某学校法人と大学のガバナンス不全、と南天萩

 この夏に、学生の違法薬物問題で世間を騒がせた某大学が、ここに来てまたまた世間(特に私立大学関係者)を騒がせている。

 実は複数の学生が不法薬物使用に関与していることを知りながらその事実を隠蔽し、会見では「一人の学生の問題である」として逃げ切ろうとした某大学であったが、そうは問屋が卸さなかった。

 ここに来て騒がしい原因の一つは、その違法薬物事件そのものについよりも、某大学設置法人の理事長が、大学の副学長に退任を迫ったと云う、法人と大学のガバナンス不全にある。

 設置法人の理事長が、大学の教学上のナンバーツーである副学長に直接辞任を迫るとは、私が承知している限りにおいて、まったく不可解な状況である。
 某大学ほどの大きな組織であれば、設置法人の理事長の職権と大学学長・副学長の職権ははっきりと分離されているのではないかと思うところだが、某学校法人・大学はどうもそうではないようだ(法人理事長と大学学長が同一人物、かつ世襲制の大学においてはあり得るのだが)。

 これは某学校法人の前理事長(2021年11月、某学校法人・大学の不正経理に関連した所得税法違反で東京国税局が東京地検に告発、その後懲役1年、執行猶予3年、罰金1300万円の有罪判決が確定)が構築した、設置法人と大学の人事とカネのすべてを理事長が采配する体制が、現理事長の元でも生きていると云うことなのだろう。

 体制一新のために就任した、卒業生ではあるがこれまで某大学の経営とは無関係であった新理事長は、設置法人と大学の組織の違いも十分理解できないまま、そして本人も気づかぬうちに前理事長が敷いた「法人・大学一緒くた」のレールの上に乗って「改革」を進めようとしていたと云うことになるのだろう。ご本人にはまったくお気の毒なことではあるけれど、私立大学の組織・運営について何の知識もなく、また企業等の組織の一員としての社会経験がないにも関わらず、日本で一番大きな大学の経営の最高責任者を引き受けた、そこに不幸の始まりがあったと云うことである。有能な作家ではあるのだとは思うのだけれど、まったくお気の毒なことである。

 と云う訳で本文とは何の関係もない今日の一枚は、南天萩(なんてんはぎ。マメ科ソラマメ属の草)。

  横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは10月14日に撮影した写真を6点掲載しております。稲刈りシーズンも終わりに近づき、曇りのち晴れとなった森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。

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