福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

乳歯外傷の特徴

2020-02-05 | 歯のけが

乳幼児の歯の外傷は、圧倒的に上の前歯が多く、歯が欠けるよりもグラグラする例が大多数です。
一見欠けた、抜けた、歯が折れたように見える例でも、実は埋入といって、押し込まれてそのように見えることの方が多いんです。



2歳前の乳幼児です。
保護者の方は歯が折れたようだ、ということで来院され、お口の中を見ると前歯の1本は抜けたか折れたように見えます。
X線を撮影してみると、埋入しています。
外傷後10数時間たって、外傷部位の歯肉が腫れていることもあって、歯が見えなくなっています(X線写真ではそのように見えませんが)。
このような場合、そのまま放置しておいてOKです。数か月単位で次第に出て来ます。
出方に限界があることはありますが、元の位置に戻して固定処置を行うより歯の寿命は良好です。
過去の外傷関連のブログでも書いていますが、永久歯との生え変わりまではフォローが必要です。
乳歯の神経が壊死したり、永久歯との交換時期に乳歯根の吸収がスムーズにいかないことがあるからです。
また、この患者さんでは、3歳未満で後の永久歯が形成途中なので、永久歯のエナメル質形成に影響が出る可能性もあります。




ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

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