開咬とは、主として前歯部分が上下噛み合っていない例のことです。
水平的(前後的)開咬では、出っ歯系の傾向に伴って、上下前歯間に下唇が入ってしまうケースが一般的です。
垂直的(上下的)開咬では反対咬合系の骨格や嚙み合わせ、舌の位置が低位で突出癖があることに関連しています。
垂直的開咬は、矯正治療がもっとも難しい部類に入ります。
10代後半の患者さんで、噛み合わせが気になるとのこと。
顎の成長は終了している年齢で、開咬はなかなか重症で、これでは前歯でモノが噛めないのは明らかです。
舌も前方に突出しやすいので、滑舌も悪くなります。
思ったより反対咬合系の骨格、噛み合わせではなく、ちょっと安心です。
上下の噛み合わせをつくるためには、抜歯矯正で前歯を内側移動する必要もあるかも知れません。
半年ほどは、抜歯せずに噛み合わせの改善程度を評価して、その後の方針を再検討します。
ただし、開咬は治療終了後の後戻りが起きやすいので、将来的には前歯で程々噛めるという状況で落ち着くかと思います。
患者さんの口唇や舌のバランスなどが出来上がっている年齢で、開咬と口腔周囲筋との関連があることも多く、限界を感じて悩ましいところです。
ちなみに上の前歯1本は神経の処置をされており、変色があります。
矯正治療後に、内部からホワイトニングの予定です。
ふたつき子ども歯科 http://fc-dental.jp.net
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