明日、HO762の蒸機2機種が発売されます。
ポーター(米)とコッペル(独)です。
乗工社から引き継いでこういう仕事を続けて行けて幸せです。
ポーターはエコノミーでは「亀の子」を作ってきましたがフルディティール機をラインナップに加えることが出来る事が嬉しいです。
(実を言うとポーターの実機情報を書き加えようと考えていたのですが、この時間=午後5時は体は会社に、資料本は自宅なのでたいしたことが書けません)
ポーターと言えば義経 弁慶でしょうか。 7100型。
仙北鉄道3号機は仙北が開業に合わせて増備した自重12tのC型機で1920年製です。
動輪輪芯を新規に制作して居ます。
↑原形
原形は写真が残されているわけではありません。
「炭庫が付いた」「チムニーキャップが付いた」状態の図面が残されているだけです。
ポーター研究家による「仙北3号機は図面にチムニーキャップが付いているが実機は原形時からパイプ煙突だったという情報から「原形」もパイプ煙突を採用しました。
そして、まあ「現役」と言っても1946年には立山重工の15t機に追われて沼尻に移動していますので本当に古い時代に生きた蒸機なのです。
↓現役
このポーターと、もうひとつ同時発売の木曽コッペル完成品には、IMONとして初のタングステンウェイトが採用されています。
左;鉛のウェイト 右;今回搭載されるタングステンウェイト(大きさ面でもぎりぎりまで拡大!)
このブレスレットはタングステンを主体とした金属で出来ています。
ウェイトにタングステンという思いが強くなったのは、ジュエリー井門で詐欺に遭ってからです。
ジュエリー井門では「金の買い取り」を5年程前から行っています。
下取りや、リメイクはもっと遙か前から行っていましたが「買い取り」こそが本当に望まれている事だと判り、一昨年は本当に素晴しい「結果」を出しました。
大量に買い取る中には金だと思ったら金じゃなかったと言う詐欺事件がいくつかあります。
写真のブレスレットも、比重計の計測結果は「18金」(金75%に銀や銅を混ぜて硬く工作しやすく変形しにくくした合金)と出ました。
金やプラチナのニセ物は極めて難しいです。
なぜならばそれらが物凄く比重が重く(金19.3、プラチナ21.4)合金としても普通は比重計で判ってしまうからです。
当社が詐欺にあったとき、なぜ比重計だけで買い取ってしまったのかは問題ですが、そういう詐欺が成り立つことその事がモデルスIMONに希望の光を与えました。
重要なのは
① その重さを出せる方法があった!
② しかも詐欺を成立させられるほどその「重いモノ」は安く作れるのだ!
という2点です。
18金をメッキして18金の目方を実現しているそのニセ物はタングステンが主体であったと言うことです。
間違いなく中国製だろうとも言われました。
調べてみればタングステンは比重19.3(金とほぼ同じ)です。
レアメタルですから安くはないですが、貴金属のように物凄く高価と言うこともないです。
タングステンの前に蒸機のウェイト候補として考えていたのは怖そうな「劣化ウラン」ですが、タングステンならば放射線を心配する必要もありません。
ネックは融点が実に3380℃なので溶かして鋳固める事は不可能に近い(鋳型の材料がない)事でした。
熱するのにはプラズマが必要でしょう。
純日本製に拘ってきたIMONとしては早速(株)日本タングステンに相談しました。
http://www.nittan.co.jp/
結果は芳しくありませんでした。 高価になりすぎます。
タングステン粉末を樹脂で固めた鉛代用のモノなどについては今後この日本タングステンからあらゆる市場に供給されていくことになるとは思います。
しかし、それではなくIMONが捜していたのは
① 金メッキする必要はない
② 18金の重さに合わせる必要なし、出来ればもっと純金に近い重さに仕上げた
「金のニセ物」なのです。
そんな時、とんでもない文字が鉄道模型雑誌広告の中に見つかりました。
なんと先を越されてウェイトにタングステンを使った製品が発売されたのです。
天賞堂ZゲージD51の中に積まれていたタングステンウェイト
(製品は Made in China)
複雑な形状のウェイトを難なく作っています。
プラスチック製量産品に載せられる様なコストだと言う事もはっきりしています。
(布いた紙に怖い文言が踊っていますが構わず掲載してしまいます・・・・この写真しか撮って居なかったので)
IMONもこのタングステンウェイトに関しては中国で作ろうと考えたのはこの時です。
これは間もなく発売されるC57用のウェイトです。
図面通りのモノが出来てきました。
一体どうやって作ったのかは判りません。
(日本タングステンに分析して貰うべきかもしれません)
比重は18.0~18.2あります。
木曽Cコッペルキット完成見本 (昨年キット発売時は鉛のウェイトを積んでいました・・・「タングステンウェイト」の分売も実現させなくてはいけませんね)
この木曽Cコッペル9t機がIMON完成品としては初めてのタングステンウェイト搭載機となります。
かつて倉持尚弘さんが「軽便蒸機には本当は貴金属ウェイトを積みたい」と言っていましたが、貴金属ではなくレアメタル程度ですが重さの実現に於いては殆ど夢が現実のものとなってきてしまいました。
これからもIMONは「ベリリウム銅集電ブラシ術」に対するなお一層の努力など、「模型の走り」に対して全力で取り組んでいきたいと考えています。
ポーター(米)とコッペル(独)です。
乗工社から引き継いでこういう仕事を続けて行けて幸せです。
ポーターはエコノミーでは「亀の子」を作ってきましたがフルディティール機をラインナップに加えることが出来る事が嬉しいです。
(実を言うとポーターの実機情報を書き加えようと考えていたのですが、この時間=午後5時は体は会社に、資料本は自宅なのでたいしたことが書けません)
ポーターと言えば義経 弁慶でしょうか。 7100型。
仙北鉄道3号機は仙北が開業に合わせて増備した自重12tのC型機で1920年製です。
動輪輪芯を新規に制作して居ます。
↑原形
原形は写真が残されているわけではありません。
「炭庫が付いた」「チムニーキャップが付いた」状態の図面が残されているだけです。
ポーター研究家による「仙北3号機は図面にチムニーキャップが付いているが実機は原形時からパイプ煙突だったという情報から「原形」もパイプ煙突を採用しました。
そして、まあ「現役」と言っても1946年には立山重工の15t機に追われて沼尻に移動していますので本当に古い時代に生きた蒸機なのです。
↓現役
このポーターと、もうひとつ同時発売の木曽コッペル完成品には、IMONとして初のタングステンウェイトが採用されています。
左;鉛のウェイト 右;今回搭載されるタングステンウェイト(大きさ面でもぎりぎりまで拡大!)
