沖縄 8 Scene

沖縄で生まれ沖縄に生きる
      8郎家の日記

運じゃない

2019年01月27日 | 映画

 寒い日が続いています。みなさんは、流行りのインフルエンザやのど風邪に苦しんでいませんか。8郎は蓄膿と低気圧が原因の万年頭痛(泣)を除けば、比較的健康です。妻がさきほどゴホゴホし始めました(怖)。

 

  愛息10郎が通う道場の全県流派大会がありました。形の部に出場しました。前日に妻が気合をいれて道着を洗濯。気合だけでなくノリまで入れすぎたのか、ご覧の通り、ズボンは立つほどカッチコチに(爆)。動きにくかったんじゃないか!?(笑)

 8郎は資格勉強と家事のため在宅で応援。妻が10郎の演武をLINE動画で送ってくれました。結果は初の2回戦突破! 3回戦でシードの子に敗れたようですが(道着のせい!?)、動画では精いっぱいの大声を出して力いっぱい演武をしていました。成長が楽しいばかりです。ご近所さんの同級生K君と健闘を称えあって記念撮影。いつまでも仲良くね!

 夜は近所のケーキ屋さん「パティスリー モロミ」のケーキでお疲れ会。おいしゅうございました。

 とはいえ悩みも増えました。3年生になる4月からは少年野球をさせようと思っていたのですが・・・(笑)。強制だけはしたくないので、息子が何を選ぶかは、運にまかせるしかありませんね。

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 さて、レンタルで久しぶりにいい映画を見ることができました。『スラムドッグ$ミリオネア』(2008年ダニー・ボイル監督)です。アカデミー賞8冠の傑作なので、ご覧になった方も多いと思います。インドの貧困層で生まれた兄弟らの壮絶な生きざまをイギリス人監督が描いています。主人公はジャマールと兄サリーム、そして浮浪生活を共にした女の子ラティカ―の3人。子役から成人役までいい役者をそろえました。

  以下【ネタバレ注意】となります。

 映画ではスラムの凄惨な極貧生活をいやというほど見せられます。宗教抗争で兄弟が目の前で母親を撲殺されるシーンや、ラティカ―含む3人を助けてくれた慈善家が実はとんでもないクソ野郎(でもなんだか憎めない)だと分かるシーンは胸が張り裂けそうです。あてもなく逃げる兄弟のあとを追ってきたラティカが二人の輪に入れず、雨の中立ちすくむシーンは、「社会に見捨てられた子」を象徴するシーンで、子を持つ親として何もできない自分に怒りが募るほどです。ただ、この映画は、格差社会の告発という深刻なテーマにまで踏み込むことなく、終始エンターテイメントを貫いています。そこが映画として成功している理由でしょうね。なぜ、学歴のないスラム出身のジャマールが、クイズミリオネアに出場し難問をすべて解答することができたのか? それがこの映画のストーリーの骨幹なのですが、それ自体も多少こじつけ感があるのは確かです。

 まず脚本が素晴らしいです。回想録的に進みながらも最後の一問の解答をめぐっていきなり、リアルタイムになる。誰だって映画の中に入り込んでしまうでしょう! 特にマフィアのボスの用心棒となっていた兄サリームが、ボスの愛人となっていたラティカ―の逃亡を手助ける際に渡したスマホ。怒涛のクライマックスを成就させる、なくてはならないアイテムとなります。言葉を交わさなくとも、いつも一緒だった兄弟だけに可能なシンパシーです。全問解答できた「理由」の設定も、非リアルとはいえ、ストーリーを引き立てており、うなります。

 そして、すべての絵が、音楽が、ビビッドかつドラマティックです。カメラマンも音楽担当者もみなさん優秀なスタッフをそろえたのですね。列車の屋根での生活など心身をすり減らす過酷な状況でも兄弟は明日を信じてたくましく生きていきます。長い長い油送管の上を当てもなく歩く兄弟の姿を超望遠レンズでとらえた光景は、松本清張原作の映画『砂の器』でハンセン病の父と子が荒れた日本海を向こうに砂浜を身を寄せ合って歩くシーンを彷彿とさせました。悲しくも美しい絵にこれまた涙が止まりませんでした。ただ、『スラム―』の方は悲しいだけで終わりませんでした。

 評価したい点はほかにもたくさんあるのですが、例え話で一言で表現するとなれば、映画の登場人物のほとんどが凄惨な人生を送っていますが、彼らに神様が「もう一度この世に生を受けたいか」と訪ねたら、みんながイエスというだろう、そんな迫力さえ、この映画からは受けるのです。人間は生きるために生まれてきた、そんな当たり前のことを教えてくれたような気がします。中国もそうですが、爆発的に人口が増加する大国の激しい生存競争から来る圧倒的なエネルギーなのでしょうか。少子高齢化が進むこの国にはもはやない熱気ですね(8郎は少子化を否定するつもりはありません。豊かになった人類が選ぶごく自然な選択肢だと思っています)。

 映画のキャッチコピーは「運じゃなく、運命だった」。ミリオネアクイズの怒涛の展開と、ジャマールとラティカの恋の結末を一言で象徴する素晴らしいコピーだと思います(ライターもよく考えるわ)。まだ観ていないという方はぜひ。8郎ももう一回見ます(アマゾンで買おうかな)。

  ダニー・ボイル監督作品はこれまでにレオ様主演の『ザ・ビーチ』、新感覚ゾンビの『28日後』を見ましたが、どちらもスタイリッシュな映像でストーリーも激オモでした。次は1996年公開と古いですが最高傑作といわれる『トレインスポッティング』を見てみようと思います(2017年に続編も出ているのだそうですね)。余談ですが、ボイル監督は内定していた『007』新作監督を降板したとニュースで知りました。それはどっちでもいいですが。

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 最後に資格勉強です。ファイナンスを強化しようと、関係本をアマゾンで購入。2400円もしましたが、とても分かりやすく説明してくれる著者なので自分への投資と位置づけました。8月の本番まで、どんどん時間が過ぎていくばかりです。

 時間がないっす。やばいっす。飲み会控えなきゃ。タイムロスをなくす努力が必要です。「運じゃなく、実力だった」と胸を張れることを信じて。。。来年かな…。

 今日はこれにてー。


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。