新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

ひとりぼっちの日本

2007年06月18日 19時49分25秒 | 国際・政治

 マカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」で凍結されたままになっていた北朝鮮の資金が、ロシアの銀行を通じて送金されるメドがたった。それを受け北朝鮮は、国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長に書簡を送り、IAEA実務代表団の訪朝を招請すると伝えた。今年2月13日の6か国協議において合意していた核施設の稼働停止問題について、協議に入ることとなるようだ。
 しかし、過去の経緯から見ても、北朝鮮とIAEAとの協議が、順調に進むかどうかは分からない。どこでどのようにドンデンガエシをさせるか分からないのが北朝鮮だ。
 日本にとって、北朝鮮の核武装は最大の脅威となるが、キーを手にしているのはいつもアメリカと中国で、日本は蚊帳の外に置かれている。そして、ただひたすら、「拉致、拉致!」と叫んでいる。
「日本は拉致問題が解決しない限り、国交正常化はしない」と言っているのは結構だが、日本に具体的な方策はない。「援助をしない」と言っているだけだ。これでは外交ではない。「日本の言うことを聞かないと、援助しないぞ」なんて言っていたのでは、喧嘩にならない。しかも、親分だと思っていたアメリカが、イラク問題で手一杯になっており、北朝鮮どころの話ではないのだ。アメリカは、北朝鮮問題を中国に預けっぱなしだ。
 中国は、自国だけで北朝鮮を解決できる自信はない。東西ドイツ問題の推移を見れば、北朝鮮問題は中国の脅威だ。おそらく韓国も同様だろう。北朝鮮の解決には、日本の金が必要なのだ。みんなそのように思っているし、日本に期待しているはずだ。日本の金を「力」に変える外交が必要なのではないか。
 しかし、アメリカ頼みの日本には、もはや「外交力」はない。アメリカの「核」を頼りにしていながら、「非核3原則」を言っているのだから話にならない。「核」の議論することもタブーになっている。まるで「非核4原則」ではないか。
 このような国では、国民の生命や財産は守れない。「ポツダム宣言」の受諾以来、日本は漂流し始めた。国民は漂流している自国を認識していない。
 私は核武装に賛意を示そうとしているわけではない。「核の論議」は安全保障の論議なのだ。「論議」すら避けようとしている国の指導者たち
に対し、失望を禁じ得ない。
 新聞報道によれば、「慰安婦問題に関する対日非難決議案」が、アメリカ下院外交委員会で採決されるようだ。委員会で採決されれば、本会議の論議となる。元はと言えば、河野洋平衆院議長が官房長官時代、誤って「お詫び」をしたことのツケが、今になって効いてきている。神奈川県の隣近所付き合いなら、「いやあどうもすンません」で済む話も、中国や韓国がからむ国際問題ともなれば、田舎感覚ではどうにもならぬ。大きな過ちを犯した認識を、ご本人は持っているのだろうか。万死に値する過ちだったのだが。
 


 
 

コメント
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