glimi

生きること:過去と未来とエスペラントと

被爆者救済の永井隆博士の次女

2008-03-19 08:58:54 | 平和
 今朝、毎日新聞を開くと、筒井茅野さん 被爆者救済の永井隆博士の次女 66歳
2月2日死去という文字が目に飛び込んできました。
 この方が私より若かったとは知りませんでした。

 昭和21年、あるは22年、永井博士の『この子らを残して』と言う随筆が新聞に転載されました。多分朝日新聞だったでしょう。毎日転載されたのではなかったかもしれません。母はいつもその文を読んでくれました。小学校に入ったばかりの私は泣きながら聞いていたと思います。中学生になってその本を探して読みました。鉛筆で描いたような線画の挿絵がありました。
 母は戦争反対とか、戦争は悪いとか直截的に自分の言葉でいうことはありませんでしたが、私の中ではかえって戦争への嫌悪が助長されたように思います。
 
 昨日、一昨日と東京大空襲のテレビドラマが放映されました。私は見ませんでした。私の友人のキョウコちゃんはそれより前の空襲で両親を失くし、田舎のおじさんのところに身を寄せていました。5歳の子どもが語る恐怖・悲しみ・怒り・嘆きは子どもの私の心にに深く入り込み、戦争の追体験はもう充分であると私に思い込ませるのです。

 昨年だったでしょうが、教師に引率されて平和展示室にやってきた4年生の女子児童が『私は戦争は嫌だから見たくない』とわめいていました。『事実を知らないで、いやだと言っていても自分がなぜ嫌なのかは分からない。事実を知ったら、自分がなぜ戦争が嫌いかがわかるはず。まず、事実を知ること…。』と話すと真剣に展示物と向き合っていました。
 私の思いはいつもあちこちへ飛んでゆきます。茅野さんから話がそれました。

 私の思い出の中にいる彼女はおかっぱの幼い少女でした。新聞には光を放っているような明るい笑顔の美しい女性の写真が載っていました。

 ご冥福をお祈りします。
コメント (2)
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