kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

イベント通過でアク抜け?

2015-04-30 10:21:25 | 日記
10時20分現在の東京市場は19697円(361円安)と久しぶりに大きな下げです。
日銀政策決定会合待ちということもあり押し目買いも限定的なようです。思い起
こせばちょうど半年前の10月30日はサプライズ緩和があり急激な円安株高の
出発点でした。まさか今回はサプライズはないでしょう。

何しろ安倍首相の訪米中でありTTP交渉の詰めの段階です。米国の議会筋に
ドル高による悪影響からTTP反対論も根強く一段の円安に繋がる追加緩和は
日米政府とも歓迎できないことです。

多くの市場関係者の予想通り現状維持に落ち着きそうですが一部の海外筋の
期待感が不発に終わり失望売りで一段安になるのかそれともイベント通過で
アク抜けから下げ幅を縮めるのかどっちに転ぶのか分かりません。どちらにし
てもここから5月8日のSQまでが日本株にとっての最初の正念場になりそうです。
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期待値が高すぎたのか?

2015-04-30 08:28:48 | 日記
決算発表序盤戦での市場の反応は微妙なところです。日本電産、富士通ゼネ
ラル、小糸製作、NECなど大幅に上昇して高値を更新する銘柄がある一方28日
のコマツ、日立建機、京セラ、ダイハツ、スタンレーなどは失望決算で下げる銘
柄が後を絶ちません。決算シーズンには毎度繰り返される風景ですが、これだ
けきつい下げを目の当たりにすると安易に買いを入れにくいところです。

28日邦銀初の純利益1兆円という材料がでた三菱UFJが伸び悩んだのも市場の
警戒感を誘いました。ファナックのように今期減益見通しでも大幅な株主還元を
発表して株価が高値更新した銘柄はむしろ例外です。今日は予想外の減益決
算を発表したホンダ株がどんな動きをするか注目です。米国のADRは大きく下
落しましたが東京市場では下げ渋るのかそれとも大幅安で終わるのか。

多くの市場関係者の業績見通しは今期15%前後の増益予想です。慎重な見通
しの企業発表はいつもの事でいずれ上方修正は決定的だと見ていました。とこ
ろがマツダや三菱自動車の決算は実勢に近いか実勢によりも円安前提で減益
見通しを出してきました。

この傾向がロシアやブラジルなど新興国売上比率の高い2社だけの問題なのか
それとも日本企業全般に2社ほどではなくてもユーロや新興国通貨安の影響が
市場の見立てよりも大きいのか気迷いが出てきたことだけは確かです。円とドル
だけの為替レートだけでなく新興国通貨との影響も考えなければなりません。
米国市場の売り上げ比率が高く競争力の強いSUVを持っている富士重工は
今期も二桁増益見通しです。企業の本当の実力が試される局面になったのか
もしれません。

これが決算期特有の過剰反応なのかまだ結論は出ませんが日経平均2万円は
通過点の大前提が日本企業の株主還元の拡充と今期二桁増益でしたから決算
発表が進むにしたがって市場予想と大きく乖離するようだったら波乱の材料とも
なりかねません。この4ヶ月で日本株は米国株を大きく上回る上昇だったのは紛
れもない事実です。決算がきっかけでもう一度日本企業の稼ぐ力を再点検する
場面が出てくるかもしれません。
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目先は決算勝負の泣き笑い

2015-04-28 08:20:06 | 日記
週明け27日の東京市場は2万円の攻防でした。先週一気に2万円を突破して
23日にザラバ20252円まで急騰しましたが流石に短期的な過熱感もあり市場
はこの先一段高なのかそれとも久々に調整らしい調整になるのかどうか見極
めているようです。そんな状況で決算を材料にした個別銘柄物色が盛んです。

富士通ゼネラルや小糸製作が大幅高で年初来高値を更新しNECや三菱ケミ
カルHGも決算を好感した上昇が目立ちました。今週は決算本格化を迎え個別
銘柄物色が盛り上がりそうです。まあ決算のポイントは市場予想を上回るか下
回るかが重要なようです。富士通ゼネラルは減益決算でも会社発表の数字は
市場予想を上回り改めて空調事業の収益力の高さが再評価へと繋がりました。

