kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

天候不順

2015-08-31 08:07:11 | 日記
8月上旬までは連日猛暑日が続きビール、清涼飲料、冷菓、エアコンそれに
清涼グッズなどもバカ売れだったようです。ところが旧盆以降は一転連日曇り
や雨の日が続き気温も1ヶ月以上先の気温である25度前後のまで低下例年
この時期は30度を超える残暑が当たり前だったのが今年の天候は少々勝手
が違うようです。

季節商品は景気よりも天候に左右されると言われます。夏物商戦が失速した
ことによる影響が関連業界にどの程度出てくるか注意しなければなりません。
アパレル業界は早い秋の訪れは歓迎でしょうが一方早すぎる秋の訪れは夏
物売れ残りでバーゲンセール実施、利益率低下も考えられます。果たしてど
ちらの要因が勝るのかどうか結果によっては株価の居所も違ってきます。

このひんやりした気温はビール、清涼飲料、冷菓などの食品には間違いなく
悪影響が出ます。流石にここまで涼しいと夏商戦は厳しいでしょう。冷やし中
華やそうめんよりもラーメンや鍋焼きうどんが食べたくなるのは景気とは関係
なく季節要因です。

しばらくは関東地方中心に曇りや雨の日が多く気温も低めに推移しそうです。
例年より早い秋雨前線の到来は力強さの欠ける日本の個人消費お足を引っ
張る懸念があります。猛暑から一転冷夏に転じた今年の夏は企業に様々な
予想外をもたらすかもしれません。

食品などの内需銘柄は中国ショックで下げたと言ってもまだ年初からみたら
高い水準です。悪材料には予想以上の下げもあるかもしれません。市場は
中国経済や米国の利上げに関心が向いていますが個別銘柄に影響のある
天候要因にも注意が必要です。

中国景気不安が簡単に収束するとも思えず米国の9月利上げが先送りにな
っても年内利上げ説はまだ有力な選択肢です。外部要因の不透明が今後も
続くとなれば外需銘柄の上値も限定的で内需銘柄再浮上の目は残っていま
す。もし内需銘柄人気離散が起こればその時には投資チャンスかもしれませ
ん。

後から振り返ると2015年相場は年間通じて内需銘柄優位の展開だったと歴史
に残るかもしれません。買い場さえ間違わなければまだまだ内需銘柄の投資
妙味は大きいのかもしれません。株価が下げる過程で悪材料を織り込んだ時
がチャンスになるかもしれません。勿論すべての内需銘柄に当てはまる事例
では無く内需銘柄でも今後は明暗が分かれそうです。
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ねじれ解消

2015-08-30 09:57:31 | 日記
28日の業種別騰落率上位は水産、鉱業、石油、造船、自動車・輸送機器
その他製造、証券といった業種が上位にランクされました。資源・原油価格
の反発と円安が年初来高値からの下げの大きかった銘柄の大幅上昇を演
出しました。株価が安値圏で推移していただけに一旦上昇トレントに転じる
と値ごろ感の買いや買戻しを巻き込んで上げ幅を広げました。

一方原油反発で燃料費上昇がマイナス材料視される空運は小幅マイナス
食品や小売り、電鉄といった内需銘柄は年初から高値水準にあることから
小幅上昇に止まりました。これらの銘柄は原油価格上昇や円安で輸入原
料価格上昇も見送りの要因です。政府の家計調査で食品や小売りは天候
要因で大きな影響が出るなどまた国内消費の基調の弱さも改めてマイナス
視されました。内需・インバウンド銘柄の高PER選好から低PBR、低PER銘
柄の見直しが28日の相場の示した流れです。

先週末の日本株のPERは15倍台まで低下したようですが商社や資源・エネ
ルギーや自動車のPERは10倍前後です。このグループは景気変動を大きく
受け中国やアジアなどの景気先行き不安といった状況では買いにくいグル
ープです。しかし株価は空売りの影響もあり二束三文という表現が当ては
まるほど叩き売られ確かに不透明材料が山積だとしても売られ過ぎという
水準でした。

一方訪日観光客の爆買いに沸く小売りや日用品メーカーや値上げ浸透で
好調な食品銘柄は外部環境に左右されにくく安定しているといった利点を
考慮しても30倍台や40倍台の銘柄もありPERから判断したら割高感は否め
ません。先週の暴落で割高銘柄の下げが相対的に大きくなったことから投資
家心理がかなり売り込まれていてこの先比較的下値不安の少ないグループ
へ向かったと考えられます。

外需銘柄売りの内需銘柄買いという流れは6月以降鮮明になりました。その
流れが臨界点に達して急激な巻き戻しのキッカケになったのがチャイナショ
ックによる世界的な株価暴落でした。大きなクラッシュが起こるとしばしば流
れが変わることもあります。今回もそのケースになりそうです。目先はこの流
れが続く可能性はありそうですが中国の景気低迷との影響を受けるアジア諸
国の経済減速という外部環境に変化はありません。

