※年内最後の更新です。
明日は東京市場の大納会です。今年の大発会は2万円割れスタート
で悲観で始まりました。紆余曲折はありましたが、大方の予想を裏
切る形で9月以降4カ月連続の上昇で有終の美を飾れそうです。
もっとも一気に2万4000円を回復した月の前半と上値の重さが目立
った後半と相場の勢いに陰りが出ました。特に後半は連日で米国株
高が進んだにも拘わらず日本株は追随できませんでした。米中合意
という追い風だけでなく株高効果もあり年末商戦が好調な米国経済
と10月の消費税引き上げ後の反動減が予想以上に重しになっている
日本経済の差かもしれません。
その米国株も年初から先週までS&P500種株価指数は29.2%上昇と金
融危機以降最高だった13年の29.6%に迫る上昇です。特に10月以降
の一本調子の上昇はやや出来すぎのようにもみえます。大統領選挙
の年は株高になり易いというジンクスもありますが短期的には過熱
感も出てきています。年明け1月相場では何かのキッカケで調整する
リスクを高まりつつあるようです。
ネズミ年の2020年はどんな相場が待ち構えているのでしょう。2019年
は終わってみれば年初からの上昇率が2割でしたから結果から言えば
悪い年ではありませんでした。しかし年初から順調に戻りを試してい
た相場は米中合意が土壇場でひっくり返されGW明けから急落し低迷
は8月まで続きました。
悲観論が支配する中で9月以降再び上昇相場に戻りましたが、多くの
投資家は5月の急落の記憶が忘れられず、この波乱相場を上手く泳い
だ投資家は少なかったのではないでしょうか。2020年も引き続き米中
の摩擦で相場が振り回される展開は続きそうです。予想不能な相場は
今後も続くと考えて行動した方が良さそうです。
相場の不確実性は消えなかった2019年相場でしたが、株式市場での
勝ち組はTOB関連だったのではないでしょうか。ユニゾHGや東芝と
HOYAのTOB合戦に発展した東芝上場子会社のニューフレアテクノロ
ジー株また三菱ケミカルも上場医薬品子会社のTOBが表面化しました。
なかでも日立は事業の選択と集中を押しすすめたこともありここ数年
上場子会社を次々に手放しました。高いプレミアム付きで必ず買って
くれるTOBは既存株主にとって最も安心できるケースです。例えば
日立子会社4社の年初から先週までの上昇率は日立化成2.7倍、日立
金属1.4倍、日立建機28%、日立ハイテクノロジー2.2倍と軒並み
高パーフォーマンスです。
実際にTOBまでたどり着いたのは日立化成だけで他の3社はまだどんな
展開になるのかは不明です。しかし株価上昇は市場に何にTOB期待
が株高材料として魅力的かを証明しています。日立だけでなく2020年
は今年以上に多くの企業が親子上場解消に動きそうです。親会社が
完全子会社化を目指すにせよ外部企業に売却するにせよ高いプレミ
アムが期待でき経済情勢に関係なく買い取っても貰えるTOB銘柄は
上手く仕込むことが出来れば投資物件として最高です。
どの企業がTOBの可能性が高いのか正月休み中に研究するのも面白い
かもしれません。私は老舗企業のM社の上場子会社にきな臭さを感じ
ています。今年も1年購読ありがとうございました。良いお年を。
明日は東京市場の大納会です。今年の大発会は2万円割れスタート
で悲観で始まりました。紆余曲折はありましたが、大方の予想を裏
切る形で9月以降4カ月連続の上昇で有終の美を飾れそうです。
もっとも一気に2万4000円を回復した月の前半と上値の重さが目立
った後半と相場の勢いに陰りが出ました。特に後半は連日で米国株
高が進んだにも拘わらず日本株は追随できませんでした。米中合意
という追い風だけでなく株高効果もあり年末商戦が好調な米国経済
と10月の消費税引き上げ後の反動減が予想以上に重しになっている
日本経済の差かもしれません。
その米国株も年初から先週までS&P500種株価指数は29.2%上昇と金
融危機以降最高だった13年の29.6%に迫る上昇です。特に10月以降
の一本調子の上昇はやや出来すぎのようにもみえます。大統領選挙
の年は株高になり易いというジンクスもありますが短期的には過熱
感も出てきています。年明け1月相場では何かのキッカケで調整する
リスクを高まりつつあるようです。
ネズミ年の2020年はどんな相場が待ち構えているのでしょう。2019年
は終わってみれば年初からの上昇率が2割でしたから結果から言えば
悪い年ではありませんでした。しかし年初から順調に戻りを試してい
た相場は米中合意が土壇場でひっくり返されGW明けから急落し低迷
は8月まで続きました。
悲観論が支配する中で9月以降再び上昇相場に戻りましたが、多くの
投資家は5月の急落の記憶が忘れられず、この波乱相場を上手く泳い
だ投資家は少なかったのではないでしょうか。2020年も引き続き米中
の摩擦で相場が振り回される展開は続きそうです。予想不能な相場は
今後も続くと考えて行動した方が良さそうです。
相場の不確実性は消えなかった2019年相場でしたが、株式市場での
勝ち組はTOB関連だったのではないでしょうか。ユニゾHGや東芝と
HOYAのTOB合戦に発展した東芝上場子会社のニューフレアテクノロ
ジー株また三菱ケミカルも上場医薬品子会社のTOBが表面化しました。
なかでも日立は事業の選択と集中を押しすすめたこともありここ数年
上場子会社を次々に手放しました。高いプレミアム付きで必ず買って
くれるTOBは既存株主にとって最も安心できるケースです。例えば
日立子会社4社の年初から先週までの上昇率は日立化成2.7倍、日立
金属1.4倍、日立建機28%、日立ハイテクノロジー2.2倍と軒並み
高パーフォーマンスです。
実際にTOBまでたどり着いたのは日立化成だけで他の3社はまだどんな
展開になるのかは不明です。しかし株価上昇は市場に何にTOB期待
が株高材料として魅力的かを証明しています。日立だけでなく2020年
は今年以上に多くの企業が親子上場解消に動きそうです。親会社が
完全子会社化を目指すにせよ外部企業に売却するにせよ高いプレミ
アムが期待でき経済情勢に関係なく買い取っても貰えるTOB銘柄は
上手く仕込むことが出来れば投資物件として最高です。
どの企業がTOBの可能性が高いのか正月休み中に研究するのも面白い
かもしれません。私は老舗企業のM社の上場子会社にきな臭さを感じ
ています。今年も1年購読ありがとうございました。良いお年を。