ヴォーリズの仕事

2007-11-25 21:25:29 | 建物案内

暗い話を続けてきたので、ここで転換。

去る6月28日の「近江八幡」の話のときに、ウィリアム・メレル・ヴォーリズという人物に少し触れた。
アメリカ人で1880年(明治13年)生まれ。伝道師として来日、近江八幡の商業学校に英語教師として赴任。そのかたわら、「近江兄弟社」を設立したり、建築家としても活躍した人物。ただ、建築を志したが、正式な建築教育は受けていないという。しかし、数多くのすぐれた建物をつくっており、かなり現存している。

『関西の近代建築』という本がある。
著者は滋賀県立大学で教鞭をとられている石田潤一郎氏、近代建築史が専門。
中央公論美術出版から1996年に刊行されている。
内容は、関西を舞台にした近代建築史。見事な口絵写真70余点(カラー)と詳細な解説。

その中にヴォーリズが京都(京都市上京区烏丸通)につくった住宅「下村正太郎邸」が紹介されている。それが上掲の写真。昭和7年(1932年)の竣工。三階建。別称を「大丸ヴィラ」と呼ばれるように、当時の「大丸」社長下村正太郎の自邸だった。現在は京都市の登録文化財に指定されている。
同志社大学の近くにあるが非公開。残念ながら、私は訪れたことがない(拝観には許可がいるとのこと)。
石井氏の言を借りると、「様式的純度の高い」建築。

写真は「関西の近代建築」から。
原本の写真、そして印刷は実に素晴らしく、スキャナでは十分反映できていないので、是非原本を・・。

とりあえず、今日のところは、紹介まで。

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