kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

2ヶ月連続二日新甫

2015-02-28 08:33:14 | 日記
二日新甫は荒れるという格言はどうやら2月には当てはまらなかったようです。
2月相場は1123円上昇(1月末17674円~2月末18797円)と昨年11月(1046円)
に次ぐ大幅な上昇率でした。また12月と1月のように中旬での大幅な調整もなく
荒れるどころか文句のつけようのない相場でした。

ギリシャ問題やウクライナ情勢それと原油安など問題山積みの2月相場は当初
17000円後半での揉み合いという予想もありましたが結果は見事に良い意味で
外れることになりました。年金筋の継続的な買いに海外投資家が現物、先物を
含めて1兆円弱の買いを入れたことが上げに拍車をかけました。まさか2月末に
19000円に手が届くまで上昇するとは改めて予想の難しさを感じました。

さて2月に続いて3月相場も二日新甫からの始まりです。内外の環境を考えると
引き続いて上昇が続くとの見通しが大多数のようです。なかには3月末には2万
円という景気の良い予想まで飛び出しています。現在の東京市場を需給面で支
えているのは年金マネーの流入です。3月も引き続いて年金の買いは期待でき
そうですが19000円を越えて一段高に進むかどうかは2月に9685億円弱買い越
した先物投資家がどう出るかです。

年金の買いに提灯を付けるように海外の短期筋が先物買いを膨らませ急激な
株高を演出しました。もっとも元々短期投資である先物売買ですから近いうち
に利益を確定する事が考えられます。順張り傾向の強い先物投資家の動き次
第で3月相場は格言通りになる可能性もあります。

この上昇過程で裁定買い残高はかなり増えている筈です。20日現在で2兆9208
億円でしたからおそらく今週は3兆円を超えていることでしょう。その解消売りが
メジャーSQの13日(金)前に出るのかそれともあの後なのかあるいは波乱は起
こらないのかそれは蓋を開けてみないと分かりません。

前回のメジャーSQのあった12月相場は11月の大幅高の後を受けて順調に上昇
して8日(月)に18030円の高値を付けましたがメジャーSQの12日を挟んで7営業
日で高値から1300円弱の下落を演じました。その時に比べれば年金マネー等の
下支えが大きくたとえ下落したとしても下げは少ないかもしれません。

2月相場で大きく上昇した銘柄には含み益が多く潜在的に利益確定売りが出る
ということは考えておくべきです。もっとも先々を考えれば下落局面はチャンス
でもあります。2月相場で出番のなかった銘柄にも注目しておく必要もありそう
です。

明日の更新はお休みします。
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恐るべし年金マネー

2015-02-27 08:23:43 | 日記
26日の東京市場は200円上昇して18785円まで上昇しました。2007年高値の
18261円を抜いてから上昇に弾みがついた格好です。3月のメジャーSQに向
かって19000円超えあるいはもっとも上の水準まで駆け上がりそうな勢いです。
こ急激な上昇の買い主体は海外投資家だったようです。先週日本株を現物で
1538億円先物で9685億円買い越しています。今週も先物主導の動きは継続
しているようです。

物色銘柄もここへきて出遅れ銘柄(ソフトバンクやヤフーなど)も循環物色の
対象として加わってきました。26日の動きからは主力大型銘柄には利益確定
売りから弱含む銘柄も出ていますがそれ以上に幅広い銘柄の水準訂正が続
き結果的に指数の上昇に繋がっています。ドル建て日経平均は年初から8%
近い上昇と2%上昇のNYダウを上回っており良好なパフォーマンスから順張り
志向の強い海外投家の一層の買いに期待が集まりそうです。

原油安や円安の継続それにインバウンド需要の高まりもあり日本企業の来期
の業績は二桁増益が予想されています。そして好業績を背景に増配や自社株
買いを発表する企業がかつてない勢いで広がっています。M&Aや設備投資に
資金を振り向ける企業も続々と出ています。

しかもGPIFに資産配分見直しに追随するように共済年金も株式比率の大幅に
引き(8%~25%)上げるとの報道も伝わり日本株の底上げ期待が高まっていま
す。海外の短期筋と違って年金マネーは中長期運用を基本としていますから短
期間での反対売買を懸念する必要もなく需給面では心強い存在です。年金マネ
ー恐るべしということでしょう。

