マレーシアGP終了 ~少しだけ見えてきた2012年の勢力図~

 既に承知の通りの結果であるから、これを繰り返すことはしない。
 しかし、まったく驚きの展開と結果となった2012年F1第2戦マレーシアGPであるが、まっ、これもレース。レースには「たら」も「れば」もない。結果がすべてなのである。しかしだ、シーズン序盤で天候による荒れたレースを用意してくれるとは、神様もなかなかモータースポーツに対する造詣が深いようである。

 当たり前の話だが、ドライ状態のコースを走れば、マシンとドライバーの性能と技量はすぐに見極めが付く。また、ウエットになったとしても、同じコンディションが続けば、マシンの性能差はほとんどと云って良い程に帳消しとなり、ドライバーの技量があからさまになる。非力なマシンの弱小チームからF1にデビューした若いドライバーが、次のステップへのチケットを掴み取るのはこういうレースにおいてである。非力なトルーマンを駆りながら、己の技量を最大限に見せつけた、故アイルトン・セナの例を出すまでの事もないだろう。

 そう云う意味では、今回のセルジオ・ペレスの2位表彰台を過大評価するべきではない。雨の降り方と止み方、それとペレスのタイヤ交換のタイミングが、たまたまどんピシャリトと合っただけの事である。レースの間中、同じペースで雨が降り続けていたとしたら、ペレスの2位表彰台は無かったのである。

 しかしだ、一つだけ確実なのは、同じフェーラーリエンジンを積むフェラーリF2012とザウバーC31の性能がほぼ同じか、C31に若干のアドバンテージがあると云う事。先に同じフェーラーリエンジンとは書いたが、厳密に云えば、ザウバーに供給されるフェラーリ056エンジンはカスタマー仕様だから、F2012に積まれる056よりも若干パワーが落ちるはず。それなのに同等以上の速さを示したと云う事は、C31が速いのではなく、F2012が遅い、駄作だと云う事である。

 そんなF2012を駆っても、名手アロンソは次々にツキを我が物とし、追いすがる若いペレスにプレッシャーをかけ続け、追撃を振り切り、初戦の結果からは不可能とも思われた表彰台、しかも一番高い所をものにしたのである。さすがアロンソ、あっぱれアロンソである。

 キミ・ライッコネン(フィンランド人の知人が「ライコネン」ではなく「ライッコネン」だと教えてくれたたことから、郷秋<Gauche>は以前から「ライッコネン」と表記している)は、5グリッド降格の10番手からのスタートではあったが、一昨日書いた通り表彰台のすぐ下、5位でフィニッシュしている。今年のルノーのマシンは良くできているようだ。そのロータスE-20をキミがドライブするのだから遅い訳がない。

 僅か2戦を終えたところでの判定は少々強引な気もするけれど、2012年の各チームのマシンの出来具合は次の通りだと、郷秋<Gauche>は考えている。

マクラーレン > メルセデス >= ルノー = レッドブル > フェラーリ = ウィリアムズ = ザウバー > フォースインディア

 断っておくが、これはあくまでも現時点での勢力順である。つまりだ、潤沢な資金を持つチームはシーズン中であってもマシンの開発が進む。例えばレッドブルは、序盤戦は苦しむが、その内にマシンの開発が進み本来の力を発揮するようになる。

 フェラーリは、豊富な資金に物を云わせても、素性の悪いF2012はいかんともしがたく、シーズンを通して雨のレース以外では中団に沈む。資金の乏しいウィリアムズとザウバーは開発が進まず中団から脱落。替わって(何故か)資金豊富なフォースインディアが三強の次を狙いに来る。

 とまぁ、これが郷秋<Gauche>の読みであるが「当たるも八卦、当たらぬも八卦」。勝手に予想して2012年F1を大いに楽しもうではありませんか(^^)


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は「梅、寸景」。首都圏では、梅の見頃もそろそろお終いだが、今シーズンに撮った梅を数日(分、あればの話だが)続けてご覧いただく予定である。

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