家の中ではまるで囁くように話していました。大声を出すと余計に暑さを感じるかもしれません。それは動物に対しても同じなのです。
犬たちは網戸を鼻で押しそっと居間に入って来ます。南の窓を日除けが覆っています。入るのは風だけですから、それに天井にもいくつか扇風機がありますから外の気温が上がってもかなり涼しいのです。犬たちも居間の床に寝そべり昼寝です。その時も静かに犬の名を呼びます。多分出て行けと言っているのでしょう。犬が動かないとトゥトゥトゥと舌を鳴らします。犬は恨めしげに声をかけた家人を見つめ諦めたように部屋から出てゆくのでした。でも、数十分するとまた戻ってきます。一日中それが繰り返されます。
赤ん坊を泣かしておくと言う事はありませんでした。ムニャムニャ言っただけで誰かがゆりかごを揺すり、泣きだすと大人がすぐに抱きあげあやします。午後気温が上がるとおむつ無しでパンツをはかせます。子どもは気持ちよさそうにパンツにおしっこをします。そのつど笑顔でパンツを替えてやります。ひとりで家事と育児をこなす日本の母親には無理な事です。こんな育て方をされるから穏やかな人に育つのでしょう!
犬は3匹いたのですが2匹しかカメラに入りませんでした。私が鼻先を歩いてもピクリとも動きません。家族を信用しきっているようです。