新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

カラスの激励

2008年01月03日 09時21分58秒 | 写真俳句・エッセー

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窓の空病臥叱咤の寒鴉

 今日のブログから、「到るところ青山」を「ほろ酔い気分」に統合します。 倍旧のご厚誼をお願いします

 入院中のこと。

 6階の病室の窓に、飛び交うカラスの影がよぎる。

 身体の自由が利くようになるに従い、影を追いたくなる。

 コンパクトカメラを持ち込んでいたので、さっそく撮影を目論んだ。

 来たなと構えると、サッと飛び去ってしまう。シャッターを切った時点では、被写体はレンズの外。からかわれている気分だ。

 諦めて横になると、またやって来る。まるで挑発だ。口惜しいではないか。

 そんな繰り返しをしていたら、向かい側病棟の病室で、ブラインドを下ろした。

 レンズの方向を誤解されたらしい。

 老女らしい病人だった。

 老男が老女を撮ったって、シャレにもなるまいが、誤解されてはたまらない。撮影は中止。

 豆粒にも満たないカラスしか撮れていないが、やむを得ない。

 それにしても、あれほど気味悪がったカラスだったのに、激励されたと詠むのだから、病気は弱気を誘うようだ。

     窓の空病臥叱咤の寒鴉  鵯 一平 

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コメント (6)
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