福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

第2大臼歯の異所萌出

2023-03-29 | 歯並び、矯正の話

第2大臼歯はまたの呼び名が12歳臼歯で、乳歯が全て生え変わって以降に新たに増える奥歯です。
奥に出てくるので、時々親知らずが出てきた〜と勘違いされますが、親知らずは出てくるとすれば、さらに後ろで18歳頃になります。
第2大臼歯が良好な位置に出てこない異所萌出は、上では外側に傾斜して出てきて、下と噛み合わない挟状咬合が殆どです。
下は前傾して手前の第1大臼歯に引っかかるようになり、そのまま充分に出てこないパターンが典型です。
下の親知らずも同様なパターンはよくあります。



中学生の患者さんで、いずれは全体的矯正治療が必要ですが、下左右の第2大臼歯が一応出てはいますが前傾したままです。
奥の第3大臼歯(親知らず)は形成途中ですが、数年間そのままにしておくと、奥から押して第2大臼歯の前傾度は悪化します。
その時点でも第2大臼歯を起こす治療は可能ですが、その前に親知らずを抜かないと、歯の移動はできません。
小臼歯より後ろの歯に装置を付けて部分矯正を開始していますが、数か月で改善すると予測しています。
それから全体矯正開始です。

こちらは別の中学生の患者さんです。
下両側の第2大臼歯が同様の症状です。

  

部分的X線写真ですが、1年ほど経過観察して状況は改善しないので、部分矯正治療をお勧めしました。
一般的に、全体的矯正は第2大臼歯が出てきて以降と説明していますが、出てくる前に治療を始めると、第2大臼歯がすんなり出てこない例があったりします。
特に下ではより厄介になりますので、結局治療期間が長引く可能性があるためです。



ふたつき子ども歯科  http://fc-dental.jp.net

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