kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

ミッキーが笑ってマリオが泣く

2013-04-30 05:13:02 | 日記
東京市場の4月相場もあと1日を残すのみとなりました。3月末が1万2397円で
4月27日の終値は1万3884円でしたから1487円の上昇で月間上昇率はおよそ
11%でした。既に年初から3月末までに2002円幅率にして19.2%上昇した後を
受けての4月の結果でしたから如何に今月の上昇が大きかったかが分かります。
しかし個別銘柄を詳細に観ていくと銘柄間で大きく差が出たことも事実です。

思い起こせば1年前の4月27日の東京市場は9520円でした。2月のバレンタイン
緩和で3月末の1万円255円まで駆け上った東京市場でしたが、一転軟調な展
開で4月相場が終わろうとしていました。そしてこの水準から5月末にはまさか
の1000円安を演じる訳です。もっとも「人の行く裏に道あり花の山」の格言にも
あるように銘柄によっては底値買いのチャンスでもあった訳です。

そこで日本人なら誰でも良く知っている企業の過去1年間の株価を比較してみ
ました。結果は以下の通りです。A社の株主はまったくアベノミクス相場の恩恵
を受けていません。一方B社の株価はほぼ2倍になっています。勿論両社とも
娯楽レジャー分野で有名な東証1部上場の大企業です。

A社2012年4月27日(10900円)2013年4月26日(10570円)
B社2012年4月27日(8860円)2013年4月26日(16130円)

株価の明暗を分けたものは勿論業績です。A社を取り巻く環境はここ数年で劇的
に変化しました。本業が振るわず今回の円安もその恩恵は僅かです。現状では
同社の現状は五里霧中といったところでしょうか。かつて外国人投資家の評価も
高く今では想像できないくらいの高株価の時もありました。

一方B社の業績は絶好調です。日本が少子高齢化を迎えて一般的には内需型
産業にとっては厳しいという見方が多いようですが、同社だけは例外中の例外の
ようです。またB社の株主には優待券目当ての投資家も多くこの1年の値上がり
で長期投資家がもっとも報われた良い例です。

ここまで読んでピンときた読者もいると思いますが、A社はゲーム機で一世を風靡
した任天堂、B社は本場アメリカを凌ぐ賑わいを呈している東京ディズニーリゾート
を運営しているオリエンタルランドです。

任天堂の凋落の要因はソーシャル(SNS)ゲームの出現です。数年前まではそ
の影も形もなかったSNSゲームの爆発的な広がりで業界地図は一変しました。
ゲーム専用機からスマホへとハードの交代は既存のゲーム機メーカーのビジネ
スモデルを根底から崩すものでした。

一方東京ディズニーリゾートはリピーター客の獲得に成功しました。その成功の
秘訣は次々に新しいアトラクションを作り入園者を飽きさせないことも背景にあり
ます。りピーター客に逃げられた任天堂とリピーター客を獲得できたオリエンタル
ラウンドは明暗を分けることになりました。

さて連休明けの東京市場はNY市場の107ドル高はプラス材料、円相場の97円
後半はマイナス材料です。1万3800円台での膠着状態かもしれませんね。決算
悪がらファナックがどんな展開になるかも注目です。

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1丁目1番地は健在か

2013-04-27 07:02:53 | 日記
今週の東京市場は568円上昇して1万3884円で終わりました。ザラバ高値は1万
3983円まであり節目の1万4000円近くまで上昇しました。4月第3週に4週ぶりに
1539億円売り越した外国人投資家が再び買い姿勢を強めたことが背景にある
ようです。円相場もNY市場も揉み合いに状態だった割に東京市場の強さがや
けに目立った1週間でした。

さて今日からGW突入です。東京市場の来週の立ち合いは4月30日から5月2日
までの3営業日です。過去にはGW期間中は高いというジンクスもあったようで
すが、今週の大幅上昇を受けて高値波乱も予想されます。特に決算発表本番
を越えて市場予想を超える今期業績見通しを発表する企業と市場予想に届か
ない企業とでは株価の反応に雲泥の差が出ています。

東京市場が歴史的相場の真っただ中にあるのであれば素直に押し目はこれか
らも買いで対処すればよいのでしょうが、何しろこの4ケ月で4割近い上昇ですか
らやはりどこかで調整が来るような気もします。押しが浅く今まで通りの微調整
で済むのかそれともアベノミクスも決算発表で一応踊り場を迎えるのか判断に
悩むところです。

個別銘柄では決算発表が進むにつれて円安効果だけでなくコア事業の競争力
で選別も進んでいるようです。同じ電気セクターでも明(メイ)が村田製作所や京
セラ、暗(アン)はソニーや精密のキャノンでしょうか。市場の自動車業界では大
幅な増額修正で富士重工や日野自動車の株価は高値更新が続いています。
そして何と言っても横綱格のトヨタがどんな今期業績見通しを出してくるのか
市場の大きな関心事です。

そして日銀の異次元の発表が市場に伝わってから急騰した不動産株は日経平均
が高値追いを続けた今週もその値動きの悪さが目立ちました。弱気筋の間では
不動産株の今期業績は伸びても10%前後、それに比べて株価は割高な水準まで
上昇してしまったという見方があります。一方リフレ政策で最も恩恵を受ける業種
は不動産株でありまだまだ相場は終わっていないという強気の見方です。