富士通ゼネラル15%、小糸製作10%上昇しましたが、冷静に考えると両銘柄と
もすでに高値圏で推移していました。その水準からの大幅上昇はこの時期特有
の短期資金による値幅取りという側面が大きそうです。あくまでも短期勝負と割
切ったほうが良さそうです。先月も原料価格の低下といった特殊な要因で大幅
増益発表でキューピーが急騰しましたが上昇相場は短命に終わりました。

また今期予想が市場予想を下回りそうな三菱自動車やマツダ株は失望売りで
それぞれ4%安、3%安と値下がりが目立ちました。また12月本決算銘柄では
1~3月期の減益を嫌気して先週末は花王の下落が目立ち27日にはコクヨが
値下がり銘柄の1位でした。1~3月期については消費税引き上げ前の駆け込
み需要の反動はある程度予想されていましたが改めて数字として表面化する
と売りが出るようです。まあ両銘柄とも高値圏にあり、しかもこのところ上値の
重い展開でしたから売りが出やすい状況だったようです。

決算発表を材料にした個別銘柄物色は続くとしても今後の相場はどんな展開
になるのでしょうか。2月以降はSQに向かってあるいはSQ後も上昇基調を維持
してきました。その原動力は海外投資家の積極的な買いです。3月から4月第4
週まで海外投資家は現物で1兆9000億円の大幅買い越しを記録しました。それ
に加え先物の買いも目立ち日本株上昇の立役者はやはり海外投資家という従
来通りの展開です。

彼らが売り越しになれば日本株は下落あるいは停滞、反対に買い越しになれ
ばその規模により大幅上昇に繋がります。ですから2万円から上を目指すには
やはり海外投資家の買いが続くことです。この1兆9000億円の中身が年金等の
長期資金がどれくらいでヘッジファンドなど短期資金がどのくらいを占めるのか
でまた状況が変わります。

後者の場合相場環境次第で短期間で売りに転じ日本株下落の主犯ともなりま
す。特に6月決算を控えヘッジファンドには潜在的に売り圧力がかかる可能性が
ありそうです。確かに下値では日本の年金や個人それに日銀のETF買いが見込
めますが、これまでと同様国内投資家の買いは下支え要因になっても短期間で
巨額な売りを出してくる海外短期筋の売りを完全に吸収することは出来ません。
海外の長期マネーと違ってマクロ系のヘッジファンドの変わり身の早さは今も
変わりません。もし波乱があるとすればトリガーを引くのは海外短期筋です。

そのキッカケが米国からなのかそれとも欧州からなのかはたまた隣国の中国発
なのかは分かりませんが4月まで上昇の大きかった欧州と日本と中国市場には
いつ調整があっても不思議ではありませんから注意が必要です。一つの市場の
躓きがあっという間に他の国に連鎖するのがグローバル経済の特徴です。

明日の更新はお休みします。
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2万円維持かそれとも

2015-04-27 08:11:22 | 日記
年初から日本株上昇を牽引したのは食品、薬品に始まりインバウンド関連の小
売り、電鉄・レジャーあらファナックの株主重視の方針転換で値嵩株全面高に結
びつき2万円を達成しました。そして2万円達成後の失速を救ったのが中国の利
下げによる緩和マネーの復活です。

緩和マネーの受け皿になったのがメガバンク3社や地銀株でした。さらに出遅れ
の野村証券などへの人気へと広がりました。またここまで低迷の目立った中堅
自動車メーカーや造船・重機メーカーの株価も出遅れの物色として週末にかけ
て上昇しました。人気銘柄がとっかえひっかえして日本株をここまで引っ張って
きました。

出遅れた中堅自動車メーカーには円相場の上値の重さから今期業績の足踏み
そして造船・重機メーカーには船舶新規受注の失速など不安材料がありました。
それでも先週の上昇が目立ったのは高値警戒感のある市場で出遅れ銘柄を物
色する流れに乗ったからでしょう。もっとも業績面の不安があるから出遅れた訳
です。

