11月23日は「いい日産の日」と言われているので日産車ネタを。
というわけで、語呂がピッタリなE23型キャラバンとホーミーを。
冒頭に画像をひとつ。
前期型のキャラバンコーチ(ワゴン)、角型ヘッドランプであることからコーチの上級グレードのSGLのようです。
日産のキャブオーバーワンボックスのキャラバンとホーミーは1980年にモデルチェンジされ、キャラバンは2代目へ、ホーミーは3代目へそれぞれ世代交代されました。キャラバンとホーミーはルーツを辿るともともとは別個の存在でしたが(長文になるので系譜のお話は割愛)、1975年に姉妹車化され、実質的に統合された形となりました。両者の違いはフロントグリルなど外観デザインがわずかに差異があるのみです。なお、販売店はキャラバンはモーター店(いわゆるローレル販売会社)、ホーミーはプリンス店でそれぞれ取り扱いされてました。
さて、E23型キャラバンとホーミー。先代同様にエンジンを前席下に搭載するキャブオーバースタイルの、オーソドックスなワンボックスカーで、バリエーションは5ナンバー乗用登録のコーチ(ワゴン)、4ナンバー(または1ナンバー)の貨物登録のバン、2ナンバーのマイクロバスという構成で、車体長は標準ボディとロングボディをラインナップされました。
エンジンは直列4気筒で、デビュー当初はガソリンが1.6リッターOHV(J16)、2リッターOHV(H20)、2リッターOHC(Z20)、ディーゼルが2.2リッターOHV(SD22)というラインナップで、ミッションは5速マニュアルや3速オートマが設定されました。そのほか、パワーステアリングの採用、空調が吊り下げ式クーラー(ヒーターは別)からヒーター・クーラー一体のエアコンの採用など機構面も充実されました。
キャラバン/ホーミーに限らず、かつてはこの手のワンボックスカーは人員輸送や貨物輸送といった業務用の需要がほとんどでしたが、1970年代後半からは大人数で乗れることやキャビンやラゲッジが広いことからレクリエーショナル・ビーグル(いわゆるRV)として、パーソナルユースでも注目されるようになりました。そのため、当モデルのキャラバン/ホーミーもコーチ系(乗用ワゴン)のテコ入れが行われるようになり、回転対座シート、サンルーフなど装備の充実が図られるようになりました。前述のとおり、オートマやパワステの採用なども運転環境の向上に貢献されたのでした。
その後、1982年のマイナーチェンジでエンジンの変更が行われ、ガソリンはJ16とH20が消滅し、1.8リッターOHCのZ18と2リッターOHCのZ20という構成となり、ディーゼルはSD22から2.3リッターOHVのSD33へ排気量アップされると共に、コーチ系に2リッターOHCターボ(LD20T)が新たに搭載されました。たしかこの時にオーバードライブ付きの4速オートマが出てきました。また、コーチの上級グレードSGLをベースにした最高級グレードのシルクロードの設定もこの時だったかと(ホーミーはアビイロード)。
1983年には再度マイナーチェンジが行われ、コーチSGL系の角型ヘッドライトが2灯から4灯式に変更されるなど、外観のイメージを一新されました。
もともと商用車として定評あったキャラバン/ホーミーは、時代に合わせて機構面のアップデートが進んでいき、パーソナルユースでの需要も拡大していき、当モデルは幅広く支持されることになりました。その後1986年まで生産・販売が続き、この年で次世代のE24型へ世代交代されました。
以下、過去に撮影した画像を数点ほど。
ホーミーバン。これは前期型になるのかな。グレードはロングGL。サイドデカールやカリフォルニアミラーなどドレスアップされています。
後期型キャラバンコーチ。足元がカスタマイズされてる以外はほぼ原形。丸形ヘッドランプなのでこれはGLかな。車体長はロング。
後期型ホーミーコーチ。上級グレードのSGL。前述のとおり後期型のSGLは角型4灯ヘッドランプとなります。
後期型キャラバンコーチ。これも足元がカスタマイズされていますが、その他は原形でピカピカでした。これは豪華仕様のSGLシルクロードのようです。
最後はコチラを。
ホーミーコーチ。ロングボディの10人乗りです。たぶんGL。