kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

ミクシィ効果

2014-05-31 08:51:14 | 日記
やはり投資家にとっての特効薬はスター株の出現だったようです。第2のガン
ホーと呼び声の高いミクシィの上昇が続いています。30日も商いを伴って上昇
終値は1万2140円(1060円高)と年初来高値を大きく更新しました。売買代金は
時価総額の大きな東証1部銘柄を含めても1位という人気ぶりでした。その効果
はミクシィ株だけにとどまらずゲーム関連銘柄が多いジャスダック市場やマザー
ズ市場が息を吹き返すキッカケにもなったようです。

30日までジャスダック指数は7日続伸、マザーズ指数は9日続伸と中旬まで下落
トレンドだった新興市場は様変わりしました。個別銘柄でもクルーズやKLabなど
のゲーム関連銘柄が日替わりで急騰を演じ個人投資家の一部が動き易くなった
ことを裏付けています。儲けてなんぼの投資の世界ですから値動きの大きなゲ
ーム関連銘柄とバイオ関連銘柄は短期資金にとっては魅力的な投資銘柄なの
でしょう。

さて6月相場は二日新甫で始まります。月初には重要な経済指標の発表もあり
ます。日米市場とも今週は総じて順調な展開でしたがそんな時ほど波乱が待ち
構えているのもです。需給面でも12日のメジャーSQを控えて値動きが激しくなる
かもしれません。今回の上昇のキッカケは1万4000円を割安と判断した年金等
の公的資金と言われています。これらの資金はどんどん上値を追いかけて買う
ような資金ではありません。やはり今後は外国人投資家がどんな行動をとるか
がカギを握っているようです。

高値圏にあるNY市場の「sell in May」は杞憂に終わりましたがひょっとすると
「sell in Jun」があるかもしれません。東京市場も1万4000円そこそこだったら
下値も限られるでしょうが1万4600円台なら一日で数百円安があっても不思
議ではありません。信用買い残高が減少して一時よりも売り圧迫は小さくなっ
たでしょうが年末年始に買いついた高値期日の売りが出てくるのはこれから
です。無事に高値玉を消化できるかどうかは相場環境次第の面はあります。

外部環境が良好であれば大きな下げもなく消化可能でしょうが。米国の長期債
利回りが低水準で推移する限り円安への本格反転は期待できません。日本株
の天井も当面は低くなるかもしれません。日計りに徹する投資家は別にしてあく
まで基本は流れをよく見極め押し目買いに徹することを6月も続けるべきかもし
れません。

明日の更新はお休みします。
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キーワードは好取組

2014-05-30 07:43:01 | 日記
5月相場も今日が最終日です。4月末の日経平均は1万4304円でしたからどうやら
2ヶ月ぶりにプラスで終わりそうです。形の上では昨日まで6連騰でした。NY市場
が高かったとはいえ円相場は101円中盤から後半で推移していましたから円安と
いう追い風がなくても上昇したことになりNY高に追随できなかった中旬までとは風
向きが変わってきたようです。

もっとも売買代金は活況の目安となる2兆円を割り込む日々が続き日経平均が連
騰している割に盛り上がりは今ひとつ感じられません。昨日も74銘柄が年初来高
値を更新しましたが銘柄の顔ぶれは内需株中心でした。そして業種に拘わらず共
通しているのが信用取組のよい銘柄です。

個人投資家は逆張り志向が強いとはよく経済記事で見かけます。下がる過程で
押し目買いを入れて反発局面で利益を確定する投資方法です。それは買い方の
投資方法ですが売り方にも共通した傾向です。高くなった銘柄に下落期待で空
売りを仕掛ける。しかし多くの銘柄では年初から2、3割下落してなかなか新規
にこの水準から空売りを仕掛けづらくなっています。

そんな状況で高値圏にある銘柄は空売り筋にとっては格好の売り銘柄に映りま
す。高値が続けば売り上がる投資家もいるでしょう。反対に信用取引の買い方は
利益が出ている訳ですから反対売買で買い残高は減少します。結果的に信用
の売りが買いを上回る銘柄となり踏み上げ期待もあり一層人気に拍車がかか
るケースが多いようです。