アジア市場を収益源としている日本企業も多く実際にどのくらい影響が出て
来るのか不安は残ったままです。7~9月期あるいは10~12月期が実績や見
通しが出てくるまでは霧が晴れません。リターン・リバーサル相場の賞味期
限は余り永くないかもしれません。極端な外需銘柄売りの内需銘柄買いの
ねじれがある程度解消した後の相場は視界不良のようです。
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サバイバル競争

2015-08-29 09:06:04 | 日記
暴風雨に襲われた東京市場でしたが当面の危機は過ぎ去ったようです。28日の
東京市場は外部環境の好転で561円高の1万9136円で今週の取引を終了しまし
た。24日(895円安)25日(733円安)の合計の下げ幅の8割弱を取り戻しました。
週足チャートでも今週の寄り付きが19075円で安値1万7714円、高値1万9192円
終値1万9136円で安値圏で長い下髭を引いたことで底値形成を示しています。

市場関係者が当初下値の目途と捉えていた1万9000円から1万9500円の間まで
戻しました。1万8000円割れは売られ過ぎというのが市場のコンセサスとなったの
でしょう。27日の過去最高水準の空売り比率(39.8%)、騰落レシオも底値圏の70
台だったのが上昇局面に転じると買戻し期待に変わり28日の上昇を支え3日続伸
という結果になり混乱はひとまず収束したようです。もっとも2万円から上の水準で
は本格的な戻り売りが待ち構えていると考えられ過度の高値期待は今のところ持
てない状況です。

落ち着きが出たとしても中国経済への先行き不安が続いていることは変わりませ
ん。かねてから中国政府が発表しているGDPの7%を疑問視するエコノミストもい
て信頼できる統計である自動車販売や電力消費量減少していますから一部では
景気実態はGDPの数字以上に悪いと言われています。そもそも今回の世界的な
株価急落は中国の経済実態が政策がブラックボックスで見えにくく不安心理が増
幅したことが一因です。不透明要因を嫌うマネーに取っては一番の不安材料です。

また暴落前は内需銘柄一辺倒に流れでした。今回の暴落でこの流れが変わるか
どうかも注目すべきことです。内需銘柄の代表格であるインバウンド銘柄は中国
やアジアなどの経済減速で今後訪日観光客の減少に繋がらないのかどうか。タ
イムラグを考えるとその答えは9月以降に出てきそうです。

インバウンド銘柄は爆発的な訪日客の増加が高いPERを正当化していただけに
今後も高水準を保てるのかどうかは大問題です。上期が絶好調だっただけに少
しでも陰りが出ると株価の上値の下落に繋がる懸念はあります。チャートから判
断するとひと山越えた銘柄もありこれまでの押し目買いから吹き値売りに変わる
懸念があります。

同じ内需銘柄でもインバウンド関連よりも通信や建設などの方が一定の安心感
はあります。28日の値動きを見る限りオリエンタルランドや資生堂といったインバ
ウンド銘柄の一部に上値の重い印象を受けました。一日だけで判断を下すのは
危険ですが来週の値動きが一段と重要になります。




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チャイナショックその顛末

2015-08-28 06:29:59 | 日記
27日の東京市場は二日続伸しましたが午後からは次第に売りに押される展開
で大引けでの上げ幅は午前中のピークの半分程度まで縮めて取引を終えまし
た。26日のザラバ安値1万7714円が当面の底値になったようです。6月24日の
2万952円高値から3238円下落、下落率は15.5%でした。

18日からの6営業日で2800円弱と商いを伴なって大幅に下げたことから日本株
に訪れた今年初めての本格調整になりました。当面は戻りを試すにしても2万円
回復にはいくつかのハードルが待ち受けているようです。今回の下げは不意を
付かれた格好でしたから上値で取り残された玉が戻れば売りがかなり出てくる
事が予想されます。先週末で3兆5000億円超に膨らんだ信用買い残を消化する
には時間がかかりそうです。

ひとつの目処としては21日の窓埋めに当たる1万9435円がチャートから判断で
きる目標になりそうです。その次は最初の窓埋めに当たる2万33円です。FRB
の利上げが9月かそれとも先送りになるのか中国の景気対策が今後出てくるの
か。それによって当面の戻りの目処も違ってくるでしょう。

何事もモノには転換点というものがあるものです。久々に強い恐怖感を投資家
に与えた突然の大暴落は19日に起点があったようです。この日東京市場は取
り立てて新たな悪材料がなかったにも拘らず先物主導で300円弱下げ7月末か
ら続いていた2万500円を挟んだもみ合いから柳の枝のような下げに突入します。
もっともこの時点では下値は2万円、2万円を割れたら絶好の買場が市場のコン
センサスでした。

