kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

リコー株が教えてくれること

2014-02-28 09:08:04 | 日記
新聞報道を見る限り企業業績は大手から地方の中堅企業まで回復の輪が広
がってきたようです。西日本は自動車業界の好調や電機の復調で潤い北海道
や東北は公共事業や観光産業が牽引しています。もちろん東京を中心とした
関東幅広い業種で好調を持続しています。

しかし足元は好調でも消費税引き上げ前の駆け込み需要が背景にありますから
手放しでは喜べません。むしろ4月以降の反動減がどの程度なのか今のところ4
~6月期は落ち込んでも7月以降回復するという見方もありますが、新興国景気
の落ち込み懸念や米国経済の今後の行方次第では日本経済回復シナリオの雲
行きが怪しくなることもあります。

今期業績予想を見る限り多くの企業が好調です。しかし株価は年末高値から
1割から2割近い安値で低迷している銘柄も数多くあります。今期業績をもとに
したPERは15倍程度1万5000円はで割高感はなくほぼ妥当な水準です。欧米
株の戻りに具合に比べれば日本株の出遅れは顕著です。企業業績好調が来期
以降も本当に続くのかどうか今ひとつ市場では確信が持てないからでしょうか。

個別株ではそんな状況で自動車や精密、機械株など年末の勢いがない中でリコ
ー株の強さが目立ちます。事務機主力のリコー株といえば2番手銘柄というイメー
ジがついて回ります。欧州売上り比率の高いことからユーロ安が進むと他の欧州
売上比率の高い企業と一緒に物色されるというのがこれまでのパターンでした。
昨年は同じ事務機主力では下位のコニカミノルタが人気で大納会ではリコー株
1118円に対してコニカミノルタ株1049円と69円差まで迫りました。昨年5月には
400円以上株価に開きがあったことを考えると両者の違いは鮮明でした。

ところが年明け以降は状況が一変します。コニカミノルタが高値圏で一進一退
で推移している一方リコーは年末時点から7%近く上昇しています。日経平均が
年末時点から8%程度下落していることからもリコー株の堅調さが目立ちます。
勿論ミノルタ株も日経平均に比べれば健闘していますが一時の勢いはありませ
ん。おそらくリコー株上昇の背景にあるのは来期の業績見通しの明るさにあり
そうです。

日経平均が上昇すれば多くの銘柄も上昇するでしょうが小幅な水準訂正と大き
く上昇できる銘柄との明暗を分かれそうです。ポイントは来期業績見通しです。
PERから見た割安、割高だけでなく業績の変化率そして高値のしこりの有る無
しなども吟味しながらの銘柄選択が欠かせません。NECのようになんでこんな
に人気なのかよく分からない銘柄ほど上昇するものです。昨年の5月以来鳴か
ず飛ばずでシコリも少なく業績を考えたら如何にも空売りしたくなる銘柄です。

例え今期の業績に見るべきものがなくとも来期業績が明るかったりする銘柄が
これからは意外と人気化するのかもしれません。リコー株の静かな上昇は市場
で起きている大きな変化の小さなひとつかもしれません。
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節分底なら次は彼岸天井?

2014-02-27 08:28:40 | 日記
2月相場もあと2営業日を残すのみとなりました。振り返ってみれば2月3、4日の
急落で始まった2月相場は節目の1万4000円で踏ん張れなければ下げに拍車が
かかり昨年の5月程度の3000円下げで1万3500円前後の水準までの下げも覚悟
しましたが何とか1万4008円(ザラバベースでは4000円割れ)で一日遅れの節分
底となりました。裁定買い残高も昨年6月に並ぶくらいの水準まで減少し信用評
価損率も先週末で9.4%程度に改善したことは需給面では明るいニュースです。

一方株価の上昇に比べて25、26日の売買代金は2兆円を下回り実感なき上昇で
す。逆説的に言えば1万5000円近辺では戻り売りが本格化する水準ではなく1月
23日の急落する前に揉みあった水準である1万5600円程度までは売買代金が余
り膨らまなくても戻れるのかもしれません。あくまで外部環境次第ですが。

昨年の11月8日の1万4086円を起点にした上昇相場も先物主導での展開でした。
一部の値嵩株だけが集中的に物色されその他多くの銘柄の上昇は限定的でし
た。ファナックやファーストリテイリングが11月初めの水準まで下げていますから
上昇余地は大きいとも言えます。ヘッジファンドの仕掛けで再び先物御三家主導
で賑わうケースは十分考えられます。

市場関係者の中には6月までに大納会の高値1万6291円を更新して1万7000円
程度を高値予想にあげています。それには米国景気が本当に回復して緩和が
順調に縮小されNY市場が高値を更新して円相場も105円を上回る円安になる
という条件が必要です。また政府の規制緩和などの成長戦略それに追加緩和
も加われば株式市場にプレミアムをもたらすでしょう。まあ筋書き通りにいかな
いのがマーケットですから賢明な投資家は幾つもシナリオを用意すべきでしょう。

節分底になったのなら彼岸天井だってあるかもしれません。昨年は5月も7月も
9月も20日から27日の間に天井を付けています。12月相場だけは30日でしたが
上昇トレンドは多くの場合1ヶ月から2ヶ月の間です。多くの投資家も含めて市場
関係者が上がってくると目標値がどんどん上に切り上がりますが得てしてそん
な時には目先天井が近いものです。今年の相場に勝つ秘訣は早め早めの行
動です。もう少し上がりそうだなという手前での撤収を心がけることこそが今年
の相場を生き抜く秘訣かもしれません。
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三寒四温相場

2014-02-26 08:58:19 | 日記
25日に日経平均は1万5000円を回復しました。26週移動平均(1万4962円)を抜
けると買戻しを巻き込み一気に5000円台を回復しその後も一日中堅調な展開
でした。空売り比率が1日で3ポイント弱も低下したことからも個別株でも買戻し
が進んだことを裏付けています。相変わらず先物主導での相場であることは
先物御三家のファナック(1.43%)、ソフトバンク(4.12%)、ファーストリテイリン
グ(1.48%)やKDDI(2.91%)の上昇が目立ったことでも明らかなようです。この
4銘柄で日経平均上昇分の80円余りを占めました。221円の上昇分の実に4割
を占めた計算になります。

これら銘柄は年末に高値を付けてから年明け以降急落しましたから値ごろ感
や業績の裏付けもあります。そして戻り売りが本格化する水準でもありません。
海外ヘッジファンド勢には先物やこれら値嵩株をセットで買うことによりレバレ
ッジを効かせ投資効率を上げている取引もあると言われています。先物主導で
の値動きの大きな展開は続きそうです。

個別銘柄ではメガバンクや不動産株など高値から下げ値ごろ感のある銘柄も
出ています。しかし今までの経験から買いやす銘柄ほど成果は上がっていない
ケースがありました。今の流れはNECや富士通それにルネサスなどこの水準
から買い上がって大丈夫?なんて?マークがつくような銘柄ほど元気よく上昇
しています。安値圏にある銘柄はどうして安値に放置されているかをよく吟味
する必要がありそうです。日経平均が上昇しても持ち株が上がらない場合ほど
ストレスがたまるケースはありませんから

さて今日は水曜日です。先週に続いて今週も水曜日の株高のアノマリーは
雲行きが怪しくなってきました。先週は月、火曜日で500円を超える上昇の
後で利益確定が出やすくなっていました。それ以前のように全体相場が下
げていてそろそろ自律反発が期待できそうな曜日がたまたま水曜びに重な
ったケースでした。

今週は先週金曜日に400円弱上昇した後の月曜日こそ小幅安でした。火曜日
は213円上昇して一気に1万5000円を回復しました。3営業日で600円上昇しか
もこのゾーンは1月下旬何日か揉み合った水準です。日経平均が213円上昇し
たといっても売買代金は2兆円を割れています。大幅な上昇の後には反動安
する傾向の強い2月相場です。あくまで今回の相場は三寒四温だと考えるべ
きです。

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やはり先物主導の相場か

2014-02-25 08:04:50 | 日記
24日の東京市場はNY安や21日の大幅上昇の反動もあり寄り付き直後は100円
程下落しました。その後は先物主導で上昇に転じ26週移動平均(1万4898円)
を上回ると一段高になり1万4982円まで上昇しました。もっともその後は戻り待ち
の売りも出て上げ幅を縮めました。午後は上海株安を嫌気して200円弱下げる
場面もありましたが、引けにかけて買戻しも入り結局27円安と小幅下落で終わり
ました。

日銀の政策決定会合以来日本株は国内要因での材料が少なく海外からの材料
で一喜一憂する展開になっています。日中の板は極端に薄くなっています。トヨタ
のような時価総額首位の銘柄でさえ下落局面では数千株単位の板という状況で
す。先物主導で少しまとまった玉がでればあっという間に何十円も下げます。反対
に板がスカスカな状況ですから上昇する時には売買を伴なうこともなくすっと値だ
け飛びます。円安が止まり追加緩和も遠のき長期投資家が不在で短期資金主導
の相場なので値動きだけは派手です。

