被災地福島の現状

 郡山の実家近くの除染土仮置き場。住宅地の中に取り残され、代替わりもあって耕作されなくなった元畑の中の黒いシートがかけられた下に除染土が保管されています。宅地の表土入れ替えは終了し、その際に発生した除染土の搬出も済みましたが宅地以外ではいまだにこのような状況が続いているのです。自分の家の庭先に除染土が保管されているよりはマシとも云えますが、この近さです。とても安心して住める状況ではありません。

 宮城県・岩手県の津波被害の復興は随分と進んでいるようですが福島県内の、原発事故による被害からの復興はまったく進んでいないのです。考えてもみれば当たり前の話です。放射能の種類による違いはあるにせよ半減するまでにセシウム137でさえ30年、ラジウム226で1600年、プルトニウム239に至っては2.4万年かかるのですから。21世紀初頭を生きる私たちの利便と快楽のツケが2.4万年以上と云う気の遠くなるような長い年月続くのです。

 2020年に開催される東京オリンピックは「スポーツの力で被災地を元気にする」「復興に向かう姿を世界に発信する」をスローガンにしているのだそうですが、果たしてそうなのでしょうか。3兆円に及ぶと云うオリンピック関係予算を3.11からの復興のために直接投資することが出来れば多少なりとも復興が進むはずです。一体全体誰のための、何のためのオリンピックなのか、未だに理解できないでいる私です。

 blog「恩田の森Now」 http://blog.goo.ne.jp/ondanomori に、ただいまは12月30日に撮影した写真を7点掲載いたしております。穏やかな年の瀬の森の様子をご覧いただければ幸いです。

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