テーマ株買いへの注意点は期待先行で業績に貢献するのが先なのかある
いは既に実際の業績に表れているのかという点も重要なのかもしれませ
ん。昨年12月にはEV関連や5G関連それにDX関連銘柄がもてはやされま
した。
しかし年末時点から先週までの株価を検証してみると期待通りの動きに
なっている銘柄や期待先行で失速した銘柄など明暗が分かれているよう
です。まずEV関連の本命銘柄と言われた日本電産は年末から先週まで3%
の値上がりでした。2月中旬までは順調に上昇してきましたが、その後
下落に転じました。
業績は好調ですが、60倍台のPERには割高感も出てきたのでしょうか。
期待のEV分野はまだ投資負担が重く赤字です。既存事業の好調はあっ
てもEV分野のプレミアムをどこまで織り込むべきか答えはまだ出てい
ません。
また5G関連は電子部品セクターと半導体分野では明暗が分かれました。
年明け以降順調に上昇してきた電子部品銘柄ですが、成長株の中では
真っ先に調整を迎えました。1月には高値を付けている銘柄が殆どです。
年初からの騰落率は先週まで村田製作がマイナス4%、TDKがほぼ横ば
いでした。アップルはiPhoneの一部機種で減産をするというニュースが
2月に表面化しましたが、早耳筋はその情報をいち早くキャッチして動
いたのでしょうか。
一方半導体製造装置を手掛ける銘柄は東京エレクが同期間に15%、アド
テストが19%上昇と明暗が分かれました。現状ではスマホ依存度の高い
電子部品とスマホ以外にデータセンターやPCそれに自動車分野など幅広
いユーザーを抱えている半導体セクターの優位性が明暗を分けたのでし
ょうか。
DX関連の代表銘柄の富士通とNECはそれぞれ9%と19%上昇しています。
好業績は在宅勤務特需だけではなく今後も業績への貢献度が期待できる
ということなのでしょうか。
もっともテーマ買いの陰に隠れていましたが、確実に戻り歩調をたどっ
てきた銘柄群も少なくありません。郵政3社はそのグループです。日本
郵政は年初来34%、ゆうちょ銀行も34%、かんぽ生命は14%と年初から
は2社に見劣りしますが、昨年4月からは85%も上昇しました。他の2社
よりも早くに上昇トレンド入りしたことが年明け以降の値上がり率に差
が出た格好です。
日本郵政は過去のM&Aで巨額な減損処理に追い込まれました。またかん
ぽ生命は不適切な営業が社会問題になり営業を自粛しました。ゆちょ銀
行は運用の主力である国債利回りの低下で業績は先細りの状態でした。
コロナショック以前から3社の株価低迷は続いていたことで調整が進んだ
ところで相場の流れが成長株一辺倒から景気敏感株へと変わったことで
見直し買いが出たようです。
テーマ買いと個別企業の業績や財務状態など基本的な部分以外で人気の
波に乗るケースも多いようです。株価が上昇し市場の期待値が高くなっ
た後に熱狂が冷め改めて業績面での裏付けに乏しいことが分かると下げ
もきつくなります。株価水準のチャックは常に欠かせないようです。
いは既に実際の業績に表れているのかという点も重要なのかもしれませ
ん。昨年12月にはEV関連や5G関連それにDX関連銘柄がもてはやされま
した。
しかし年末時点から先週までの株価を検証してみると期待通りの動きに
なっている銘柄や期待先行で失速した銘柄など明暗が分かれているよう
です。まずEV関連の本命銘柄と言われた日本電産は年末から先週まで3%
の値上がりでした。2月中旬までは順調に上昇してきましたが、その後
下落に転じました。
業績は好調ですが、60倍台のPERには割高感も出てきたのでしょうか。
期待のEV分野はまだ投資負担が重く赤字です。既存事業の好調はあっ
てもEV分野のプレミアムをどこまで織り込むべきか答えはまだ出てい
ません。
また5G関連は電子部品セクターと半導体分野では明暗が分かれました。
年明け以降順調に上昇してきた電子部品銘柄ですが、成長株の中では
真っ先に調整を迎えました。1月には高値を付けている銘柄が殆どです。
年初からの騰落率は先週まで村田製作がマイナス4%、TDKがほぼ横ば
いでした。アップルはiPhoneの一部機種で減産をするというニュースが
2月に表面化しましたが、早耳筋はその情報をいち早くキャッチして動
いたのでしょうか。
一方半導体製造装置を手掛ける銘柄は東京エレクが同期間に15%、アド
テストが19%上昇と明暗が分かれました。現状ではスマホ依存度の高い
電子部品とスマホ以外にデータセンターやPCそれに自動車分野など幅広
いユーザーを抱えている半導体セクターの優位性が明暗を分けたのでし
ょうか。
DX関連の代表銘柄の富士通とNECはそれぞれ9%と19%上昇しています。
好業績は在宅勤務特需だけではなく今後も業績への貢献度が期待できる
ということなのでしょうか。
もっともテーマ買いの陰に隠れていましたが、確実に戻り歩調をたどっ
てきた銘柄群も少なくありません。郵政3社はそのグループです。日本
郵政は年初来34%、ゆうちょ銀行も34%、かんぽ生命は14%と年初から
は2社に見劣りしますが、昨年4月からは85%も上昇しました。他の2社
よりも早くに上昇トレンド入りしたことが年明け以降の値上がり率に差
が出た格好です。
日本郵政は過去のM&Aで巨額な減損処理に追い込まれました。またかん
ぽ生命は不適切な営業が社会問題になり営業を自粛しました。ゆちょ銀
行は運用の主力である国債利回りの低下で業績は先細りの状態でした。
コロナショック以前から3社の株価低迷は続いていたことで調整が進んだ
ところで相場の流れが成長株一辺倒から景気敏感株へと変わったことで
見直し買いが出たようです。
テーマ買いと個別企業の業績や財務状態など基本的な部分以外で人気の
波に乗るケースも多いようです。株価が上昇し市場の期待値が高くなっ
た後に熱狂が冷め改めて業績面での裏付けに乏しいことが分かると下げ
もきつくなります。株価水準のチャックは常に欠かせないようです。