sweet cafe@indigo liner(インディゴライナー)※3rd blog

いらっしゃいませ。カフェという名のブログです。
ごゆるりと御覧くださいませ。
掲載画像等の無断転用はダメですよ。

トヨタ クラウン 生誕60年アーカイブ PART2

2015年03月17日 | クルマネタ

クラウン60周年企画、2回目です。

6代目 RS/MS/GS/LS110系 1979年9月~1983年9月

(ハードトップ2800ロイヤルサルーン)


(セダン2000スーパーサルーン)

風格や威厳を兼ね備えたコンセプトは踏襲しながら外観デザインはより一層直線的に生まれ変わりました。大排気量となる2.6リッターのエンジンは2.8リッターへ直6と拡大、電動ムーンルーフ、マイコンオートエアコン、クルーズコンピューター、運転席パワーシート、オーディオの電子チューナーなど豪華装備が奢られました。後期型ではソアラに続いてデジタルメーターも採用されました。
当モデルはメカニズムが目まぐるしく変更、進化し、1980年にはセドリック/グロリアに先行されたものの、2リッター直6にトヨタ初となるターボ搭載モデルが加わり、排ガス規制などやオイルショックで停滞していたパワー競争を活性化させるキッカケのひとつとなりました。そして1981年のマイナーチェンジでは2.8リッターにソアラと同じツインカム(DOHC)採用モデルをクラウンとしては初めてラインナップ、ECT(電子制御オートマ)が組み合わされました。同時に2リッター直6も換装されました。1982年にはディーゼル車もメスが入れられ、2.4リッターのディーゼルターボが加わりました。
なお、2ドアハードトップは、オーナードライバー向けの販売の主力が4ドアハードトップに移行した事と高級スペシャリティカーのソアラの登場もあり、この代で最後となりました。


7代目 YS/MS/GS/LS120系 1983年9月~1987年9月

(ハードトップ3000ロイヤルサルーンG)


(セダン2000デラックス)

2ドアハードトップは整理され、ここからは4ドアモデルのみのラインナップとなりました。シャーシはぺリメーターフレームを踏襲するものの、小型車のホイールベースに関する制限が撤廃されたこともあり、2.7mに据え置かれたホイールベースを延長、さらに上級グレードはリヤサスペンションを独立懸架、すなわちクラウン初の4輪独立懸架が実現するなど、シャーシは大幅にメスが入りました。4輪ABS(当時はESCの名称)も採用やTEMS(電子制御サスペンション)の採用などもャCントでした。
外観のスタイリングはよりシャープさを増し、クリスタルピラーと呼ばれたリヤピラーの処理を特徴としました。
ロイヤルサルーンを上回る最上級グレードのロイヤルサルーンGはこの代より登場しました。それと、スポーティさを強めたアスリートと呼ばれるグレードは実はこの代からの登場なんですよ(特別仕様車でした)。
エンジンは先代のラインナップに加え2リッター直6にスポーツツインカムを新たに設定、1984年には2.8リッター直6は3リッターに排気量アップされました。1985年のマイナーチェンジでは2リッター直6に国産車初のスーパーチャージャー搭載モデルが加わった事も注目でした。
ソアラの登場で火がついたハイソカーブームに波に乗って、特に白いハードトップが販売の主力となりました。クラウンは日本人にとってシンボルでもあり憧れでもあったのですが、『いつかはクラウン』のキャッチフレーズを掲げた当モデルはまさにその象徴といえる存在でした。


8代目 YS/MS/GS/JZS/UZS/LS130系 1987年9月~1991年10月(ハードトップ)、1995年12月(セダン)、1999年12月(ワゴン、バン)

(ハードトップ4000ロイヤルサルーンG)


(セダン3000ロイヤルサルーンG)

『いつかはクラウン』で好評だった先代120系のコンセプトを踏襲、発展させましたが、スタイリングは水平基調の中にも豊かな曲面を効果的に取り入れる事によって、より洗練さを増しました。ハードトップの3ナンバー車はフェンダーやドアパネルを専用にデザインしたワイドボディとなり、より迫力や伸びやかさが増しました。機能面は先代を踏襲してますが、トラクションコントロール、SRSエアバッグ、電子制御エアサスペンション、ナビゲーションシステムのエレクトロマルチビジョンの採用などハイテク装備、ハイテク機構が遺憾なく盛り込まれました。もともとクラウンは幅広い需要に支えられてましたが高い商品力やバブルな好景気な時期だったこともあり歴代最大の大ヒットとなりました。
1988年には2リッター直6にハイメカツインカム採用、よってガソリンエンジンは全ツインカム化が実現しました。
そして1989年のマイナーチェンジではセルシオに先駆けて4リッターV8搭載モデルが登場しました。後年登場するマジェスタの基礎となりました。
1990年には税制改革で3ナンバー車の税率が引き下げられたタイミングで新開発の2.5リッター直6搭載モデルを追加設定、以後、販売の主力となりました。
主力だったハードトップは1991年10月にモデルチェンジされますが、セダン、ワゴン、バンはマイナーチェンジされながらセダンは1995年12月、ワゴン、バンは1999年12月まで継続されました。ただし、バンは当モデルが最後となりました。
こちらも併せて御覧くださいませ↓
http://happy.ap.teacup.com/indigo-liner/443.html


9代目 GS/JZS/LS140系 1991年10月~1995年8月

(ロイヤルサルーン?ロイヤルサルーンG?)


