イタリア選挙結果を受けての円高で東京市場の株価も元気がなくなりました。
現在のところ為替連動型で東京市場が動いているのですから仕方ありません。
しかし大幅な円安は日本経済にとっても良いことばかりではありません。電気料
金もガソリンもまた食料品価格も値上がり必至です。また円安は輸入企業だけ
でなく輸出企業にとっても良いことだけではありません。
例えば円安でもっともメリットを受けると言われている自動車業界ですが
韓国からの自動車部品輸入が過去最高になったと最近のニュースで伝え
ています。以前は良く知られているように自動車業界は系列色が強く部品
供給は系列の日本メーカーから調達していました。
しかし昨年までの超円高で国内生産を維持するためにはコストを引き下げ
なければなりません。部品点数の多い自動車生産では一つ一つの部品価格
の引き下げが急務でした。国内企業と同等な品質で安いアジア企業の部品
輸入は企業の選択肢として当然です。部品価格には為替相場が大きく関係
しますから急激な円安は部品コストの上昇に繋がります。
トータルでは自動車業界は円安メリットが遥かに大きいでしょうが、円安に転
じたからといって円高状態で築き上げたサプライチェーンをすぐに変更する訳
にはいきません。急激な円安はデメリットの面も出てきます。またもっとも大事
なことは為替相場の安定です。
自動車業界にとっても乱高下する為替は好ましくありません。きっとビジネス
の現場では緩やかな円安のほうが企業にとって好ましいのかもしれません。
円安は歓迎でも急激な円安進行の反動で乱高下すれば海外製の部品調達
などそれなりに影響は出てきます。
当面はかつて言われた石破ライン(90円から95円)で95円に近い円安93円後半
がベストではないでしょうか。大幅な円安は輸出企業を潤しますが、輸入してい
る燃料や原材料の上昇によるコストアップ要因でもあります。また電機業界など
の構造改革を先送りにする懸念もあります。今後の日本経済の望ましい姿は産
業構造の転換です。
アジア企業の追い上げなどで競争力を失った製品から付加価値が高く日本企業
の技術力が発揮できる製品開発で新しい市場を切り開かなければなりません。
今後は欧米企業に大きく見劣りするROEを高める経営を一段と進めなければ
円安頼みのだけでは上値も多く望めません。
PERは成長期待の高い企業は市場平均よりも高く成熟産業は低いと言うのが
通例です。日本企業でも市場平均よりも高いPERを維持している企業は成長
期待が高い企業ばかりです。円高是正が進行している今だからこそ多くの企業
の経営改革が早急の課題です。
年末の水準から考えても27日現在の円相場でも10%ほど円安の水準です。
欲をかいたらキリがありません。当面は一層の円安期待よりも石破ラインの
水準で安定することが大事なのかもしれません。
さて27日の東京市場は引けにかけて下げ幅を広げました。思ったよりも弱い
相場だったのは26日の下げで調整が十分ではなかったのかもしれません。
28日設定の大手投信への期待が下支えすると考えていましたが、環境の
悪化には勝てませんでした。26日の押し目買いは不動産株はGoodでしたが
自動車株は1日早かったようです。流れを十分読めなかった点は反省材料です。
現在のところ為替連動型で東京市場が動いているのですから仕方ありません。
しかし大幅な円安は日本経済にとっても良いことばかりではありません。電気料
金もガソリンもまた食料品価格も値上がり必至です。また円安は輸入企業だけ
でなく輸出企業にとっても良いことだけではありません。
例えば円安でもっともメリットを受けると言われている自動車業界ですが
韓国からの自動車部品輸入が過去最高になったと最近のニュースで伝え
ています。以前は良く知られているように自動車業界は系列色が強く部品
供給は系列の日本メーカーから調達していました。
しかし昨年までの超円高で国内生産を維持するためにはコストを引き下げ
なければなりません。部品点数の多い自動車生産では一つ一つの部品価格
の引き下げが急務でした。国内企業と同等な品質で安いアジア企業の部品
輸入は企業の選択肢として当然です。部品価格には為替相場が大きく関係
しますから急激な円安は部品コストの上昇に繋がります。
トータルでは自動車業界は円安メリットが遥かに大きいでしょうが、円安に転
じたからといって円高状態で築き上げたサプライチェーンをすぐに変更する訳
にはいきません。急激な円安はデメリットの面も出てきます。またもっとも大事
なことは為替相場の安定です。
自動車業界にとっても乱高下する為替は好ましくありません。きっとビジネス
の現場では緩やかな円安のほうが企業にとって好ましいのかもしれません。
円安は歓迎でも急激な円安進行の反動で乱高下すれば海外製の部品調達
などそれなりに影響は出てきます。
当面はかつて言われた石破ライン(90円から95円)で95円に近い円安93円後半
がベストではないでしょうか。大幅な円安は輸出企業を潤しますが、輸入してい
る燃料や原材料の上昇によるコストアップ要因でもあります。また電機業界など
の構造改革を先送りにする懸念もあります。今後の日本経済の望ましい姿は産
業構造の転換です。
アジア企業の追い上げなどで競争力を失った製品から付加価値が高く日本企業
の技術力が発揮できる製品開発で新しい市場を切り開かなければなりません。
今後は欧米企業に大きく見劣りするROEを高める経営を一段と進めなければ
円安頼みのだけでは上値も多く望めません。
PERは成長期待の高い企業は市場平均よりも高く成熟産業は低いと言うのが
通例です。日本企業でも市場平均よりも高いPERを維持している企業は成長
期待が高い企業ばかりです。円高是正が進行している今だからこそ多くの企業
の経営改革が早急の課題です。
年末の水準から考えても27日現在の円相場でも10%ほど円安の水準です。
欲をかいたらキリがありません。当面は一層の円安期待よりも石破ラインの
水準で安定することが大事なのかもしれません。
さて27日の東京市場は引けにかけて下げ幅を広げました。思ったよりも弱い
相場だったのは26日の下げで調整が十分ではなかったのかもしれません。
28日設定の大手投信への期待が下支えすると考えていましたが、環境の
悪化には勝てませんでした。26日の押し目買いは不動産株はGoodでしたが
自動車株は1日早かったようです。流れを十分読めなかった点は反省材料です。