当院の患者さんのかなりの割合が、予防で定期的に来院していらっしゃいます。子ども達が就学するまで位は、仕上げ磨きなど保護者の方々のケアがある程度行き届いている場合が多いようです。
ところが小学校3年生頃になると、子ども達本人もある程度磨いているように見えるせいか、親の関わりが減っていくのは必然です。では「本当に磨けているのか?」と言えば「磨けていないのがあたり前」というのが答えです。
通常は磨き方が下手ということもありません。ただ磨いている時間が非常に短いとか、磨き癖があって実は生え変わり近い乳歯は磨いているが、肝心の前歯と奥歯の永久歯は磨き忘れているというのが典型です。
奥歯のかみ合わせ部分は、私達のほうでシーラントをすればかなり虫歯予防はできますが、歯の生え際の歯垢からのむし歯発生もあります。シーラントで全て安心じゃありませんよ~。また、前歯の磨き残しで歯ぐきの腫れ、すなわち歯肉炎は簡単に起こりますし、さらにそのような状態が続くと、小学校高学年で前歯間にむし歯発生!!ということになります。しばらくしてツケが回ってくるわけです。前歯などは次第に歯石が付きやすくなって来ますし、将来の成人型歯周病への移行も心配です。
当院では勝手に「自立プログラム」とか言って(何だか犯罪を起こした人を自立更生させるような名前かな~とか思いつつ)子ども&担当歯科衛生士の定期的なマンツーマン指導をやっています。
歯垢の染め出しをすると赤く染まって、「こりゃ付いてるね~~!」といって患者さん、保護者、私たち皆で思わず笑ってしまうのですが、結構この程度が普通ですね。やり甲斐がありますな~。現時点ではむし歯はありませんが、前歯の歯ぐきは腫れ気味です。
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