このX線写真の患者さんは13歳で、第2大臼歯が出てくる年齢です。
3か月程前の定期健診で、左下の第2大臼歯が出始めていました。出始めの時期は明らかでありませんでしたが、今回出ている状況を見ると、どうも手前の第1大臼歯に引っかかって出にくい状態ではないかと思われました。
右下はまだ出始めていませんが、同様な傾向があるかと考えて、両側のX線を撮影しました。
こちらは左下。歯の後ろ半分は見えてきていますが、前の方が潜って引っかかった状況が見られます。
ちょうど今出始める時期なので、歯が出る力で、傾斜が悪化することが予測されます。
反対側はまだ出てきていませんが、同様な所見です。
大人で親知らず(第3大臼歯)が半分埋まっている場合、似たようなX線像です。
この患者さんの場合、さらに奥に親知らずがあって、通常生えるべき奥歯ですから、抜歯というわけにもいきませんね。
このような場合、部分矯正で奥歯を起こしてあげると、年齢的に出る時期ですので、次第に通常通り出てきます。
そのまましておくといずれ成人前くらいで親知らずも前傾して伸びてくると、いよいよ第2大臼歯は埋まりっぱなしになってしまいます。
通院可能であれば、この時期部分矯正をお勧めしたいところです。
それほど頻度が高いわけではありませんが、奥の方で、かつ年齢的にも保護者の方のチェックも無くなる時期ですので、見逃される場合もあるかと思われます。やはり歯科医院での定期健診は、年齢に関わらず重要ということです。
ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam
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