さて黒田日銀の異次元の緩和策で1丁目1番地銘柄と言われる不動産株の今後
の押し目は買いかそれとも見送りが賢明なのか今後の株価の動きが気になりま
す。

次回の更新は4月30日を予定しています。
みなさん楽しいGWをお過ごしください。
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サントリーが変える食品業界

2013-04-26 07:05:01 | 日記
サントリーHGの飲料子会社であるサントリー食品インターナショナルが今夏にも
東京証券所第一部に上場します。調達資金は当初5千億円とも言われたが最近
の株高でもっと膨らむ見通しです。食品業界という安定した業種でしかも知名度
抜群の企業ですから人気化すること間違いなしです。何といっても上場の目的は
株式公開で得られる資金を元にM&Aを活発化させてグローバル企業への脱皮
です。

自動車や精密などの製造業がグローバル展開を加速化させ海外売り上げが国内
売り上げを大きく上回るのに対して同じ製造業でも食品業界は長年国内市場中心
の事業展開で売り上げの多くは国内依存の体質でした。数年前からアサヒHGや
キリンHGは大型M&Aで海外企業を買収して海外売上高を伸ばしてきましたが
それでも同じ食品業界の世界の巨人であるネスレやダノンの欧州勢やゼネラル
フーズやクラフトなどの米国勢に比べたら売り上げ規模は四分の一から半分程度
です。

国内市場は少子高齢化や大手小売のPB商品の拡大でメーカーには今後も厳し
い状態は続きそうです。企業が成長を続けるためには経済発展著しいアジア市場
の攻略が欠かせません。現地で売り上げを拡大するためには現地企業の買収も
必要になるでしょう。それには多額の資金が必要になります。今まで非公開企業
だったサントリーは資金調達の面で上場企業に比べて劣勢に立たされることも多
かったようです。

国内市場でこれまで安定的な利益が得られていた食品業界は食用油や製粉業界
を除いては今まで再編とは縁遠い業界でした。まあオーナー企業が多いこともなか
なか再編が進まない要因だったでしょう。海外進出にはリスクも伴います。多額
の資金も必要です。やはり規模の拡大は避けて通れません。サントリーの上場を
機にこれまでとは違った業界地図に塗り替わるかもしれません。

ひとつの再編がまた新たな再編を呼び結果的に日本でも世界を代表するような
企業が出てくるかもしれません。やはりお手本は同じ食品業界に属するJTでしょ
うか。JTは日本国内では少子高齢化に加えて健康志向の高まりで喫煙人口が
減少するという事態に早くから取り組んできました。それが海外たばこ企業の買
収です。それ戦略が功を奏して日本市場の市場縮小にもかかわらず新興国での
たばこ売り上げの増加で業績を伸ばしています。株価も好調な企業業績を反映
してアベノミクス相場が始まる前から右肩上がりです。

自動車などの製造業に劣らず日本の食品企業には新商品開発など大きなポテ
ンシャルがあると思います。南米ではまるちゃんはラーメンブランドとして確かな
ブランドを確立しているようです。日本の食品業界から世界的な大企業がいずれ
出てくるかもしれません。サントリーは公開企業になって台風の目になるかもしれ
ません。

東京市場は為替が100円を越えた訳でもNY市場が高値更新した訳でもないのに
やたらその強さが目に付きます。異次元の緩和で不動産株や電鉄株それに小売
りから始まった相場は新高値銘柄が連日300とか400銘柄出ているようにここへき
て幅広い銘柄の底上げが続いています。本当に世界でもっともホットな市場である
事だけは間違いないようです。


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新・新人類相場

2013-04-25 07:40:20 | 日記
昭和61年はお金の話題が中心でした。急速な円高ドル安基調が続く中で、とうとう年頭では1ドル200円ラインを突破してしまいました。一時的には東京外国為替市場では、戦後最高の152円55銭を記録し、輸出関連産業を中心とした円高不況と低金利時代をもたらしました。経済企画庁の試算によれば、9月までの過去1年間の円高差益及び原油安差益は10兆4000億円に達するそうです。そのために消費者物価は鎮静したものの、物の動きはことのほか不活発で、むしろお金余り現象が空前のマネーブームを呼び起こしました。特に株式投資が脚光りを浴び、8月20日には東証ダウが1万8000円台に乗り、出来高も1日20億株を超す日が続出しました。個人投資家もさることながら、若干のファンドマネージャーが数十億、数百億単位のお金を流用して新人類相場なる流行語も生まれました。そのために証券会社は空前の高収益をあげ、民営化したNTT株の一般売り出しに申し込みが殺到、119万7000円の価格で売り出されることとなりました。お金とマネーブームの影で、ホーム財テクといわれるもののうち、抵当証券を扱う業者の詐欺まがいの商法が摘発されました。被害にあった主婦や老人層も多く、警視庁の調べでは29社が休廃業し、200億円の取引の大半が消えてしまったと言われています。
~ここまでネット記事より引用~