このブレスレットはタングステンを主体とした金属で出来ています。
ウェイトにタングステンという思いが強くなったのは、ジュエリー井門で詐欺に遭ってからです。
ジュエリー井門では「金の買い取り」を5年程前から行っています。
下取りや、リメイクはもっと遙か前から行っていましたが「買い取り」こそが本当に望まれている事だと判り、一昨年は本当に素晴しい「結果」を出しました。
大量に買い取る中には金だと思ったら金じゃなかったと言う詐欺事件がいくつかあります。
写真のブレスレットも、比重計の計測結果は「18金」(金75%に銀や銅を混ぜて硬く工作しやすく変形しにくくした合金)と出ました。
金やプラチナのニセ物は極めて難しいです。
なぜならばそれらが物凄く比重が重く(金19.3、プラチナ21.4)合金としても普通は比重計で判ってしまうからです。
当社が詐欺にあったとき、なぜ比重計だけで買い取ってしまったのかは問題ですが、そういう詐欺が成り立つことその事がモデルスIMONに希望の光を与えました。
重要なのは
① その重さを出せる方法があった!
② しかも詐欺を成立させられるほどその「重いモノ」は安く作れるのだ!
という2点です。
18金をメッキして18金の目方を実現しているそのニセ物はタングステンが主体であったと言うことです。
間違いなく中国製だろうとも言われました。
調べてみればタングステンは比重19.3(金とほぼ同じ)です。
レアメタルですから安くはないですが、貴金属のように物凄く高価と言うこともないです。
タングステンの前に蒸機のウェイト候補として考えていたのは怖そうな「劣化ウラン」ですが、タングステンならば放射線を心配する必要もありません。
ネックは融点が実に3380℃なので溶かして鋳固める事は不可能に近い(鋳型の材料がない)事でした。
熱するのにはプラズマが必要でしょう。
純日本製に拘ってきたIMONとしては早速(株)日本タングステンに相談しました。
http://www.nittan.co.jp/
結果は芳しくありませんでした。 高価になりすぎます。
タングステン粉末を樹脂で固めた鉛代用のモノなどについては今後この日本タングステンからあらゆる市場に供給されていくことになるとは思います。
しかし、それではなくIMONが捜していたのは
① 金メッキする必要はない
② 18金の重さに合わせる必要なし、出来ればもっと純金に近い重さに仕上げた
「金のニセ物」なのです。
そんな時、とんでもない文字が鉄道模型雑誌広告の中に見つかりました。
なんと先を越されてウェイトにタングステンを使った製品が発売されたのです。
天賞堂ZゲージD51の中に積まれていたタングステンウェイト
(製品は Made in China)
複雑な形状のウェイトを難なく作っています。
プラスチック製量産品に載せられる様なコストだと言う事もはっきりしています。
(布いた紙に怖い文言が踊っていますが構わず掲載してしまいます・・・・この写真しか撮って居なかったので)
IMONもこのタングステンウェイトに関しては中国で作ろうと考えたのはこの時です。
これは間もなく発売されるC57用のウェイトです。
図面通りのモノが出来てきました。
一体どうやって作ったのかは判りません。
(日本タングステンに分析して貰うべきかもしれません)
比重は18.0~18.2あります。
木曽Cコッペルキット完成見本 (昨年キット発売時は鉛のウェイトを積んでいました・・・「タングステンウェイト」の分売も実現させなくてはいけませんね)
この木曽Cコッペル9t機がIMON完成品としては初めてのタングステンウェイト搭載機となります。
かつて倉持尚弘さんが「軽便蒸機には本当は貴金属ウェイトを積みたい」と言っていましたが、貴金属ではなくレアメタル程度ですが重さの実現に於いては殆ど夢が現実のものとなってきてしまいました。
これからもIMONは「ベリリウム銅集電ブラシ術」に対するなお一層の努力など、「模型の走り」に対して全力で取り組んでいきたいと考えています。