先週末決算を発表したマツダの今日の値動きは今後の参考になりそうです。マ
ツダの今期決算はロシア市場などの減速で一桁増益予想です。前期までの大
幅増益からは急減速するようです。もっとも株価は既に12月の3200円台の高値
から1000円幅の調整が入りました。ある程度の悪材料は織り込んだようです。
もっとも目先は先週リバウンド下だけに決算を受けて再び今日は軟調な展開に
なりそうです。

今週はFOMCや日銀会合など重要なイベントが目白押しです。決算も連休を挟
んで本格化します。決算を手掛かりとした個別物色が目立つ1週間になりそうで
す。連休後これまでのようにSQに向かって一段高になるのかどうか。それとも
連休明け後はいったん調整局面になるのか判断の難しいところです。

このところ一手買いの海外投資家がどう出るかそれによっては日本株の立ち
位置も大きく変わりそうです。ここまで悪材料も上昇のためのエネルギーに代え
てきた日本株ですがさて?

今年前半の相場のリード役だった明治HG、グリコ、ヤクルト株は既に調整の目
途となる高値から10%を超えて下げてしまいました。先週末時点の株価水準で
下げ止まるのかそれとも一段安になってしまうのか全体の相場の行方を見る上
でもキーポイントになりそうです。
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シャープ vs JDI

2015-04-25 08:19:40 | 日記
ジャパンディスプレイ1700億円、シャープ1400億円、日本企業2社の中小型
液晶パネルへの投資額です。大型液晶パネルに比べて高い技術力が必要
な中小型パネルは数年前までは日本勢の独壇場でした。その当時シェアトッ
プ企業はシャープでした。ジャパンディスプレイ(JDI)の前身は日立とソニー
それに東芝の中小型液晶事業を統合して誕生しました。その大口出資先は
官民ファンドの産業革新機構です。中小型液晶パネルメーカーは現在に2社
に集約されました。

3社統合の際、産業革新機構はシャープにも合流するように働きかけましたが
当時シェアで収益力も高かったシャープは単独でやっていけるとこの誘いを断
りました。当時の経営陣には液晶のシャープという自負と大黒柱の切り離し話
には乗れない社内事情もあったのでしょう。台湾のホンハイが今もシャープに
愁眉を送っているのは中小型液晶パネルの技術力に魅力を感じているからで
す。

シャープが前期の大幅業績下方修正と新たなる再建策を打ち出すキッカケは
頼みの液晶事業の失速です。シャープの大口得意先であり急成長している
中国のスマホメーカーのシャオミ―をライバルであるJDIに奪われたことです。
皮肉にも官民ファンド主導で誕生した企業にシャープは追い込まれた格好に
なりました。

スマホの爆発的な普及で今後も成長が期待できる中小型液晶パネルですが
デジタル製品の宿命として多額の設備投資負担と価格下落という呪縛から逃
れることは出来ません。少しでも投資の手を緩めるとあっという間に競争から
脱落する厳しい業界なのです。巨額の投資でシェアを拡大して先行者利益を
享受するというのがこの業界の勝ちパターンです。

再び中小型液晶事業に会社の命運をかける決断をしたシャープ再建のカギを
握るのは同じ日本企業のJDIかもしれません。民間企業としては当たり前の話
ですが競争に負ければ市場からの撤退は避けられず会社存亡にもかかわり
ます。産業革新機構がかかわり国内のDRAMメーカーを統合して誕生したエル
ピーダは結局破たんという結果に終わりました。

JDIは何としてもエルピーダの二の舞だけは避けなければなりません。それだ
けに負けられない戦いは続きます。現在世界シェア1位は韓国のJGディスプレ
イです。2012年には3位でしたから急激にシェアを伸ばしたことになります。2位
のJDIと3位のシャープを含めた3社の激しい競争は今後も続きそうです。

東京市場は年明け以降人気銘柄は薬品、食品、インブウンド関連の小売り
レジャー・電鉄株主還元期待のファナックなど超値嵩株、出遅れと追加緩和
期待からの銀行証券・不動産と人気が循環してきました。2万円は通過点と
いうのが市場のコンセンサスですが年明け以降3700円の大幅上昇と上昇ピ
ッチの速さにはやはり警戒が必要なのかもしれません。

冴えない四半期決算で花王が売られたように高値圏にある銘柄の中には決算
の内容次第で値を崩す銘柄も出てきそうです。
明日の更新はお休みします。
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