このような銘柄には実需の買いがかなりあるのでしょう。だから上昇しているに
も拘わらず買い残が減少するという理想的な展開になっています。いずれは反
落するのでしょうが、業績の裏付けがあったりする場合は意外に長く人気が続く
ケースもあります。エプソンやミネベア、エプソンなどは典型的な例です。

米国の国債利回りが低水準のまま推移してなかなか円安が進まず主力株主導
での相場がしばらく後連れするようであれば好取組銘柄の人気はまだまだ続く
かもしれません。もっとも踏み上げ相場に突入すればピーク近しです。そのこと
は常に頭に入れておく必要がありそうです。
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公募増資

2014-05-29 08:45:46 | 日記
このところ配当利回りの高さや自社株買いを発表する銘柄に人気が集まって
います。28日もヤマダ電機が1000億円のCB発行と同時に500億円の自社株
買い(「リキャップCB」と呼ばれる手法)発表したことで株価は一時年初来高
値を更新しました。家電販売の現場では増税による落ち込みは小さいという
29日付経済紙の記事も味方になったのでしょうが、高値を更新した要因は何
といっても自社株買いによる株式需給の好転と資本効率の改善です。

一方32年ぶりに公募増資を発表した三井不動産は一時6%安と急落しました。
終値ベースでは4.73%下落でした。一部には増資による希薄化の12%に比べ
れば市場の反応は良好だったという指摘もあるでしょうが、既存の株主には株
価下落による短期的にはマイナスに変わりはありません。

また他の不動産銘柄にも増資による希薄化懸念が連想され連れ安する銘柄が
続出しました。不動産銘柄は外部環境の左右されにくく業績も安定していたこと
から多くの銘柄で底堅く推移していましたから増資を警戒した売りが広がったよ
うです。

調べてみると今年増資を実施した銘柄のパフォーマンスは総じて芳しくありませ
ん。ゼンショー、森精機、オルトプラス、コロプラなど公募価格を割り込んでいる
銘柄が目立ちます。このところ人気に火が付いたミクシィは例外です。市場はそ
れだけ増資に見合う成長期待を持てないのでしょう。勿論増資発表時の株価水
準、外部環境等一概には増資実施が株価下落のすべての要因とは言えませんが。

結局増資を実施した企業が市場を納得させるだけの利益成長を果たして増資に
よるマイナスイメージを払拭するしか方法はないのかもしれません。ファイナンス
が売り方の格好の餌食にならないために是非企業には頑張って欲しいものです。

東京市場の5日連騰は今年初めて出来事のようです。新興市場は出来高も回復
し指数も急反発しました。新興市場は個人投資家の売買比率が高く1週間前に比
べれば投資余力は回復しているようです。もっとも逃げ足の速い投資資金だとい
うことは忘れてはいけません。ひとたび外部環境の悪化があれば一気に値を崩す
懸念は残ります。

一部市場の5連騰といっても27日、28日の値上がりは二日とも34円と小幅です。
ザラバで1万4700円台を回復しても引けにかけては維持できませんでした。上値
では戻り売りがかなり出てくることだと思います。下値は固くなったしても5連騰の
反動は考えておくべきです。慌てて上値を追いかけることだけは避けるべきです。

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GPIF

2014-05-28 07:07:22 | 日記
東京市場は26日も続伸して一時1万4700円台に乗せました。4営業日で600円
近い上昇したことになります。投資家としては喜ばなければならないのでしょう
今年何度も辿ったように今回も梯子を外されないかと心配が先立ちます。確か
に1万4000円近辺では下値抵抗が強いことを今回も証明しましたから余程の悪
材料が飛び出さなければ指数的には余り心配する必要はないのかもしれませ
ん。

しかしだからといってここまで急上昇するだけ相場環境が好転したかと言うと疑
問符が付きます。今月中旬まではNY市場が高くても東京市場は連動しません
でした。むしろその差は広がっていました。ところが日銀の会合が終わり円相場
が101円割れから一段の円高が進まず再び101円台に戻ったことから風向きは
変わったようです。

