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日本人にとってはイラストがおそらく奇怪

2010-04-25 21:43:18 | 読書ノート
アイリーン・マグネロ『マンガ統計学入門:学びたい人の最短コース 』神永正博監訳;井口耕二訳, ブルーバックス, 講談社, 2010.

  タイトルに「マンガ」とあるけど、イラストと言った方が正確。この種の専門分野の欧米からの翻訳もので「マンガ」と銘うたれていたら、モンティパイソンの作品に出てくるような写実主義的なイラストのことだと考えたほうがいい。いわゆる「漫画」で想像されるような、線を使った動きのある絵ではなく、静止したポーズを捉えた面中心の絵である。慣れないと気持ち悪い。

  中身は、ゴルトン、ピアソン、フィッシャーらの業績を追った統計学史となっている。彼らが直面・克服しようとした問題から、統計における各種概念について説明するのである。平均から検定・多変量解析までカバーしており、新書のページ数ではこれらの細かいところまでさすがに分からないが、適用対象や基本的な考え方をなんとなくつかむことができるところがポイントか。入門書というより、統計学をちょっとかじったことのある人向けの副読本と考えた方がいいと思う。索引も付いているよ。
コメント
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