kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

小泉語録

2013-05-31 07:33:44 | 日記
歴代総理大臣でもっとも好感の持てる人は誰ですかと聞かれたら私は間違いなく
小泉純一郎と答えるでしょう。総理大臣退陣後は長老として政治の世界に止まらず
潔く引退したことで一層好きになりました。まあ世間では次男の進次郎に世襲させ
た事を四の五の言う向きもあるでしょうが、本人に政治家としての資質があれば
別に世襲でも私は問題ないと思います。大事なのは政治家進次郎が今後どんな
実績を残せるかです。

また小泉総理は数々の名語録を残しました。その中のひとつに「人生には上り坂も
あれば下り坂もあります。もう一つ坂があるんです。『まさか!』という坂であります。
まさかのような形でね、安倍さんが退陣するとは思わなかった」
(2007年10月4日)

この言葉は安倍総理が任期僅か1年で退陣したことを受けての発言です。今回の
東京市場の急落を目の当たりにして上の小泉語録の人生を株に置き換えると
「株には上り坂もあれば下り坂もあります。もう一つ坂があるんです。『まさか!』」
投資をする上で一番難しい『まさか!』に遭遇したときにどう対処すれば乗り切れ
るのか、残念ながら今回その『まさか!この時期に!このタイミングで!こんな短
期間に!こんな大幅に!』が起きてしまった訳です。

投資経験の浅い投資家には良い勉強にもなり今後の投資に役立つことだと思い
ますが、改めてリスク管理の重要性を認識したことと思います。「株は材料や業績
期待で上昇し需給関係の僅かな崩れで下落していく」そんな言葉を思い出した。
スピード違反気味に上昇した株価は下げるときもその反動で下に振れ過ぎる
傾向があります。

先物主導で急上昇そして急落した東京市場の混乱は6月のメジャーSQまでは
今後も値動きの大きな展開が予想されます。もっともこの1週間で大幅に下げ
たとはいえ年初からの上昇率では依然東京市場がトップです。上昇トレンドの
中での踊り場とも考えられます。今後一段の円高に振れなければこの水準から
大きく下げることも考えられません。目安としては1万3千円近辺を下値の目処と
してみて置けばいいかもしれません。

今後の東京市場は米国経済や為替相場の水準などを横目に見ながら下値を
探る展開になりそうです。ここまで短期間に大幅に下落したことを考えると戻り
を試すにしても一本調子の上昇は考えられません。上昇と下落を繰り返しなが
ら日柄整理に入りそうです。業績の裏づけのある銘柄の突っ込み買い吹き値
が当面の投資作戦でしょうか。



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洞察力

2013-05-30 07:02:46 | 日記
東京市場は先週に比べれば変動幅は小さくなったとはいえ相変わらず先物に
振り回される展開が続いています。この先も6月のメジャーSQにかけてまだひと
波乱もふた波乱もありそうです。日程的にも7日の米雇用統計に続いて日銀の
政策決定会合が10日から11日それに続いてFOMCが18日から19日に開かれ
ます。雇用統計の結果によっては出口戦略の行方でマーケットが混乱するかも
しれません。

日本株が下がるとリスクオフで円が買われる展開になり円高が株価の下げの
要因になります。このところの円相場を観ていると方向感が無くその時々の材料
で変動を繰り返しています。ここへきて政府の成長戦略への過大な期待が後退
しているのかもしれません。しばらくは東京市場は方向感の定まらない展開も
覚悟しておいたほうが良さそうです。

投資方針にはいくつかの局面があります。5月相場を振り返っても日本株に関
してはGW明けくらいまではとにかく流れに沿った銘柄で積極的にリスクを取っ
て買っていった投資家のリターンは高かったようです。そして23日の急落でポジ
ションを膨らませていた投資家は一転ピンチになりました。今後は押し目を丁寧
に拾って反発したら降りられるように半身の構えで対応する。そんな投資じゃな
いと当面は乗り切れないかもしれません。

日本株は高値からかなり調整しましたが米国や欧州の市場は依然高値圏を維
持しています。日本株に続いて欧米の株も今後調整局面に入るかもしれません。
もしそのような事態が起これば1万4千円近辺で下げ止まっている東京市場も
もう一段の下げも覚悟しておく必要があります。

