kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

デイトレーダーの資金力

2014-06-30 05:28:17 | 日記
6月第3週に個人投資家は現物で3040億円売り越しました。第2週が1962億円
でしたから売り越し額は1000億円弱増加した計算になります。この中には公募
増資の売りも含まれていますから純粋に相場観からの売りが一概に拡大したと
判断することは無理があるでしょうが、それでも個人投資家は日経平均が下げ
幅の三分の二の水準である1万5300円前後は当面の売りゾーンと考えているの
かもしれません。

一般的な投資家は基本的に逆張り投資です。下落局面で買いが増えるます。
そして上昇局面では戻り売りを出す投資手法です。1ヶ月前には1万4000円そこ
そこの水準だった訳です。いくら日本株が株価指標面で割安だといっても円安も
ほとんど進まず業績の上方修正を期待しにくい状況です。戻り局面では売りが
増える状況は変わらないのでしょう。上値を買い上がって結果的に梯子を外さ
れた年明け以降の相場を考えるとこの水準から強気で買い増すという選択肢は
ないのでしょう。

まあ一口に個人投資家といっても投資額も投資手法も様々です。IPO銘柄や
新興市場銘柄の主な売買主体は4万人前後いると言われるデイトレーダー
達が主体です。彼らの売買高は個人投資家の6割を占めていると言われてい
ます。個人投資家の人数は1200万人とも言われていますからデイトレの投資
家の割合は僅か0.3%弱です。

しかし新興市場のミクシィやサイバーダインなどの暴騰を目の当たりにすると
デイトレーダー資金力恐るべしです。5月に瀕死状態だった新興市場のV字
回復でこの市場に資金を投じていた投資家は生き返りました。年初来高値
近くまで上昇した新興市場は急騰した銘柄の中には波乱模様も出てくるで
しょうが、外部環境が不透明になればこれからも第2のミクシィやサーバーダ
インが生まれる可能性も否定できません。

昨年は海外投資家の一手買いの展開で外人好みの銘柄を追いかければ
利益も得られました。しかし今年はその海外投資家の動きが鈍く年金やデイ
トレ好みの銘柄など様々な銘柄がとっかえひっかえ物色される展開です。い
ずれにしても相場の流れに沿った銘柄選びを心がけるのがこの世界で生き
抜いていく秘訣です。

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一息かそれとも・・・

2014-06-28 07:45:41 | 日記
日経平均は週間ベースで約254円の下落、週足ベースでは陰線を形成しま
した。先週の上昇分をすべて帳消しにしました。流石に1万5000円半ばまで
上昇すると上値が重くなってきます。円相場が101円台では一段の上値を追
い続けるには一段の支援材料が必要なのかもしれません。

むしろ101円台の為替水準でも1万5000円を維持できていることを前向きに
評価すべきかもしれません。5月までならこの為替水準なら1万4000円前半
の水準だったことでしょう。円相場との連動性が低くなった背景にあるのは
海外投資家に「おんぶに抱っこ」状態だった需給状況が公的年金の買いで
変わってきたことがありそうです。その結果としてヘッジファンドによる円高と
株安のセットと言う取引が目立たなくなりました。

来週は月末、月初で重要な経済指標の発表もあり結果によっては日米市場
とも波乱があるかもしれません。NY市場ではVIX指数が過去最低水準まで
低下しています。得てしてこんな状況では些細な悪材料でも大幅な株価調整
を招くおそれがあります。春先以降調整らしい調整もなく上昇してきたからこ
そ警戒しておいた方がよさそうです。

東京市場は5月21日から1ヶ月弱ほとんど休みなく上昇しました。移動平均と
の乖離は小幅ですが騰落レシオが過熱感を示していることは明らかです。
政府の成長戦略の発表も有り目先の材料が取り敢えず出尽くしたとの見方
もあります。順調だったマザーズ指数も波乱模様になっています。本家本元
のNY市場の調整があれば東京市場だって一定の下落は避けられません。