今月末まで大きなイベントがなく売りの口実がないというのが最大の買い材料と
言う見方もあるようです。もっとも結果がすべてのこの世界ですから辛抱強く先
週下値を拾った投資家達にはまずオメデトウと言いましょう。

目下の東京市場の注目材料は6月にも明らかになる法人税引き下げとGPIFの
運用資産の見直しです。130兆円と言った世界最大の運用資産を抱えるGPIF
の投資方針の見直しは海外投資家の関心も高いようです。現在株式の基本ポ
ートフォリオは12%と言われています。その比率を16~20%に引き上げるとい
うのが事前の予想のようです。机上の計算では4%の引き上げで5兆円弱の買
い余力が生じます。

年初来期待の海外投資家が売り越し基調を続ける状況では頼みの綱はGPIF
だという事になります。もっともGPIFの運用資産は私達の大事な年金資金です。
どこまでリスクを取るのか議論が分かれるところです。また株式等のリスク資産
の運用比率の引き上げにはリスク管理が以前にも増して重要になります。巨額
な運用資産を預かっているGPIFには残念ながらリスク管理体制が十分に整って
いるとは言えないようです。リスクとリターンのバランスを十分取れるだけの組織
の見直しがまず必要になりそうです。

また仮にGPIFが株式等のリスク資産の運用比率を引き上げたとしても景気や
企業業績がそれによって直接的に良くなる訳でもありません。ヘッジファンドの
売りの受け皿になってしまっては本末転倒です。年金等の長期資金が安心して
投資できるように上場企業は収益力に磨きをかけることが必要です。法人税減
税は企業へのそのための後方支援です。
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売り方の台所事情

2014-05-27 07:41:02 | 日記
東京市場は26日までの3日間で560円上昇して1ヶ月半ぶりの高値水準まで上昇
しました。年明け以降日銀の政策決定会合後に追加緩和が見送られ大幅に下落
するケースが多かっただけに警戒されましたが心理的節目である1万4000円から
一段安する事態は回避されました。分水嶺は会合後の21日の東京市場が終値ベ
ースで1万4000円をキープ出来た事と引け後の黒田総裁の記者会見で101円を割
り込んだ円相場が海外市場で101円前半まで反発したことでしょうか。勿論21日の
NY市場の大幅反発が最大の支援材料だったと思いますが。

もっとも1週間前まで東京市場が低迷していた時には目先東京市場の買い材料は
乏しいと市場関係者の多くはみていました。市場の注目度の高い法人税減税や
GPIFの資産半分見直しは6月以降です。1週間前と相場を取り巻く環境はそれほど
変化していません。この3日間の大幅な上昇の割には売買代金は依然活況の目安
である2兆円を割り込んでいます。1万4600円くらいまでは真空地帯なので戻り売り
は余り出なかったとも考えられます。

この1週間で大きく変化した数字があります。それは空売り比率です。確か21日は
34.6%だったと思います。それが26日には29.6%へと低下しています。30%割れ
は2ヶ月半ぶりです。大口の空売り主体であるヘッジファンドがに会合後に日経
平均が大きく崩れなかったことで買戻しを急いだ可能性が高いようです。ヘッジ
ファンドの6月の決算も買戻しを急いだ背景にあるのかもしれません。

1万5000円に近付けば近付くほど戻り圧力は強くなります。年末年始に高値圏で
買いを入れた信用取引の返済期日がこれから本番です。それを消化して上値を
追うためには本格的に海外投資家の買いが復活するかどうかです。株価水準が
切り上がった時こそ今まで以上に慎重な投資姿勢が必要です。

日立やIHIなど外国人投資家主導で年明け以降賑わった銘柄の上値の重さを
考えれば相場は目先底を打ったとしても本格回復にはしばらく時間がかかると
みておいた方が良さそうです。ここはホームラン狙いよりも確実にヒット狙いで
小幅な利益狙いで行くべきです。
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