今後重要なのは欧米の株価そして為替相場に目を凝らしてじっと観察すること
です。どんな小さな変化も見逃さないことが大切です。急落してしまったとは言
え日本株は年初からまだ4割近く高いところにあります。世界の主要市場の中
でも突出したパーフォーマンスです。

今までの上昇スピードが異常だったのです。持続可能な上昇への生みの苦しみ
だと思えばいいのかもしれません。異次元の緩和での熱狂が覚めた東京市場で
勝ち残る条件は洞察力を磨くことです。高値から単純にこのくらい下がったから
いずれ戻るだろうと言う安易な買いは避けるべきです。市場の流れを良く見極め
現在の株価が割安なのか割高なのかの目利きが欠かせません。
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Sell in mayは東京市場の方だった

2013-05-29 06:42:08 | 日記
ついこの間まで世界一ホットな市場と持て囃された東京市場でしたが結果的に
最後まで強気の投資家は完全に梯子を外されました。23日と24日の大商いも
株価が大幅に下がって上値で大きなシコリを作ってしまったことになりました。
23日のザラ場高値(1万5942円)から28日の寄り付き安値(1万3943円)まで
2000円幅の下げで目先の値幅調整は済んだかもしれませんが、これですぐに
以前のような上昇トレンドに戻れる訳ではなさそうです。

ここまで世界の市場の中で東京市場は突出して大きく上昇し23日の高値更新後
大きく下げたことを考えれば1万6000円を再度チャレンジするためには少し時間が
必要になりそうです。GW以降の上昇がもう少し穏やかであったのなら短期間で
これほど大きな下げにならなかったのかもしれませんがヘッジファンド等の短期
資金が主導する相場では避けられなかったのかもしれません。

個人金融資産は1500兆円余りあると言われています。それに対して東証の時価
総額は409兆円弱(5月28日時点)です。個人金融資産の多くは預貯金に滞留し
ています。リスクを取れる資金がもう少し株式市場に流入すれば外国人頼みの
相場から一歩前進できるのですが。

需給面でも未曾有の長い上昇相場で空売りを仕掛けるには厳しい状況が続き
ました。結果的に昨年11月中旬より始まった今回の上昇相場で買い残高は2.4
倍に膨らみましたが売り残高はほぼ横ばいのままです。売り残高が買い残高と
同じ割合で増加していたならここまでの急落は避けられたかもしれません。
少なくとも株価の下落局面での売り方の買戻しが過去に比べて少なく一方的な
下落に繋がった事だけは確かなようです。

7ヶ月近くに及んだ上昇相場でしかも7000円弱と大幅に上昇したこと。また大商
を演じながらの短期間での年初来高値からの大幅下落で当面は戻れば売りの
出易い状況は続きそうです。円相場が一気に105円まで円安になるとかNY市
場が1万6000ドルになるとかの神風が吹けば話は別ですが、当面は上値の重い
展開を想定して投資を考えなければなりません。

28日のシカゴCMEは1万4445円(円建て)で終わりました。NY市場の高値更新
円相場も102円34銭でしたら1万5千円近くまで上昇して引けても不思議ではなか
ったと思います。日本株は明らかに今までの勢いを失っています。当面は厳選
した銘柄が押したら買い吹いたら売りでこまめに利益を確定する方針が無難な
のかもしれません。

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今度は企業の出番

2013-05-28 05:50:43 | 日記
円相場が103年台に乗せた23日には日経平均は1万6,000円台乗せ一歩手前ま
で上昇しました。また27日は一時101円割れで日経平均は1万4,100円台まで下
げました。円相場の大きさ以上に株価の下落が大きくなったのはそれだけ多く
の投資家が強き一辺倒になったところで予想外の下落で売りが売りを呼んだ
結果でしょうか。東京市場が今年の高値(1万5942円)をつけたのは僅か3営業
日前です。

