kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

不要不急の消費

2020-04-26 07:47:06 | 日記
企業によっては25日(土)から12連休に突入したところもある
ようです。東京都の小池知事は23日の記者会見で今年のGWは
「ステイホーム週間」帰省や旅行はせず東京にとどまり
在宅するよう求めました。

GW期間中の新幹線の予約状況は昨年に比べて9割減という状況
のようですから呼びかけ効果は出ているようです。一方神奈川
県の海辺それに都内の公園などは先週末大変な混雑だったよう
です。欧米で行われているロックダウンと違って日本では強制
力のないお願いですから限界もあるようです。

今や各地の観光地や自治体なども訪問はお控えくださいという
通常の真逆の対応している訳です。ぜひ観光地に足を運んで下
さい。というなら理解できますが、真逆のお願いをしている訳
です。

通常ならあり得ないことです。地元経済や雇用を痛めることを
やっている訳です。それだけ感染症蔓延はこれまでのリーマン
ショックや東日本大震災時などどんな危機よりも深刻さが違う
危機です。

鉄道、空運、高速道路、観光地の土産物店や飲食店それに宿泊
施設多くの観光地が1年でもっとも稼ぎ時のGWに臨時休業や臨
時休館している訳ですから経済的損失は計り知れません。

衣・食・住と言いますが、国民が豊かになればこの3つ以外の消
費が増えます。それはある意味では不要不急に分類されます。
人との接触を避けるためとはいえこの不要不急の消費が経済を
支えています。

新型コロナ対策で多くの国が入国拒否になり足元のインバウン
ド消費が消滅しました。国内の観光地にとっては国内客が最後
の希望です。それが書き入れ時のGW期間中全く期待できない
状況です。

テレワークも出来ない地方の観光業はほとんどフェイスツーフ
ェイスでなければビジネスが成立しません。しかも労働集約的
な分野が大多数です。国民に経済的あるいは精神的ゆとりが生
まれなければ観光地に出かけようとは思いません。

観光業は不要不急のビジネスなのです。しかし製造業の国際分
業が進み企業は人件費の安い新興国に生産拠点の多くを移転し
ました。もはや後戻りはできません。国内産業である観光業は
労働力を受け皿になっています。

訪日観光客の急増で東京など都市部の観光客は増加しました。
しかしそれ以上地方には働く場を提供するなど経済効果は地方
の方が大きかったのではないでしょうか。昨年までの空前の人
手不足もインバウンド需要などで国内景気が活性化したからです。

実は観光業は成長余力もあり地方活性化の切り札でもあります。
観光業だけでなく各種のスポーツ観戦や映画や音楽コンサート
などのエンタメ消費が現在は蒸発している状態です。感染終息が
先延ばしになればなるほどこれらの産業は傷んでいきます。
多くの分野に及ぶ不要不急の消費が現在の日本では如何に重要
だったのかこの危機が教えてくれました。

次の更新は28日を予定しています。
コメント
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