今週は日米市場とも上値が重くなりつつあり相場は少なくとも一息入れたが
っていると思えなくもありません。どんな強い相場でも永遠に上がり続けるこ
とはありません。今回も杞憂に終わるかもしれませんが、当面は慎重な投資
姿勢も必要です。過熱感を冷ます意味でも目先は小休止も歓迎です。
明日の更新はお休みします。


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円安メインシナリオの修正

2014-06-27 09:16:17 | 日記
東京市場の株価の堅調さをしり目に円相場の膠着感が目立っています。26日の
海外市場では101円60銭台で推移しました。円安シナリオの拠り所は米国景気
回復による長期金利の上昇それに日銀の追加緩和での日米金利差の拡大でし
た。ところが4月の消費税引き上げ前にも有りうると言われた日銀の追加緩和は
肩透かしに終わり実施されても秋あるいは年末にずれこみました。昨年末には
ほとんどなかった追加緩和無という見方も俄かに増えつつあります。

また26日の債券市場は「10年物国債利回りは前日比0.03%低い(価格は高い)
2.53%で引けた。一時は2.51%を付け、2日以来ほぼ3週ぶりの水準に低下した。
低調な経済標を手掛かりに買いが入った」「 セントルイス連銀のブラード総裁が
米連邦準備理事会(FRB)の利上げ時期ついて2015年1~3月期の終盤と言及
したと伝わっが、米債券市場で売り材料視する動きは乏しかった。米財務省が
実施した7年債札は応札倍率が低下するなど「やや低調」な結果に終わったもの
の相場への響は限られた。」と米国債券市場の様子を伝えています。

「今年の米債券市場は長期金利の上昇がメーンシナリオだった。大半が年後半
に10年債利回りが3%を上回って推移すると想定してた。これが足元で徐々に
崩れつつある」こんな見方が次第に大勢になれば年明け1月の105円29銭を超え
る円安になるにはかなりの時間を要するかもしれません。多くの市場関係者が
予想した円安シナリオが崩れるとしたら一時的も現在堅調な東京市場への影響
も心配されます。

日本経済は消費税増税の影響は軽微で収まりそうだという見方が次第に増え
てきました。夏の天候にもよりますが国内消費が大幅に腰折れするという懸念
は和らぎつつあるようです。企業業績にもプラスに働きそうです。一方年後半
に100円台後半に円安が進むという目論見にはやや黄色信号が灯ってきたの
かもしれません。

一段の円安による業績上方修正期待は影が薄くなる可能性もあります。昨年は
自動車銘柄の中でも輸出比率が高く円安メリットが大きな富士重工やマツダ株の
上昇率が他の銘柄を大きく上回りましたが、今年はやや風景が違うのかもしれま
せん。そう言えば政権交代によるインド経済の回復期待からスズキが昨年来高
値を今月更新しました。

円相場という物差しが変わることで銘柄選択の基準も変わることも考えながら
年後半を睨んだ銘柄選びが必要なのかもしれません。
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爆速!ヤフーの失速

2014-06-26 11:04:02 | 日記
日経平均は25日に109円下落しましたが1万5226円と5月21日の安値から
1200円上昇高い水準をキープしています。この間、内需株だけでなく化学
や鉄鋼、非鉄の素材株まで水準訂正しました。新高値銘柄が連日三桁出
ているように幅広い銘柄の底上げが進んでいます。そんな状況でヤフーの
株価低迷が目立っています。

24日も前日比7円安の467円で終わりましたが6月9日の戻り高値512円から
8%近く下げています。1月10日の年初来高値の668円から28%弱の下落で
す。ヤフーは新社長が掲げる「爆速」というスローガンで意思決定の迅速化
をはかりネット企業らしいスピード感のある経営を取り戻したと当時は評価
され株価の上昇も目立ちました。