もっとも月初めの急落で1万4000円割れ近くまで下げた日経平均は指数だけは
24日の引け値は1月末(1万4914円)の水準近くまで回復しています。米国の経済
指標悪化や中国のPMIの低調な結果で一時的に下落しても影響は短期間で終
息したところを考えてみると市場が予想していない大きな悪材料が出ない限り1万
4000円が目先の底値だったようです。

しかし個別銘柄選びは一層難しくなっています。多くの銘柄が右肩上がりで上昇
した1年前と違って昨年の秋以降日経平均は上昇しても個別銘柄では全く人気の
圏外で日経平均が大きく上昇してもスズメの涙ほどしか上昇しない銘柄もたくさん
ありました。株価が反転した11月8日以降の展開を振り返ると日経平均に連動性
の高い値嵩株が大幅に上昇しました。実質的な新年度相場になった12月26日以
降はそれまで鳴かず飛ばずだった低位株などが突然上がりだしました。

裁定買い残高は昨年6月に東京市場が1万2300円まで下げた時の水準まで低下
しました。今後東京市場が再び上昇局面を迎えた時には再び先物主導で上昇す
ると仮定すればやはり値嵩株有利の展開も予想されます。また大幅下落した後
は下値不安の少ない低位株が好まれる場合もあります。これからどんな業種から
どんな銘柄を選ぶかが重要になってきます。先物御三家の値動きにそのヒントが
あるかもしれません。
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今週もボラの高い日が続く

2014-02-24 08:04:47 | 日記
3日の295円安、4日の610円安と大幅安でスタートした2月相場も今週の5営業
日を残すのみとなりました。ここまでは2月相場も振幅の激しい相場になってい
ます。先週までの14営業日のうち200円以上上昇した日は4日反対に200円以上
下落した日は5日です。ほぼ3営業日のうち2営業日は200円を超える大きな値動
きとなっています。NY市場が200ドル以内の上昇や下落で推移していることを
比較してみるとそのボラの高さが際立ちます。

2月最終週の今週も来週7日の米国の雇用統計を控えて様子見ムードで小動き
になる可能性よりも仕掛けの売りや買いで日々の材料に反応して大きく変動し
そうです。大きく変動した時の主力株のザラバの板は極端に薄くなっています。
先物主導の相場では裁定取引に絡んだ売買で簡単に値が飛びやすくなってい
ます。

内外の環境を考えれば当面1万4000円割れまで売り込まれる可能性が低いと
考えられます。日本のGDPの低調な結果や中国のPMIの悪化も影響での下
落は1日で収まり1万4000円前半のゾーンが次第に固まりつつあります。一方
米国の各種経済指標が大雪のため実態が正確に反映せず円相場も102円を
挟んだ展開が続いています。円相場が膠着状態から抜け出せなければ上値も
限定的です。1万4500円を中心として上下200~300円の値幅で2月第2週以降
は推移しています。

2月は先週まで12日、18日、21日と1万4800円台で取引を終えましたが、12日も
18日も一日天下で翌日には1万4800円をキープできず下落しています。さて19
日の東京市場は3度目の正直で4800円台で踏ん張れるのか、それとも2度ある
ことは3度あるのか。また今月は3日連続上昇が1回あるだけで下げも2日連続
までです。先週は月、火曜日と連騰したから期待の水曜日は肩透かしでした。
魔の木曜日だけは続きました。

持続的な上昇が続かないところに今の東京市場が抱えている問題が垣間見ら
れます。2月初めの新興市場の急落で個人投資家のホットマネーの動きは勢い
を失いました。1部市場が週末に大幅上昇したのとは裏腹にマザーズ市場の
反発は小幅に終わりました。

外国人投資家の大幅な買い越しも目先は期待しづらいところです。朝の寄り付
き前の外国人投資家の売買動向は金額ベースでも買い越しが続いています。
しかし年明け週間ベースでは2月第2週に小幅買い越しだった以外は大幅な売
り越しです。外国人投資家でも長期投資家はコツコツと買いを入れているが比
較的短期の投資家はザラバで売り越しになっているということかもしれません。

車の両輪の外国人投資家と個人投資家の売買が盛り上がらなければ上値も
限定的です。いずれにしても今週は余程の好材料が出なければ先週のように
1万4000円台でのボラの高い相場が続きそうです。
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