前歯が上下逆に噛んでいる反対咬合の場合、思春期に下顎発育のピークが来ますので、その前に前歯の噛み方、唇や頬部分の周囲の筋肉、そして舌の位置や動きなどが通常の噛み方の人に近い状態をつくっておくのが重要です。
特に噛み合わせが深く、噛むと下顎がしっかり前方に誘導される「機能的反対咬合」の場合は、早期の治療によって下顎が良い位置に移動して噛めるようになるので、治療の有効性が高いと思われます。
特に機能的反対咬合の場合、理屈的には乳歯の時期からが望ましいのですが、実際のところ低年齢では装置を使ってくれるかどうかが不確定要素です。
ムーシールドは、基本使用が就寝時のみで低年齢児でも使いやすいとはいわれますが、装置的にかさ張るので使用ができない場合があります。
ひとつのアイデアとして装置に慣れるために、就寝時に加えて昼間に1時間位使うという方法もあります。
治療前はしっかり噛んだ写真が撮れていませんが、前歯部分は反対咬合です。年齢は4歳。
保護者の方のご希望もあって、ムーシールド開始。
使用にもすぐ慣れ、数か月で噛み合わせは改善。噛み方、周囲筋や口唇を新しい環境に適応させる目的で、さらに6か月位使用してもらい一旦終了。
数年後の前歯生え換わり時期でのチェックが次のポイントです。その時期にムーシールド再開ということもありますので、装置は処分せずにおきましょう。
ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam
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