(ロイヤルサルーン?)

ハードトップのみがモデルチェンジを実施、セダン、ワゴン、バンは先代を継続しました。上級発展モデル、マジェスタが新たにラインナップされ、従来からのシリーズはマジェスタとの区別でロイヤルシリーズと呼ばれるようになりました。
シャーシは伝統のぺリメーターフレームを踏襲しましたが、車体は完全に3ナンバー専用設計となり、5ナンバーは消滅、スタイリングも当時の時流に乗って丸みを帯びたものに生まれ変わりました。エンジンは2リッターが消滅(後期型で復活)、2.5リッター直6とディーゼル2.4リッター直4は継続、3リッター直6は新開発に、4リッターV8はマジェスタに移行したため整理されました。
ロイヤルツーリングというスポーティ系のグレードが新設され、トヨタ初の5速オートマが採用されたのもトピックでしょうか。
しかしながら、丸みを帯びたスタイリングはクラウンらしい風格が少なくなったと指摘され市場では不評を買う始末となってしまい、紡錘型デザインの4代目と同じ過ちを冒してしまったのでした。さすがに問題視されたため、クラウンらしさを取り戻すべく1993年には外観デザインを、特にリヤまわりを大掛かりに大手術するというマイナーチェンジを実施、幸いな事にこの改良は低迷した販売の回復に成功できました(掲載画像は上が前期型、下が後期型)。


10代目 GS/JZS/LS150系 1995年8月~1999年9月(ハードトップ)、1995年12月~2001年8月(セダン)

(ハードトップロイヤルサルーン?)


(セダンスーパーサルーンエクストラ)

ハードトップが先行して登場し、遅れてセダンも久しぶりに世代交代されました。前者は3ナンバー専用、後者は5ナンバーと3ナンバーの両方となります。営業車向けの廉価モデルはクラウン本体から切り離され、クラウンコンフォートへ移行しました(後述)。
先代140系の反省もあり再び直線基調のスタイリングに回帰しました。一方でシャーシはこれまでのフレーム構造から一転して他車との共有化による生産合理化や重量増加が避けられない事もあり、40年目にしてモノコック構造へ生まれまわりました。クラウンの歴史上のターニングポイントとなりました。サスペンションはエアサスが廃止されコイルスプリングのみとなりました。エンジンは先代からの改良ですがVVT-i(可変バルブタイミング機構)の採用などが行われました。初となる4WDモデルも登場しました。
エアバッグは助手席を含め標準装備化、ABSも標準装備となった他、横滑り防止の車両姿勢制御装置のVSCの採用、GOAと命名された衝撃吸収ボディ(後期型より)を採用するなど安全性の向上にもより力が入れられました。
バブル崩壊後の不況下の登場ゆえに、コストダウンされた部分も少なくなかったのですが、クラウンらしさと取り戻したこととクルマそのものの完成度も高かったため市場では好評を博しました。
なお、法人需要がメインとなるセダン系は2001年8月まで継続されました。


クラウンコンフォート YXS/GXS/TSS10系 1995年12月~現在

(スタンダード)
※事業用ナンバーのタクシーですが、法人についてはナンバープレートの画像処理はせずにそのまま掲載します。

歴史上の経緯からこれも無視は出来ませんので掲載します。クラウンは代を重ねるとともに高級化と大型化が進むようになり、1車種で5ナンバーの営業車から3ナンバーの豪華仕様まですべてをカバーするのは困難になってきました。そのため、デラックスやスタンダードといった営業車向けの廉価グレードをクラウン本体から分離独立、特化させた新型車、クラウンコンフォートが登場しました。主に中型タクシーで使われる事を想定し、室内空間やトランクスペースは広くとり、運転席周りも無線や料金メーターなどの装備を取り付ける事を想定されました。耐久性や保守管理の観点からも機構面はシンプルながら信頼性の高い手堅い設計としました。シャーシ/プラットフォームは80系マークⅡをベースに設計、エンジンはLPGで2リッターの直4をメインに一部に直6も搭載されました(直6は後年廃止)。スタイリングはクラウンのイメージを残しながらも機能性を優先した実用車らしい佇まいを特徴としました。
その後は1997年に衝突安全性を向上させるべくGOAボディ化、2008年にはエンジンの液体燃料噴射化&ツインカム化&アイドリングストップ装着など、時代に対応した変化はその都度あるものの、発売当初から大鰍ゥりな変化はなく現在に至るまでロングセラーとなっています。設計は古くなっているものの、他に代わりが存在しないくらいに完成され、支持されているという証でしょう。


さらにつづく。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする