福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

小児矯正治療のメリット

2009-01-15 | 歯並び、矯正の話
矯正治療の前に調べるデータのひとつに、パノラマX線写真というのがあります。乳歯と永久歯が混在している小学生頃では、まだ出ていない永久歯がどれくらい出来ているかとか、方向的に問題ないかなど、全体的なチェックが1枚のX線でできるので便利です。
歯並びデコボコの患者さんの場合で時々見かけるのですが、このパノラマのようにまだ形成途中の上の犬歯の方向が2番目の歯(側切歯)の方に傾斜していて、乳歯の犬歯と位置関係がずれて、生え変わりがうまく行かないだろうと予測される場合があります。




そのままにしていて、犬歯が側切歯の根に当たって側切歯の根が溶けてしまうという最悪のケースもあります。
上の前歯の歯並びが良くないということで矯正治療のご希望がある場合、この側切歯と犬歯の関係をみて治療計画を立てることが重要と考えています。上の歯並びの幅を拡大してスペースをつくってから、デコボコの歯並びを改善するという方針は割りとよく選択しているのですが、この拡大が犬歯の位置の改善に有効ではないかと思われます。




こちらは、前歯の初期治療一段落後のパノラマです。拡大後、前歯の歯並びを綺麗にした患者さんです。触診でも乳犬歯のグラグラが始まってきていましたので、良い感触はあったのですが、やはり犬歯の方向は改善されて自然に生え変わりそうです。ビンゴです。
この時期の治療が、咬合誘導とか予防矯正とかいわれるのは、このような効果が出てくるということなんです。
ちなみにこの患者さんは、1年後くらいに乳歯が全部生え変わった段階で再評価して、最終的な矯正治療を始める予定です。




ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/
                             http://www.futatsuki-dental.com/
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