日経平均は22日に25日移動平均よりも10%プラス乖離となり通常5%でも警戒
すべき水準なのですから如何に上昇ピッチが早かったことが伺えます。もっとも
未曾有の上昇が続いてきた今回の相場で強気でトレードしなければリターンは
得られなかった訳ですから流れに追随することが良い結果をもたらした訳です。

円相場と東京市場の株価の連動性は切り離せない関係です。しかし円安頼み
の株価上昇は今回の件でも明らかになったようにその限界も見えてきました。
今こそ企業は円安という支援材料を梃子に一層の経営改革に取り組むべき
です。企業収益が確実に今後も上向くのであれば現在の混乱が収まりいずれ
収益内容に沿った株価に戻るでしょうから。

各々の企業の立ち位置によって市場へのメッセージは違ってきます。家電3社
のように事業構造の転換が必要な企業は次の稼ぎ頭を早急に見つけ幹を太く
しなければなりません。中核事業を育て伸ばし非中核事業の撤退も必要でしょ
う。一方自動車業界のように競争力が強くこの円安で最もメリットを受ける業界
は積極的な自社株買いや増配で株主にも利益を積極的に還元すべきです。

社債と違い満期が無く利回りも約束されていない株式の魅力を高めるためには
リスクを取っている投資家に報いることです。増配や自社株買いよりもM&Aや
設備投資に資金を使うことが株主のためになると言う企業ならそれもおおいに
結構な話です。1社でも多くの日本企業の稼ぐ力が増せばそれだけ株価の安定
度も増してきます。

材料だけで買い上げる相場のもろさを目の当たりにして投資家にも本物の企業
を見極める目利きの力が今後は必要になります。今後は自分が信頼できる企
業を見つけ出来る限り安いところで買う努力をする本来の投資の姿に戻るため
の今は生みの苦しみなのかも知れません。
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この局面での投資心得

2013-05-27 07:42:27 | 日記
東京市場のこの1週間の動きは桜のようにぱっと咲きぱっと散る光景でした。
「赤信号みんなで渡れば怖くない」的な行動の危うさを改めて実感したと思っ
ている投資家は多いと思います。持たざるリスクよりも持つリスクが顕在化
した週末でした。

出遅れていた素材や海運、商社株の急騰。異常に膨らんだな売買高、押し
目無く上昇し続ける株価。個別でもルネサンスやGSユアサのように突然
ストップ高を演じる銘柄。今から考えれば異常な動きでした。反省点は色々
ありますが、いまさら過去のことを悔やんでも仕方ありません。今後のことを
考えてみましょう。

もう一度現在の状況を点検してみましょう。中国経済の不透明感はしばらく
晴れそうもありません。また米国経済は今のところ住宅指標や雇用統計の
結果を見る限り順調に回復しています。一方日本の金融緩和方針はしばらく
続きそうです。日米の緩和姿勢の違いから日本株に大きな影響を与える円
相場はトレンドとしては円安方向で推移する見通しには変更はありません。

その前提条件が崩れれば話は別ですが、現状を踏まえれば円安でメリットを
受ける銘柄で国際競争力の強い事業を持っている企業の安いところを拾う
作戦が有効であると考えられます。ただし日本株を襲った先週のクラッシュで
投資家心理はかなり動揺しています。

結果的に様子見を決め込む投資家も多く場中の板の状況はかなり薄くなって
います。そこに先物に絡んだ売りがまとまって出てくると短時間に急落する傾
向は今週も続きそうです。24日の午後からの急落はその典型です。ですから
安いところと言ってもいざ指値をどのあたりに出しておけばいいのか難しい
場面です。

この銘柄と決めたら資金に余裕を持って買い下がっていくのが現状ではベスト
なのかもしれません。また日計り商いをする投資家なら別ですがもう少し長い
期間で投資を考えている投資家は株価が勢い良く上昇しているからと言って
この局面では順張りは避けたほうが良さそうです。

先週前半までのようにブル相場だったらその作戦も有効だったかもしれませ
んが、状況は変わりました。上昇が止まったらあっという間に一気に売り物が
出てきます。出来る限り下げた局面での逆張りがお勧めです。ここはじっくり
腰をすえて業績の裏づけのある銘柄の押し目を待ちましょう。


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