唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
ハンパではない。
土曜日の神奈川新聞に、神奈川県在住の四人の作家が週替わりで書く「木もれ日」と云うリレーエッセイが掲載される。郷秋<Gauche>はその洒脱なエッセイを土曜日の楽しみの一つとしている。その「木もれ日」の今日を担当するのが藤沢周氏なのだが、先週末の雪のことから新潟の子ども時代の事について書かれたエッセイの書き出しの「ハンパではない。」が、特に良い。
今どきの「ハンパない」と云う言葉の氾濫を意識しての「ハンパではない。」なのであろう。さすが、母校である法政大学の教授として「文章表現」「日本文化論」などを講ずるだけのことはあり、読者に新しい言葉の流行に気付かせ、そして考えさせる工夫がなされている。などと、郷秋<Gauche>如きに云われたくはないとお思いのことではあろうが。
新しい言葉が次々に生まれる。若者は新しい言葉創作の天才である。これまでなかった言葉が次々に生まれて来るのではあるが、同時に次々に消えてゆき、いっときを賑わせた言葉でも残念ながら5年後に残っているものは僅かであろう。一方では新しいかに思える、例えば「全然ある」と云うような云い回しが実は明治時代には普通に使われていたらしいことが紹介されたりもするから、言葉は面白い。
さて、今日の藤沢氏のエッセイは、大雪の日の大学入試の事から書き起こし、自身もまた遭遇した困難な帰宅の顛末から子供時代を過ごした新潟での雪にまつわる思い出へと進んでゆく。そして「父母未生以前」(ぶもみしょういぜん)と云う言葉を教えられたところで830文字のエッセイ終了。さすがですな。と云う訳で散歩に行かない土曜日の楽しみ、一つ終了。
blog「恩田の森Now」
16日に撮影した写真を4点掲載いたしております。大雪のち晴れの恩田の森をどうぞご覧ください。
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