オンラインモールの巨人楽天に対抗すべく加盟店の出店料を無料にしたり
インターネット専業のジャパンネット銀行の持ち株比率を上げ決済機能を
充実させ電子商取引(EC)事業の強化を矢継ぎ早に打ち出しました。とこ
ろが突然親会社のソフトバンクから通信キャリアのイー・アクセスを買収し
て通信事業に進出すると発表してから株価の雲行きも怪しくなりました。
巨額の買収に対して相乗効果が乏しいという見方から堅調だった株価下
落が止まらなくなりました。市場はこのM&Aにノーという判断を下したよう
です。

突然の買収発表から2ヵ月後買収中止を発表するのですが、中止に至る詳細
な説明もなく親会社のソフトバンクの資金繰りに目処が付いたからだとの噂が
市場でまことしやかに流れました。結局真相は藪の中のようです。まあこの
一連の騒動が投資家の信頼を失ったからなのかその後の株価は低迷したまま
です。

PCからスマホ広告へのシフトやEC事業のテコ入れ策など「爆速」という言葉を
そのまま実行する経営陣への期待が大きかった分、巨額の設備投資が必要に
なりしかも主力のネット広告に比べて利益率の低い通信キャリア業界に新規参
入することが市場から疑問視されたようです。26日の株価は信販企業を買収し
てEC事業を強化すると言うニュースが伝わり上昇して始まりました。

経営スピードを上げることは良いことですが拙速な判断はいただけません。
ヤフー株の低迷は経営陣への信頼を失ったことが大きかったのかもしれませ
ん。もっとも人の噂も75日と言います。ヤフー自体依然として多額のキャッシュ
を生み出していることは変わりません。いずれ見直される場面もあるでしょう。
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プロの経営者登場

2014-06-25 08:36:52 | 日記
サントリーHG次期社長にローソンの新浪会長が就任することになりました。
サントリーHGは上場企業ではありませんが、食品業界では売上高2兆円を
超える大企業です。その社長に最近までローソンのCEOだった新浪氏を起
用する人事は日本企業の間でも優れた経営者が異業種をでも活躍できる
環境が整ってきたことを意味するのでしょうか。

カルビーはジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人の社長を務めていた松本晃氏
をCEO会長として迎えました。またリクシルもGEの幹部だった藤森氏を起用し
ました。今年ベネッセはマクドナルドのCEOだった原田氏を次期社長としてスカ
ウトしました。異業種からの転身やオーナー企業が多いことそれにグローバル
展開を加速していることなど共通点の多いことは偶然ではないようです。

日本企業では永らく生え抜き社長の登用が一般的です。現在でも外部から経営
者をスカウトする企業は一握りです。しかし多くの企業がこれからも成長するため
には海外事業を伸ばす必要があり外資系企業でのキャリアがありグローバルに
ものを判断できる人材が必要になりました。企業によっては社内に適任がいなけ
れば外部からの登用も重要な選択肢になってきたということがここ数年の流れな
のかもしれません。

会社の成長と経営者の強力なリーダーシップや的確な判断力とは切り離せない
状況になってきたのかもしれません。文化も国民性も違う海外でのビジネスが多
くなれば今までの発想とは違う経営判断が求められることもあるでしょう。経営
者の力量が今まで以上に求められるようになるのでしょう。強力なリーダーシップ
がある企業は業績や株価も堅調なケースが多いようです。

ソフトバンク、日本電産やファーストリテイリング、ユニチャームなど経営者の顔
が見える企業への評価は外国人持ち株比率の高さからも海外投資家からも評
価が高いようです。アベノミクスで円高の是正や法人税の引き下げの方向性も
出てきました。ボールは政府から企業に投げ返されました。今後は企業がどれ
だけ成長スートリーを描けるかが株価を左右しそうです。

東京市場は相変わらず内需系企業が主導する形で展開しています。騰落レシオ
164%という高い数字は裏を返せばそれだけ幅広い銘柄が継続的に上昇してい
る事を物語っています。売買代金が2日間2兆円を割り込んだことは売買代金が
膨らむ時価総額上位銘柄の人気が今ひとつ盛り上がらないからです。高値警戒
感も出ています。しばらくは神経質な展開も考えられます。


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