ある記事によると昨年からの個人投資家の投資行動には大きく分けて二通りの
行動があるようです。ひとつはディトレーダーに代表されるような投資行動です。
時流に乗っている人気銘柄を短期間で頻繁に売買して利ザヤを稼ぐタイプ。年明
けからの低位株物色や不動産や含み資産株、それに小売り株など短期間に急騰
しましたから投資効率はかなり良好だったようです。

もう一つのタイプは長年塩漬けになっていた株にヤレヤレの売りを出している
投資家です。日経平均が1万2千円や3千円の大台を超えるたびに持ち株を
手放しています。それは現物株の大幅な売り越しという数字が裏付けています。
ここ数年東京市場は8千円台から1万円弱の往来相場で推移していましたから
買い場はある程度下げた局面でと考えている投資家です。結果的には年初から
押し目らしい押し目もなく上昇を続けている訳ですから買い場を失っています。

東証が発表した4月19日現在の信用買い残高は3001億円増加の2兆6115億円
となり5年3か月ぶりの水準でした。アベノミクス相場が始まる昨年の11月中旬の
水準が1兆2000億円余りでしたから倍増したことになります。高水準な信用残も
これまでのように株価が上昇し続けている間は買いのエネルギーとして市場の
活況に一役買っています。

さて東京市場は1万4000円が手の届くところまで上昇してきました。ここまでの
日本株の強さは率直に認めるところですが、このまま1万4000円、5000円と駆け
上がってしまうのでしょうか。最近はNY市場の高・安よりも円相場の行方で株価
が決定してしまう傾向の強い東京市場ですから為替次第の面はあります。正直
この辺で一休みして踊り場を作って欲しいと願う投資家も多いのではないでしょ
うか。

今では昭和60年代の新人類相場を経験している投資家は少ないようですが
当時のような東京市場のこの活況はディトレーダーと外国人投資家が主導す
る新たな新人類相場なのかもしれません。大手のネット証券が業績好調で臨時
ボーナスを来月支給するというニュースを聞き60年代の出来事を思い出しました。
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フェイスブック狂想曲その後

2013-04-24 06:08:28 | 日記
フェイスブックは今週にかけて、ボストンやシリコンバレーも回る。投資家の関心を
探りながら、最終的な株式の公募・売り出し価格を決める。最大の調達額は約135
億ドル(約1800億円)。上場日は、来週の18日が有力視されている。 しばらくやみ
そうもないフェイスブック狂騒曲。IT(情報技術)株をけん引したきたアップル株は
このとこ上値が重い。それだけに一獲千金を狙う個人投資家の視線も、知名度
抜群のフェイスブクに向かいがちだ。
 こうした熱狂とは距離を置く投資家もいる。「我々が新規株式公開(IPO)に参加
するなどあり得ない」――。米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が7日、米メ
ディアに語た。フェイスブックがたぐいまれなビジネスであるとしながらも、「5~10
年後もこ勢いが続いているかはわからない」。 「理解できないものには投資しな
い」という信条を貫くバフェット氏。そんな「オマハの賢人」の見方と対極にあるウ
ォール街。くの投資家が痛い目にあった2000年初頭のITバブルと全く違うと言い
切れるのか。の過熱ぶりには、危うさも潜む
~ここまで日経電子版より引用~

この記事は今からおよそ1年前の2012年5月8日付の記事です。そうです世界中
が熱狂したフェイスブック(FB)のIPOからもうすぐ1年が経過します。当時NY市
場は1万3000ドル台、東京市場は3月末の1万255円の高値から下落の一途を辿り
5月8日は高値から1000円弱下の9181円でした。

1年前のあの時点で現在の日本株の1万3500円台の株価水準を誰が予想したで
しょうか。反対にあれほど前評判の高かったFBが公開価格38ドルに対して25.98
ドル(4月23日現在)に低迷することを誰が予想したでしょうか。

大衆の動きに惑わされず「理解できないものには投資しない」というバフェット氏の
投資哲学には耳を傾ける価値はありそうです。投資は実績がすべてです。時には
運を見方につけることも必要でしょう。但しキチンとした背景を考えずに勢いだけで
銘柄選びをすると時には大きな授業料がかかります。

FBのユーザーは2012年10月に10億人を突破して現在も増加しているようですが
株価低迷が続くのは多くの利用者を抱えながらもそれをうまくビジネスモデルに
繋げないことでしょうか。最近はめっきりFB関連のニュースも少なくなりそれ以上
詳しいことは分かりませんが、株価の推移を観る限り余り明るい話題はないのか
もしれません。

東京市場は指数的には高値圏で推移しています。もっとも水面下では今まで相場
の圏外であった銘柄が業績の上方修正で見直されいます。東京エレクトロンや日本
電産はその一例です。反対に先駆した銘柄の中には高値もみあいから値を下げる
銘柄も出てきています。23日の不動産や電鉄などです。

先週の信用買い残高は3001億円の大幅増加でした。15日、16日の下げ局面で押し
目買いをした投資家が多かったのでしょう。先高感の表れですが、銘柄によっては
戻り売りで今後上値の重くなることも考えられます。
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