30日の東京市場は3営業日ぶりに125円上昇しました。取り敢えず27日の急落
ショックによる動揺は一旦落ち着いた格好です。もっとも人気銘柄の顔ぶれを
みると内需関連銘柄優位という姿が映し出さているようです。
年初からの日本株上昇の立役者は薬品、食品、電鉄、小売り、電機銘柄(特に
値嵩電子部品株)などです。これら業種のPERは市場平均(17倍程度)を大きく
上回る水準です。それだけ成長期待が高いという裏返しかもしれません。しかし
銘柄の中にはPERが30倍や40倍を超える銘柄もあり割高感と先高期待の綱引
き状態です。
薬品、食品、電鉄などの内需銘柄は一般的に比較的景気に左右されにくい業
態からディフェンシブ銘柄という位置づけで外部環境の悪化から市場全体が調
整局面の時に活躍する傾向でした。ただし薬品銘柄を除けば成長力は高くなく
PERも市場平均を下回ることが多かったようです。ディフェンシブ銘柄という黒子
に近い銘柄が堂々の主役に踊り出たのが年初からの特徴でした。
アベノミクスで大きく水準を切り上げた日本株でしたが金融緩和と円安の進行
で当初の主役は輸出関連銘柄や不動産、金融などでした。ところがアベノミク
ス3年目を迎えた年明け以降上昇の目立つ食品銘柄が多くなりました。カルビ
ーやグリコなど中堅企業から時価総額が1兆円を超えるようなサントリーBF、味
の素や明治HG、ヤクルトなど年初からの相場を引っ張ってきました。
息の長い食品銘柄の上昇の背景にあるのは海外売り上げが大幅に伸びている
企業もあり成長期待が株価上昇と結果としての高PERに結びついています。そ
の象徴がキッコーマンやヤクルトです。両銘柄とも今期も最高益更新が予想され
ています。また需給面での空売りが増えて信用取り組み妙味も上昇に弾みをつ
けています。
自動車や電機、精密企業も海外市場に開拓できたことがその後の成長に繋が
りました。食品銘柄も縮小する国内市場に依存したままでは成長は望めません。
やはり成長のカギを握るのは海外での売り上げを伸ばすことです。トヨタやキャノ
ンそれにブリヂストンなど企業規模でも収益力でも世界のトップ企業に成長でき
るような企業が出てくるかがポイントです。
世界を見渡せば売り上げや時価総額トップのネスレやダノンなど有力企業がひし
めいています。日本の食品業界時価総額トップのアサヒHGや2位の味の素でも
食品業界首位のネスレの時価総額の1割以下です。世界の企業と比べると自動
車や電機・精密業界に比べて食品企業は小粒な企業が多いことが浮かび上がり
ます。
そしてこの業界もご多分に漏れずM&Aで寡占化が進みつつあります。最近でも
米国で食品大手のクラフトとハインツの合併が報じられました。グローバル市場
で競争していくためには日本企業も規模の拡大は避けて通れません。今まで
無風状態に近かった食品業界にもM&Aがこれから活発になるかもしれません。
ショックによる動揺は一旦落ち着いた格好です。もっとも人気銘柄の顔ぶれを
みると内需関連銘柄優位という姿が映し出さているようです。
年初からの日本株上昇の立役者は薬品、食品、電鉄、小売り、電機銘柄(特に
値嵩電子部品株)などです。これら業種のPERは市場平均(17倍程度)を大きく
上回る水準です。それだけ成長期待が高いという裏返しかもしれません。しかし
銘柄の中にはPERが30倍や40倍を超える銘柄もあり割高感と先高期待の綱引
き状態です。
薬品、食品、電鉄などの内需銘柄は一般的に比較的景気に左右されにくい業
態からディフェンシブ銘柄という位置づけで外部環境の悪化から市場全体が調
整局面の時に活躍する傾向でした。ただし薬品銘柄を除けば成長力は高くなく
PERも市場平均を下回ることが多かったようです。ディフェンシブ銘柄という黒子
に近い銘柄が堂々の主役に踊り出たのが年初からの特徴でした。
アベノミクスで大きく水準を切り上げた日本株でしたが金融緩和と円安の進行
で当初の主役は輸出関連銘柄や不動産、金融などでした。ところがアベノミク
ス3年目を迎えた年明け以降上昇の目立つ食品銘柄が多くなりました。カルビ
ーやグリコなど中堅企業から時価総額が1兆円を超えるようなサントリーBF、味
の素や明治HG、ヤクルトなど年初からの相場を引っ張ってきました。
息の長い食品銘柄の上昇の背景にあるのは海外売り上げが大幅に伸びている
企業もあり成長期待が株価上昇と結果としての高PERに結びついています。そ
の象徴がキッコーマンやヤクルトです。両銘柄とも今期も最高益更新が予想され
ています。また需給面での空売りが増えて信用取り組み妙味も上昇に弾みをつ
けています。
自動車や電機、精密企業も海外市場に開拓できたことがその後の成長に繋が
りました。食品銘柄も縮小する国内市場に依存したままでは成長は望めません。
やはり成長のカギを握るのは海外での売り上げを伸ばすことです。トヨタやキャノ
ンそれにブリヂストンなど企業規模でも収益力でも世界のトップ企業に成長でき
るような企業が出てくるかがポイントです。
世界を見渡せば売り上げや時価総額トップのネスレやダノンなど有力企業がひし
めいています。日本の食品業界時価総額トップのアサヒHGや2位の味の素でも
食品業界首位のネスレの時価総額の1割以下です。世界の企業と比べると自動
車や電機・精密業界に比べて食品企業は小粒な企業が多いことが浮かび上がり
ます。
そしてこの業界もご多分に漏れずM&Aで寡占化が進みつつあります。最近でも
米国で食品大手のクラフトとハインツの合併が報じられました。グローバル市場
で競争していくためには日本企業も規模の拡大は避けて通れません。今まで
無風状態に近かった食品業界にもM&Aがこれから活発になるかもしれません。