kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

割安株物色はまだ続く?

2023-02-28 06:11:21 | 日記
27日の東京市場は思いの外堅調な展開でした。22日の急落はその後継続せず堪えている
印象を受けました。今日はダウの小幅反発から底堅い展開なのでしょうか。もっとも月
内最終売買日ですから手放しの楽観はできません。27日は下げ幅を縮めただけに改めて
売りが出る可能性もあります。

米株よりも下げが小幅だったのはやはり円安が寄与しているのでしょう。また27日の新高
値銘柄が152あったのように物色意欲は衰えていないようです。新高値銘柄のセクターは幅
広い業種に及んでいてPBR1倍割れ銘柄の底上げの流れが続いているようです。

投資の基本は成長する銘柄に向けられるのが一般的です。株価が割安な銘柄は成長が期待
しづらい企業が多いようです。だから株価が解散価値を大きく下回っています。PBRが0.3
倍から0.5倍程度の極端な割安銘柄の底上げが活発なようです。地銀株の底上げや昨年はあ
んなに不人気だった日本郵政株の昨年11月以来の上昇率は2割を越えています。

割安銘柄物色がどこまで続くか見方は分かれます。米国のインフレの動向やFRBの金融政策
の行方そして景気の行方などで相場の流れも変わるでしょう。今週は米国の雇用統計発表が
来週にずれ込んだこともあり今週に限っては波乱要因の一つは消えたようです。

米国株や為替、そして景気動向に左右されにくい割安株物色は広がりながらもう少し続くと
いうのが市場からの声でしょうか。政府は3月から中国からの観光客に対する規制を一部緩和
しました。空運や鉄道など年明け以降低迷が続いていたインバウンド関連が反転して物色の
輪に加われるのかも注目です。





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低PBR株物色

2023-02-26 08:38:23 | 日記
今週は月末、月初を挟む1週間です。中国の経済指標の発表ではゼロコロナ解除後で
春節明けの経済活動がどの程度回復したのか注目されます。また米国でも雇用統計の
発表が予定されています。2月の数字は特殊要因があったとはいえ予想以上の強い数字
でした。

雇用統計の結果次第では3月の利上げ幅が0.5%になるという可能性を一段と強めそう
です。これまで発表された経済指標の結果からターミナルレートは切り上り市場が
当初期待していた5月で利上げ停止、年末には利下げに踏み切るというシナリオには
早くも黄色信号が点滅してきました。

利上げ継続でグロース株には逆風が吹きます。エヌビディアの決算を好感する形で先週
末は日本市場でも半導体関連銘柄は賑わいましたが、エムスリーやリクルートなどのグ
ロース銘柄は安値を先週更新しています。グロースセクターの人気が復活しているという
見方ではなくあくまで半導体セクター特有の材料(チャットGPTで脚光を集めるAI関連)
で人気になっているようです。

もっとも半導体関連セクターは値動きの大きな銘柄がほとんどです。中長期で投資を考え
るなら相場全体が大きく売り込まれた場面でしょうか。いずれにしてもグロースセクター
で戻るのが早いのは半導体セクターが最有力ということでしょうか。

東京市場は東証がらみのニュースや物言う株主のファンドが5%を取得した大日本印刷の
連想からPBRの低い銘柄が幅広く物色されています。地銀人気は低PBR物色と金利上昇で
恩恵を受ける銀行セクター人気がプラスされたものです。

もっともバリュー株物色の背景もあり低PBR銘柄物色も少し銘柄が広がり過ぎた感じも
します。構造改革と稼ぐ力が高まった銘柄は人気が持続する可能性はありそうですが
単にPBRが低いだけで稼ぐ力が伴っていない銘柄の上昇には限度がありそうです。

収益力が伴っていなければ増配や自社株買いを継続して増やすことは出来ません。まして
赤字決算や配当を賄えない収益力では純資産を食いつぶすだけです。表面上は割安に感じ
るだけです。米国景気や金融政策に影響を受けにくい低PBR銘柄物色が続いていること自
体日本市場特有です。賞味期限切れ前にいち早く行動できる投資家以外は慎重な投資が必
要です。
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3月相場にご用心

2023-02-24 06:58:03 | 日記
2月相場は揉みあいから下方向に振れる兆候が出てきました。1月相場は大方の予想に
反して反発しました。背景にはインフレの落ち着きから早ければ3月の利上げで打ち止
めになり年内の利下げも見込める。また急激な金融引き締めにも拘わらず堅調な米国
経済が続いていることからソフトランディングやノーランディング期待の高まりが1月
の株高の背景でした。

もっとも今月は小売り企業の決算で失望するところがあったりCPIの低下が緩やかにな
ったり雇用統計の大幅な上振れなど気迷いの数字が出てきました。インフレも沈静化し
景気後退も避けられるという市場にとって都合の良い見方も綻びが出てきました。

例年3月相場は調整が入ることが多いようです。昨年は2月末のロシアのウクライナ侵攻
とその後のエネルギーや穀物価格急騰で2月の堅調な相場からダウは反発を挟みながら
下値切り下げ相場が9月まで続きました。戦争によるコモディティ価格の上昇が急激な
インフレを引き起こしたという背景がありましたが、過去を振り返るとやはり3月相場は
警戒すべき月のようです。

2020年はコロナ感染の拡大で先進国の多くがロックダウンに追い込まれ市場にショック
が走りました。古くは東日本大震災が発生し日本の株式市場が大混乱したのは2011年3月
でした。天変地異での大きな下げは今のところあるかどうかは分かりませんが、小さな
綻びは出るかもしれません。