また年金資金という長期安定運用を第一にする資金の性格から投資対象とする
銘柄も広範に及ぶ可能性も高くそれがこのところの一部市場でも中小型銘柄の
底上げが続いている背景にあるのでしょう。2月相場でほとんど調整が無かった
のも年金マネーの継続的な買い付けが影響しているのかもしれません。

3月末にどこまで日経平均が上昇するかは分かりませんが、外部環境に大きな
変化がなければ今年前半の高値を記録するかもしれません。もっとも目先的に
はテクニカル的な過熱感に加え先週からの上昇を主導しているのが海外投資
家の先物売買だということには注意が必要です。比較的短期間での反対売買
の可能性が高い先物主導の相場では上昇する時には買いが買いを呼び反対
に下落する時には売りが売りを加速させます。

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日立の課題

2015-02-26 08:14:38 | 日記
日立は24日約2600億円を投じイタリアの防衛・航空大手フィンメカニカから鉄道
車両と信号事業を買収すると正式発表しました。これで鉄道の本場欧州市場で
戦うためのある程度の陣容は揃いました。もっとも巨額のM&Aで大事なのは買
収後のシナジー効果を早期に発揮するかです。勝負はむしろこれからです。

過去には日本電産やダイキンのように大型買収で成長が加速した企業がある
反面第一三共や日本板硝子のように大きく期待を裏切り本体の収益の足を引っ
張った例もあります。市場の期待が高かったソフトバンクによる米スプリント買収
も現状は苦戦中です。

巨額買収発表の割には日立株の反応は今ひとつというのはそんな事例もある
からでしょうか。他にもいくつか理由があるようです。一つにはこの案件は既に
年末に報じられていたことで新鮮味に欠けていたこと。また日立は2月4日の四
半期決算で事前の予想を下回る決算で日立株は長期投資家の失望を買い大
きく下落して需給関係が悪化していました。

それは信用買い残高が発表前の1891万株から20日現在3936万株と倍増した
ことで6か月以内には反対売買が出る信用取引での買いが急増したことで上
値では大量の戻り待ちが出そうだということです。また株価も2月17日の安値
766円から23日には845円まで戻したことでやれやれの売りが出やすかった事
もありそうです。

日立が今後の成長を社会インフラ事業中心のBtoB事業に求めるのであれば
非中核事業の売却(日立マクセル)などもう一段の選択と集中が必要かもしれ
ません。ファイナンスを実施しないで今後も大型のM&Aを続けるには黒字でも
収益率の低い事業の売却で資金を捻出する必要がありそうです。

日立の鉄道事業規模はフィンメカニカ買収後も鉄道事業は欧州ビッグ3(独シー
メンス、仏アルストム、加ボンバルディア)の売り上げの半分程度です。中国では
鉄道事業の2大メーカーである南車と北車が2015年には合併する予定です。売り
上げ規模は3兆7000億円ととてつもなく巨大なメーカーが誕生します。中国の狙
いは新たな輸出産業として鉄道産業を育成することです。グローバル市場での
競争激化は避けられないでしょう。

多様な事業を手掛ける日立には世界一の事業はありません。得意のITを駆使し
て規模の劣勢を補いつつ世界の市場でライバルの互角に戦うにはまだまだやら
なければならないことはたくさんありそうです。

25日の東京市場は6日ぶりに小幅(18円)下落して終わりました。5営業日で616
円上昇したこともあり好需給で先高期待は強い反面高値警戒感が強いようです。
市場の流れとしては先駆した銘柄から出遅れ銘柄へと人気が回っているようです。

ソフトバンクが突然人気化して3%近い上昇したのもそんな流れとは無縁では無
いようです。もっともそこまで物色の範囲が広がりいつ調整があっても不思議で
は無いとの思いもあります。一様月末月初で値動きの荒い動きには注意してお
きましょう。


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3月相場の主役は

2015-02-25 08:04:28 | 日記
2月相場も3営業日を残すのみとなりました。1月末の日経平均は17674円でした
から24日現在(18603円)929円(5.2%)上昇したことになります。円相場が119
円を挟んで膠着状態だったことを考えると市場関係者の多くも予想外の大幅
上昇だったのではないでしょうか。今の相場はトヨタが円相場に振り回される
ことなく上昇している事からも分かる通り企業の成長へのポテンシャルを評価
した資金が継続的に流入しているようです。

