変わらないと2012年も厳しい状況は続きそうです。
かつてサンリオは本業のキャラクタービジネスと株式投資を収益の柱として
いました。バブル経済最中会社の収益は株式市場の活況とともに順調に見え
ましたがバブルの崩壊とともに大きな損失を出しました。そこでサンリオは
会社の原点に戻りキャラクタービジネスの再構築にはかりました。それまで
自社の企画で商品開発を行っていましたが、キャラクターを外部企業が使用
する権利を海外企業に与えるランセンスビジネスに活路を見出したことで、そ
の後の成長を手に入れました。ここに日本企業の生きるヒントがあるように感
じます。今までのビジネスのやり方を変え発想の転換を図るしか現在の苦境
から脱出することは出来ないのかもしれません。変われた企業だけが次の成
長の切符を手に入れられるのでしょう。
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幻の掉尾の一振

2011-12-29 08:43:16 | 日記
こんな静かな年末相場なんて記憶にないというくらい連日開店休業状態の
東京市場です。今年のマーケットはNY市場だけ独り勝ちで他はみな撃沈
という状態で幕を閉じそうです。先進国の市場では特に東京市場の低迷が
際立っています。まるで年初来安値を今月何度も更新している上海市場に
付き合っているような展開です

個別銘柄で見るとPERが一桁台で今期の業績からみて明らかに売られ過
ぎという銘柄もあるのですが何せ日経平均の上値が重い状況ですから一時
的に上昇しても先物の売りに押されて失速してしまいます。国債市場と違
って売買の6割が外国人投資家で占められる東京市場、NY高で寄り付き
こそ高く始まってもザラバで上値を買いあがるセクターが不在では目先筋
も追随してくれません。

おまけに今年進んだ株安の影響で厚生年金の利回りもマイナスに沈み金
融機関のリスク資産の圧縮も計画通り進まず、それが期末にかけての需
給悪化要因となり戻り相場の頭を押さえます。また投信の運用成績も振る
わずますます個人の安全志向を強めさせ株式離れに拍車がかかりと負の
連鎖が止まらない状況です。この流れをどこかで断ち切らないと東京市場
の地盤沈下は止まりません。

痛みのない改革はありません。国民も消費税引き上げに無条件で賛成して
いる訳ではありません。しかし危機的な日本の財政問題を考えると一時の
猶予もしている暇はないように感じます。社会保障にしても安定的な財源
を確保し持続可能な仕組みを早期に作り上げないと本当に大変なことにな
ります。

1400兆円余りある個人金融資産が最適な配分で運用されなければ実体
経済もなかなか浮上しません。間接的な部分も含めて金融資産の大部分
が国債市場に流れ込んでいる状態は決して経済にとって良いことではあり
ません。本来リスクを取ってリターンを狙うようなリスクマネーがある程度
存在して経済は動いていくのです。掉尾の一振は不発でも仕方ないですが
何とか新年には胸のすくような上昇を期待したいところです。

さて今日の東京市場は海外でユーロ安が進み10年半ぶりの安値を記録
またNY市場も欧州財政危機の先行き懸念から139ドル安という環境では
8300円台での推移でしょう。残念ながら掉尾の一振は不発に終わりそうで
す。年末相場に期待したのですが戻り待ちに戻りなしで終わりそうです。
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メガネチェーン業界の苦悩

2011-12-28 09:04:03 | 日記
コンビニやスーパー、百貨店など小売各社の株価が底堅い動きをしています。
日経平均が年初来安値から低迷しているのとは対照的です。東日本震災後
の落ち込みから各社の売り上げは回復しているようです。その中でメガネ専
門チェーンの不振が際立っています。

大手の三城HGは年初来高値から33%程下落した株価は依然安値圏で低
迷しています。経営再建中のメガネスーパーは100円割れ目前です。円高
や東日本及びタイ洪水被害でサプライチェーンが大きなダメージを受けた輸
出産業ならともかく比較的変動の少ない内需産業の小売業でこれほどの不
振の背景には業界の共通した課題があるようです。

メガネという商品にも価格破壊の波が打ち寄せているようです。新興チェー
ンによる低価格ツープライス商品攻勢で既存のメガネチェーンの価格も下落
してなかなか収益を上げることが難しくなりました。また使い捨てコンタクトレ
ンズの普及によりメガネ市場の縮小もあります。メガネという商品は高齢化
とともに近視だけでなく遠視による矯正も必要になり需要が急激に落ち込む
ことはないでしょうが、今後も価格競争激化は必至です。

限られた市場でパイの奪い合いが続き企業間格差はますます広がりそうで
す。どんなビジネスも永遠に安泰ということはありませんが、様々なグロール
化でそのビジネスモデルの寿命は短くなっています。投資銘柄選別でも業績
の好・不調が一時的なのか構造的なのか慎重に見極めることが大事です。
かっては業績好調により高株価を誇っていたメガネチェーン各社の株価、現
在の低迷も時代の変化なのでしょうか。
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デジタル製品の競争激化

2011-12-27 08:15:06 | 日記
26日付の経済紙はスマホの老舗でカナダ企業のリサーチ・イン・モーション
(RIM)の身売り説を報じています。RIMと言えばスマホの草分け的存在の
「ブラックベリー」でビジネスユーザーから圧倒的な支持を得ていました。日
本でこそその知名度はあまりありませんでしたが、アップルがiPhoneを発売
する以前からスマホ業界ではノキアに続くシェアを維持していました。

かつて携帯端末市場の世界シェアの4割を超えていたノキアにしてもスマホ
の事業展開の遅れからここ数年でアップルやサムスン電子に大きく水をあ
けられています。昨日までの勝者が今日にはあっという間に敗者に転落す
るというデジタル機器の競争の激しさを改めて実感します。

記事は買収に関心を寄せている企業としてマイクロソフト・ノキア陣営やア
マゾンの名前が挙がっています。それにしてもこの中に日本企業の名前が
出てこないことはデジタル機器業界で日本企業の地盤沈下がまだまだ続い
ているからでしょうか。携帯電話端末にしても日本企業は電機や通信メーカ
ーの一部門として開発、製造を行ってきました。重電3社も市場に参入しま
したが実質すべての企業がこの市場から撤退しました。

現在携帯端末メーカーはNEC系と富士通系それにシャープとパナソニック
それに京セラです。スマホにしても 日本国内中心の商品ラインアップで世
界市場ではその存在感はほとんどありません。日本独自規格のガラケーと
違って世界共通の規格であるスマホは世界市場に日本企業が出ていくチャ
ンスという反面、海外企業に日本市場を攻略されるという側面も持っていま
す。現状では後者の気配が濃厚であり日本企業の何社が5年後に生き残っ
ているでしょうか。

これはすべての業界に共通することですが、もはや現在の延長線上の小手
先の事業展開ではますます激化するグローバル競争には生き残ることがで
きません。スピード感を持って事業の選択と集中を押し進めないと地盤沈下
は止まらないでしょう。東京市場の株価の低迷は東日本大震災やタイ洪水
それに欧州財政危機の影響もあるでしょうが国際競争力を失った事業分野
の増加が根本的な理由だと思います。この改善が進まなければ持続的な株
価上昇は期待できそうもありません。
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