しかし現実は上海市場のバブル崩壊や突然の人民元切り下げなど中国がらみ
の悪材料の耐え切れなくなって世界的の株式市場を下げの嵐が2周して市場
は完全にパニックになりました。それまで独歩高だった東京市場も今回ばかり
は短期筋の売り仕掛けで脆くも崩れ去りました。2万円前後が下値目処として
機能しなかった東京市場は次の下値の目処の1万9000円をあっさり下抜けて
しまいパニック売りに為す術がありませんでした。

中国の景気減速も以前から指摘されていました。漠然とした景気への不安を
市場も共有していた筈です。また経済が減速しているのに上海市場が住宅市
場からのマネー流入で年明け以降急激に上昇していることへの懸念は一部
指摘されていました。今回の暴落の要因はいずれも目新しい材料が出た訳
ではありません。

大問題に発展すると見られていた理財商品の混乱も結果としては中国経済を
揺るがすほどのことには発展しませんでした。おそらく市場は上海市場のバブ
ル崩壊も決定的な悪材料にはならないと楽観していたのではないでしょうか。
最終的には中国政府が解決できる案件だと期待もしていたでしょう。多くの投
資家が警戒していれば暴落はまず起こりません。不意を衝かれるから市場は
動揺して混乱するのです。

今日の東京市場はNY市場の大幅続伸に加え円相場も121円を回復したこと
から上海市場の動きは気になりますが堅調な展開が続きそうです。昨日跳ね
返された25日ザラバ高値1万835円を越え1万9000円近くまで上昇できれば窓
埋めも来週には期待できそうです。
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逆資産効果

2015-08-27 08:21:20 | 日記
引け際に急落したNY市場の影響が心配された東京市場ですが問答無用の
売りは取り敢えず出なかったようです。570円高と前日の下げ幅733円は埋め
ることは出来ませんでしたがny市場が安かったのにも拘らず7日営業日ぶり
に反発したことは前向きに捉えてもいいでしょう。しかし世界的にこれだけ大き
く下落した訳ですから多くの投資家心理は冷え込んでいます。しばらくは神経
質な展開も覚悟しておくべきです。

今後の焦点は今回の世界的な株価暴落で今後実体経済にどのくらい影響が
出てくるのかの見極めです。日本、米国、中国の中でもっとも国民の株式保有
が高いのは米国です。現在経済は好調ですがそのバロメータが住宅販売や自
動車販売です。原油安もあり大型車主導で米国の自動車販売は絶好調ですが
株価下暴落で好調な自動車販売や住宅販売に影響が出ないのか要チェック
です。

また日本や中国は米国ほど個人の株式保有は多くはありませんから株価下落
による逆資産効果の影響は少ないとの見方もあります。しかし振り返って考える
とアベノミクスの株高で高額消費が活発になったことも事実ですその反対の現象
今後起こらないとも限りません。高額商品や自動車販売の行方には不安もあり
ます。

中国では7月の自動車販売減少が実体経済の悪化なのかそれとも株価急落に
よる影響なのか。両方の合わせ技なのか断言きませんが中国人の消費意欲が
低下しているとすれば爆買いで沸いた日本のインバウンド消費にも今後少なか
らず影響が出る恐れもあります。いずれにしても株価下落は消費マインドを委縮
させることには違いはありません。

日本企業の4~6月期決算は大幅な増益でしたが前年同期から大幅に進んだ円
安とインバウンド消費の爆発が大きな要因です。このところの円安の反転で輸出
採算もインバウンド消費も足を引っ張られるとしたら7~9月期の業績の伸びが鈍
化することも考えなければなりません。業績好調が日本株選好の理由だっただけ
にその前提条件に変化がないかどうか注意すべきです。

もちろんすべての事が杞憂に終わるかもしれません。しかし日本株は短期間に
大幅に上がり過ぎました。最初は円安や金融緩和で自動車や電機などの主力
銘柄が上昇し次第に人気は横に広がり食品や小売りなどの内需銘柄は今年の
値上がり上位業種です。電発停止で低迷が続いていた電力銘柄も一気に出遅
れを取り戻すかのように春以降大きく値上がりしました。建設銘柄も含めてほぼ
すべての業種が上昇し手垢のついてない銘柄はほとんど見当たりません。

日本株の買い材料だったGPIFの資産半分見直しも進み企業統治や持ち合い株
圧縮も方向性は出ました。締めは郵政上場の露払いです。考えれば考えるほど
次の戻りが当面の2番天井に案なる可能性も頭に隅に置いておくべきです。NY
市場も26日には619ドル高と大幅に反発しました。円相場も120円台を回復しまし
た。上海市場の行方は気になりますが久しぶりに今日は安心してみていられる
一日になりそうです。
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