振り返ってみると1月相場では食品銘柄が幅広く物色される一方、原油安から
石油や商社それにJTやマツダといったロシアの売上比率が高い銘柄まで売り
込まれました。しかし売りは一時的だったようです。原油相場が目先下げ止ま
ると歩調を合わせるように株価も急落時点の水準まで戻しました。中旬の安値
から急激な戻りを見せた1月相場は前月に比べて266円高い17674円で終わり
ました。

続く2月相場は1月相場で全く人気薄だったメガバンクや証券など金融株が相場
を引っ張りました。リード役の三菱UFJは24日時点で119円上昇(18.8%)2013年
高値を2年ぶりに更新しました。当初金融株は出遅れ銘柄の水準訂正で人気は
一時的という見方もありましたが間違いなく2月相場の立役者の一角を担いまし
た。

三菱UFJ人気は他のメガバンクや地銀株が幅広く物色されるキッカケにもなりま
した。またインバウンド銘柄と言われるJR各社などの電鉄、百貨店、などの小売
りレジャー株の物色の広がりも目立ちました。新高値銘柄が連日三桁を超えて
いるのも電鉄や小売りなどに人気が広がった面も大きかったようです。時価総額
の大きな銘柄だけでなく内需系の中小型銘柄が幅広く物色された事により18000
円突破後も売買代金が3兆円を越えることはありませんでした。静かな高値更新
が続いています。

さて3月相場はどこまで日経平均が上昇するのか、どんな銘柄が人気になるのか
3月本決算銘柄には権利・配当狙いの買いも出てきそうです。特に多くの企業が
大幅な増配を既に発表しています。円安の恩恵もあり過去最高益を記録する企
業も多くなっています。株主配分の強化という市場の圧力もあり企業側も思い切
った増配を打ち出す企業がまだまだ増えそうです。


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ドル建て日経平均高値更新

2015-02-24 07:37:45 | 日記
週明け23日の東京市場は海外株高を好感して134円高の18466円と4日続伸
しました。日経平均株価が19日に2007年のバブル前高値(18261円)更新当面
は利益確定売りも増え目先小休止するとの見方もありましたが、結果的には
上げ足を速める展開になりました。

NY市場以上に東京市場が堅調な背景にあるのはやはり好需給という東京市
場の要因も大きいのでしょうか。大体いくら強い相場でも月の中旬には弱含む
ものです。それが2月相場はほとんど調整する場面もなくここまで上昇してきま
した。2月相場は18000円手前で揉み合うという予想が多かっただけに予想外
の上昇だった訳です。

チャート的には12月安値16672円(12月17日)と1月安値16592円(1月16日)を
ダブル底とした上昇相場の形になってきました。節目の18000円どころを抜い
てきたことから上げ足を速めたのも出遅れた投資家が慌てて買いに回った可
能性もあるのでしょうか。このままの勢いが続けば当面19000円前後の高値を
目指展開もあるかもしれません。

そしてここへきて心強い指標は23日にドル建て日経平均がやっと2014年1月6日
の154.83ドルを超えてきたことです。23日の終値は154.91ドル(高値は155.26ド
ル)でした。ドル建てで日本株を判断する海外投資家に取ってこの事実は大き
そうです。今までは円建ての日経平均が上昇しても円安も同時に進みドル建て
の日経平均は伸び悩んでいました。やっと日本株は円安という神風抜きでも上昇
が続く場面を迎えました。

特に長期投資家が重要視するドル建て指数が高値更新したことで年明け以降
売り越し基調にあった海外投資家が日本株を見直すキッカケになるかもしれま
せん。国内の年金等の買いに海外投資家の買いが加われば一層日本株の投
資家層の厚みが増し去年以上のパフォーマンスが期待できそうです。

当面は急ピッチな上昇で騰落レシオなど(23日現在141%)などのテクニカル的
な過熱感で下げる場面もありそうですが、これまでの経験では一度上昇に弾み
がついた相場はあり程度の調整はあっても「押し目買いに押し目なし」の格言の
ように上昇が途切れません。過熱感の出た銘柄から出遅れ銘柄へと循環物色を
繰り返しながらの上昇も期待できそうです。


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