郷秋<Gauche>、お茶に親しむ(その五、最終回)

 わすか1時間半の「お稽古」ではあったが、たった一服のお茶を頂くために実の多くの手順とお作法があり、いったい何度「おじぎ」をしたことか。礼に始まり例に終わるとはまさに茶の道の事であるな。今の郷秋<Gauche>の生活ペースに果たして合っているかどうかは別にして、いつか、たっぷりと時間がある、あるいは時間の流れに悠然と身を任すことが出来るようになった時にでも取り組んでみたいものである。

 

 と郷秋<Gauche>が云ったら、教えてくれた義妹曰く、「私もそう思っていたが、季節、道具、場所、人数によって数多くの所作・作法があり、歳をとってからでは覚え切れない。」なるほど、そうかも知れない。

 

 

 八畳の茶室の隣には水屋がある。この水屋の造りについても向き(方位)は勿論のこと、流しの下部は銅板を張り上部は杉板、道具を掛けは竹釘など、細かな決まりがあるらしい。この写真でお気づきになられた方がおられるかも知れないが、郷秋<Gauche>がお茶を頂いた茶室は伝統的な日本家屋ではなく、実は北欧製の輸入住宅の中に作られた茶室である。営業担当も設計担当も単に畳が何枚か入った和室は作ったことはあっても炉がきられ、水屋のある本格的な茶室を作るは初めてと云うことで、茶道に関する何冊もの本を読んでもらって設計をお願いしたとのこと。輸入住宅とは云え分厚い天然木を使った窓などは、なかなかどうして茶室の雰囲気に上手く溶け込んでいるように郷秋<Gauche>には思えるけどね。

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