29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比315ドル(1.0%)高の
3万2845ドル13セントと6月上旬以来の高値で終えました。7月相場では決算発表前は
不安視された大手ハイテク銘柄の決算が市場が懸念したほど悪くないというで市場に
明るさが戻ったようです。
7月のダウ平均は6.7%上昇し、2020年11月以来の高い上昇率となりました。ハイテク
株が多いナスダック総合株価指数は3日続伸し、前日比228ポイント(1.9%)高の1万
2390.688で終えました。月間上昇率は12.3%と、20年4月以来の大きさでした。好調
だった7月相場の後を受けて8月相場はどのような展開になるのでしょうか。
大手ハイテク銘柄中心に決算への警戒心が強く懸念されたほど悪い決算ではなく期待
値が低かった分、上値余地が生まれたようです。円安メリットで自動車、電機、精密
など上方修正期待の高かった日本企業の決算発表では反対に市場予想に届かず2万8000円が
の追い日経平均と真逆の展開です。
輸出企業の決算発表では円安メリットが原材料高などで相殺され増益でも利益が市場
予想に届かない銘柄や原材料高や物流費の上昇で予想外の減益決算に追い込まれる企
業も出ています。さらに今週は為替相場が予想外の急激な円高進行も日本株の足を引
っ張りました。
このまま円高が一段と進むという見方は現状では少ないかもしれませんが、市場参加
者が何の疑問もなく円安に賭ける相場ではなくなったのかもしれません。株式でも為
替でも予想が一方方向に傾きすぎると往々にして相場は反転するものです。
ここまで自動車や機械、電機、精密など輸出企業は円安効果で増益だったところがほ
とんどです。円安プラス数量の増加や値上げなどで増益を達成した企業は少なかった
ようです。円安頼みの相場はやはり欧米の長期投資家の評価を高められないのではな
いでしょうか。
環境に恵まれた日本企業よりもドル高やインフレなど懸念材料があるにも拘らず決算
で足腰の強さを発揮した米国のハイテク企業に市場は高評価を与えました。円安もあ
り円ベースでは6月まで底堅かった日本株ですが、7月の上昇率は5.3%です。一方NY
ダウは6.7%、ナスダック指数は12%、S&P500種は9%のそれぞれ上昇でした。
年明け以降米国市場の方が下落率が高かっただけに買戻し余地も大きかったという見
方もできますが、ドルの独歩高を考えればやはり米国株の強さは際立つのではないで
しょうか。もし反対に日本株に円高の嵐が吹き荒れていたら市場の混乱は米株の比で
はないでしょう。
さて好調だった7月相場が終わり8月相場が来週からスタートします。夏休みで市場参
加者が限られボラティリティが高まる懸念もあるでしょう。騰落レシオは買われ過ぎ
の120%を越えたのは21日です。7営業日連続です。29日は130%でした。来週2万
8000円を終値ベースで回復したとしても短命に終わる可能性もありそうです。
為替相場は企業側からは対策も限定的です。やはり為替相場に依存しない本当の稼ぐ
力を日本企業は問われているようです。
次回の更新は8月2日を予定しています。
3万2845ドル13セントと6月上旬以来の高値で終えました。7月相場では決算発表前は
不安視された大手ハイテク銘柄の決算が市場が懸念したほど悪くないというで市場に
明るさが戻ったようです。
7月のダウ平均は6.7%上昇し、2020年11月以来の高い上昇率となりました。ハイテク
株が多いナスダック総合株価指数は3日続伸し、前日比228ポイント(1.9%)高の1万
2390.688で終えました。月間上昇率は12.3%と、20年4月以来の大きさでした。好調
だった7月相場の後を受けて8月相場はどのような展開になるのでしょうか。
大手ハイテク銘柄中心に決算への警戒心が強く懸念されたほど悪い決算ではなく期待
値が低かった分、上値余地が生まれたようです。円安メリットで自動車、電機、精密
など上方修正期待の高かった日本企業の決算発表では反対に市場予想に届かず2万8000円が
の追い日経平均と真逆の展開です。
輸出企業の決算発表では円安メリットが原材料高などで相殺され増益でも利益が市場
予想に届かない銘柄や原材料高や物流費の上昇で予想外の減益決算に追い込まれる企
業も出ています。さらに今週は為替相場が予想外の急激な円高進行も日本株の足を引
っ張りました。
このまま円高が一段と進むという見方は現状では少ないかもしれませんが、市場参加
者が何の疑問もなく円安に賭ける相場ではなくなったのかもしれません。株式でも為
替でも予想が一方方向に傾きすぎると往々にして相場は反転するものです。
ここまで自動車や機械、電機、精密など輸出企業は円安効果で増益だったところがほ
とんどです。円安プラス数量の増加や値上げなどで増益を達成した企業は少なかった
ようです。円安頼みの相場はやはり欧米の長期投資家の評価を高められないのではな
いでしょうか。
環境に恵まれた日本企業よりもドル高やインフレなど懸念材料があるにも拘らず決算
で足腰の強さを発揮した米国のハイテク企業に市場は高評価を与えました。円安もあ
り円ベースでは6月まで底堅かった日本株ですが、7月の上昇率は5.3%です。一方NY
ダウは6.7%、ナスダック指数は12%、S&P500種は9%のそれぞれ上昇でした。
年明け以降米国市場の方が下落率が高かっただけに買戻し余地も大きかったという見
方もできますが、ドルの独歩高を考えればやはり米国株の強さは際立つのではないで
しょうか。もし反対に日本株に円高の嵐が吹き荒れていたら市場の混乱は米株の比で
はないでしょう。
さて好調だった7月相場が終わり8月相場が来週からスタートします。夏休みで市場参
加者が限られボラティリティが高まる懸念もあるでしょう。騰落レシオは買われ過ぎ
の120%を越えたのは21日です。7営業日連続です。29日は130%でした。来週2万
8000円を終値ベースで回復したとしても短命に終わる可能性もありそうです。
為替相場は企業側からは対策も限定的です。やはり為替相場に依存しない本当の稼ぐ
力を日本企業は問われているようです。
次回の更新は8月2日を予定しています。