予想に反して米国市場などが1月相場で大きく上昇したことで売り方の買戻しが急激に進
んだことが考えられます。もし今後下降トレンド入りしても買戻しは期待できずむしろ
ポジションの軽くなった売り方が新たな売りを仕掛けてくるかもしれません。インフレの
沈静化と景気の失速が回避できるという楽観論を一旦織り込んだ市場では僅かな悪材料で
も下げが大きくなることも考えられます。

東京市場でも懸念された決算発表でしたが、予想外の下方修正でも下げは限定的な銘柄が
多かったように感じます。反対に好決算には素直に反応したようです。下落が限定的な銘
柄は十分悪材料を織り込めていない可能性もあり改めて売り直されることも考えられます。

もっとも過去のケースを持ち出すまでもなく大きな下げの後はそれなりの反発も期待でき
ます。その通りに相場が動くかは分かりませんが、もしチャンスが訪れたらどうすべきか
今から頭の体操をしておくべきかもしれません。
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バリュー株物色

2023-02-22 07:00:44 | 日記
米国市場が休場のため手掛かり難だった21日の東京市場は引き続き物色の流れはバリ
ュー株だったようです。100銘柄を越える高値更新がありましたが建設、化学、紙パ
窯業、鉄鋼、機械、銀行、証券、商社など幅広いセクターの銘柄が名を連ねました。

セクターはバラバラですが、共通するのはPBRが1割を割り込み配当利回りが高い、余
剰資金が豊富であるなどが共通点としてあるようです。景気の先行き不安があるのなら
本来は景気敏感株の化学や機械、銀行などのセクターには買いを入れ難いのでしょうが
それ以上にバリュー株物色の勢いが勝っているということでしょうか。

昨年大活躍した海運銘柄も堅調です。コンテナ運賃の急落で来期業績はかなり悪化しそ
うなのですが、大発会直後の安値から既に1割ほど上昇しています。過去6ヶ月間では高
値水準です。川崎汽船のように1年ぶりの高値水準まで戻している銘柄もあります。

海運3社はいずれもPBRは1倍を大きく割り込んでいます。また配当利回りは12%から
15%で上場企業の中でも際立って高い利回りです。PERは1倍台とこれも上場企業中で
は稀に見る低さです。もっとも業績が落ち込めばPERは上昇します。また減配リスクは
高くなり現在の数字は割り引いて考える必要があります。

売り方にすれば業績の急激な悪化を考えれば見た目の数字ほど割安感はないという判断
なのでしょう。信用倍率は日本郵船が1.7倍、商船三井が1.8倍、川崎汽船に至っては凡
そ1倍です。信用取り組の良さが株価の堅調さの一つの理由かもしれません。

グロース株が冴えない一方バリュー株優位の展開が続く限り日経平均という指数は上値
が重い状況は続きそうです。また幅広い銘柄が物色されることで騰落レシオの買われ過
ぎのサインである(120)が続きます。過熱のサインはいずれ是正されるでしょう。そ
のタイミングが配当権利落ち近くまで続くのかそれとも月が替わるタイミングなのか。

バリュー株物色の流れは米国の金融政策との関連性も指摘されます。引き締めが続くの
ならテック株には逆風となり反対に日本のバリュー株には追い風になります。まだはも
うなりなのか、もうはまだなりなのか答えはまだ見えてきません。
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歓迎?中国景気回復

2023-02-21 05:39:21 | 日記
米国市場が祝日のため休場になっていることもあり今日の東京市場も方向感のない動き
でしょうか。20日の市場は寄り付き100円程度下落しましたが、どの後は下げ幅を縮め
先週末の終値を境に揉み合う展開でした。日経平均は1月下旬から2万7500円前後で揉み
あっています。既に1カ月程度その水準で小動きで推移しています。

揉みあい相場もいずれ上か下に放れそうです。それがいつになるのか、どんなキッカケ
が引き金になるのか、分かりませんが投資家は今から頭の体操をしておくべきです。まだ
米国の雇用統計など経済指標に堅調なものが多く景気失速の兆候は見られません。もっと
もある市場関係者の解説によると金利引き上げが直ぐに景気後退に陥る訳ではなくタイム
ラグがある。

過去のケースを参考にするとその時期は年末から年明けとの見方です。勿論早まることも
あるでしょう。FRBが3月に利上げを開始してその後前例のない0.75%の大幅利上げを4回
連続で行いました。その後12月は0.5%そして今年に入って0.25%と減速しています。経済
の底堅さや尚もCPIが高い水準であることから3月と5月に利上げが続くという見方が有力に
なってきました。

最近では急激な利上げにも拘らず米国経済が堅調なことからソフトランディングではなく
景気後退が避けられるゼロランディング説も出てきました。しかし利上げから景気後退に
陥るまでのタイムラグがあるということを考えるとまだ決めつけるのは早いのかもしれま
せん。

株式市場は年明け1月にはハイテクが反発しましたが、2月は再びバリュー株に向かってい
ます。米国市場でもGAFAMでもPERが低く収益の落ち込みが軽微なアップルは年初から
堅調ですが、大幅減益のアマゾンやグーグルの戻りは鈍いままです。大手テック銘柄でも
アップルが抜きんでているのは日本のバリュー株物色と同じ流れなのでしょうか。

ゼロコロナを止めた中国は今後景気回復が期待されます。もっとも中国景気の回復は原油
や鉄鉱石、石炭の消費増に繋がり価格上昇が心配されます。状況によってはエネルギー高
などから米国のCPIの低下が鈍化して利上げ停止が先送りになるケースもあるでしょう。
中国の景気の動向が米国の金融政策にも影響するということを考えておくべきです。
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